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漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
http://kampo.no.coocan.jp/

ペネロピ(映画)受け入れよう

2008-06-12 | 映画
写真の左側が、あのラブコメの女王リース・ウィザースプーン、
飾らない素の姿で登場し、しばらく気が付かなかったほど。
そして新聞記者として登場したピーター・ディンクレイジ、
背の低さを話題にもさせないほどごくごく普通に仕事をしていた情景も新鮮。

その意味は・・・

先祖の呪いで、豚の形の鼻と耳をもって生れた女の子、ペネロピ。
その母親は嘆いて彼女のことを家から出さず世間からひた隠しにしたのだが、
ある日、意を決して家を飛び出したペネロピ。
大きなマフラーで鼻をかくしていたものの、
案外いけそうな気がして、結局カミングアウト。
今ある自分を受け入れたとたんに、呪いが解けて人間の鼻になる

という、書けば結構単純なストーリー。

だけど、劣等感とかいうものは、案外そんなものかもしれない。

そりゃあ、
いきなり見慣れないものを見せられたら、
受け入れる側はちょっぴり時間がかっかるけど、
それでも結局は、それがどうしたって感じ。

世間は思っていたよりずっと包容力もあるんだ。

飾らず自分を素直に受け入れれば、きっと素敵な人生がある。

★★★★ 
見終わった直後は、ふ~んって感じだけど、あとからじわっと良くなるなあ。
ってわけで、この記事を仕上げるころには☆半分増えてしまった。


監督マーク・パランスキー
脚本レスリー・ケイヴニー
出演 クリスティーナ・リッチ  ジェームズ・マカヴォイ  キャサリン・オハラ
ピーター・ディンクレイジ リチャード・E・グラント  リース・ウィザースプーン

アフタースクール(映画)幼馴染っていいな

2008-05-26 | 映画
この始まりのシーンで結局、
ずーっと騙されてしまって、

真剣に心配していたのに、
中盤からは、

「アイツんちに寄って、ホットケーキ・・」
(え?いったいドイツんちに行ったの?っていうかなんでソイツんちにいるわけ?)
と、怒涛の「え?」「え?」「え?」
そして次々といくつもの場面でセリフも「どうなってるんだ!」「どうなってるんだ!」とすっかり観ている側と同調し、

そうなったらもう、あっと驚く種明かしの連続技。

この展開が軽快で絶妙。楽しいですねえ。

彼女の子供の父親が誰だったせいで警察の重要参考人になってしまったのか(おっとネタばれ)
それはエンドロールのあとにワンシーンあるので逃さずに。

★★★★☆ 
あと一歩、それは決め台詞の物足りなさかなあ。もうひとつくらいぐっと来るような深いセリフがほしかったなあ。
内田けんじ監督 注目したい人物です。

監督・脚本  内田けんじ
出演 大泉洋 佐々木蔵之介 堺雅人 田畑智子 常盤貴子 北見敏之 山本圭 伊武雅刀




ヒトラーの贋札(映画)戦争は何も産まない

2008-05-26 | 映画
小粋ながらちょっと重めのタンゴの曲。
ムサイ男が大金の入ったカバンを持ってぽつんと浜辺に登場する。
戦争が終わったという見出しの新聞記事が半分砂に埋もれている。

そして展開するユダヤ人収容所時代の出来事。
いつ殺されるかしれない彼らの恐怖心が半端じゃない。

恐怖におびえながらもこの男は、一見淡々と、収容所の中を世渡り(?)する。
彼の無表情ながらもなかなか癖のある顔が、
この作品の「うまみ」でもある。

ムサイ男の愛称は「サリー」
戦後の浜辺から彼は街で背広を新調し、カジノで勝った金をみんな周りの人にくれてしまった。

高級な背広の中でも彼は、むなしさとか儚さで充満しているように見えた。


(goo映画解説より)
二次世界大戦中のドイツ。ユダヤ人強制収容所の一画に、各地から集められた職人たちが働く秘密工場があった。パスポートや紙幣の偽造で逮捕されたサリーは、そこでかつて自分を逮捕したヘルツォークが、大量の贋ポンド紙幣をばら撒き、イギリス経済を混乱させる目的の「ベルンハイト作戦」の指揮を執っていることを知る。作戦が成功すれば家族や同胞への裏切りになる。しかし完成できなければ、死が彼らを待っているのだった…。


