福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

見通しがつく

2007-01-11 | 子どもとの付合い
新しいことを体験したり挑戦する時、これくらいのあんばいで、こんな要領で、このような順番でやれば終わりとかうまくできるというように前もって情報があれば、不安や緊張感は軽減されますよね。また、1回ある経験をこなせば、次回からは加減が分かりますよね。
すなわち、これが見通しがつくということですが、初めての絶叫マシーンに乗る場合はこの見通しが無い方がドキドキ感が増して良いかも知れません。1回乗ってみると適度な見通しがついて、ほど良い快感になったりするわけで。
小児歯科の診査や治療の場面では、TSD法といって何をするかを事前に説明、器具などを見せたうえで実際の処置を行うという技法をよく行いますが、治療ステップを示す「絵カード」を使って処置全体の流れと各ステップの内容を子ども達に説明しながら行うと効果的とのこと。何と何と何をするとお終いというような、見通しがたつという効果が大きいのではないでしょうか。絵の内容と説明を理解するためには4歳以上くらいが対象のようです。
この「絵カード」、自閉症の子ども達の行動調整の1方法であるTEACCH法に出てくる方法ですね。自閉症の子ども達は、理解は視覚優位ということと、見通しがたつことで不安感の軽減度が大きく、日常行動ができるようになるといわれます。このような子どもが普段「絵カード」を使った生活に慣れている場合、歯科処置の場面でも絵カードの効果が期待されます。
当院でも、理解はできるが不安が大きい子ども達には、歯科衛生士にも頼んでTSD法を使ってトレーニングしています。子ども達の知っているキャラを使って絵カードを作れたら結構効果的ではないかな~と思っているところです。
勇気の出るウルトラマンとか、決してあきらめないNARUTO、ポケモンのサトシとか・・・。あとはイラストのセンスがある人が必要なのですが・・・・。


ラバーダムをして詰め物をするステップを示す絵カードです。大阪歯科大学小児歯科使用のもの。
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