★★★☆ 

監督・脚本ステファン・ルツォヴィッキー

出演
カール・マルコヴィクス
アウグスト・ディール
デーヴィト・シュトリーゾフ
アウグスト・ツィルナー
マルティン・ブラムバッハ

隠し砦の三悪人(映画)

2008-05-19 | 映画
映像は結構迫力があるし、俳優陣もなかなか面白いメンバーをそろえているし、がんばってるなあという感じはする。
だけどそう思わせては失敗かも。

特に納得がいかないのは、椎名と阿部のやり取り。
スターウォーズのダースベーダーを彷彿とさせる出で立ちで、
しかし敵対しているのに、しつこく協力しろとせまる理由は何だ。

スターウォーズなら、ルークとダースベーダーの深い深い関係でぐぐっと泣かせてくれたっけ。


★★★ 任侠ものならしっかり筋が通っておらねば気持ちが済まぬ。


監督 樋口真嗣
脚色 中嶋かずき
出演
松本潤
長澤まさみ
宮川大輔
阿部寛
椎名桔平
甲本雅裕
生瀬勝久
古田新太
上川隆也
高嶋政宏
國村隼

少林少女(映画)

2008-05-19 | 映画
出演者が日本人だけじゃなくてよかったなあ、と思う場面もある。
だって少林寺の体の動きが・・・

女優陣ではたしかに柴崎コウもいいが、
「ミンミンちゃん」が、おっとりした雰囲気ながら優雅な太極拳の動きを見せてくれなかなか良かった。

で、この物語のカギとなるはずの「闇の世界」は
残念ながら大袈裟に言うほどでもなく、
このあたりをもっと日本映画らしく、どろどろした暗闇の世界をみせてほしかったかなあ。

ミンミンちゃんのおかげで太極拳はやりたくなった。


ふつうに楽しいことは楽しい ★★★

監督
本広克行

エグゼクティブプロデューサー
亀山千広
チャウ・シンチー

出演
柴咲コウ
仲村トオル
キティ・チャン
岡村隆史
江口洋介

胡同の理髪師(映画)人生に不安を感じたら

2008-04-21 | 映画
最近観た映画の中で、もっとも自分の人生に影響を与えたかもしれない
おまけに、映像、音、ストーリの流れと、映画の作りも素晴らしい。
へたな媚もなく説教じみたシーンもなく、心地よく入り込んでしまう素晴らしい出来栄え。
要するに言ういことなしの作品。
★★★★★

胡同(フートン)とは北京の中心、故宮のある街だがその旧市街地に住む「チン」爺さんを中心とした物語。そしてこのチンさん、物語の本人(93歳でベテランの理髪師)が演じている。

さて、どうして自分の人生に影響をあたえたか。

これに関しては残念ながら説明する言葉がみつからない。
チンさんの生きざまを見ているだけで、きっとそうなる
ジタバタと生きている自分がなんと未熟なことか。
恥ずかしくなる。思い知らされる。

「20年前から全然お変わりないわ、元気でいるコツをおしえてほしい」
と尋ねられ、軽~く返すチンさんの言葉、
歳をとると死を恐れて不安がり、生にしがみつくと夜も眠れなくなる。わしはそんなことが全くない、夜もよくねむれるよ

何気ない言葉だが、ぐっさり胸に突き刺さる。
なんせ毎日不安でしょうがないし、なんとかいい生活をしたいとあがいてるもの。

そして、チンさんがテープレコーダに向かって自分の生い立ちを録音するシーン。
(なぜそうなったかのいきさつは、思わず苦笑してしまうのだが)
こんなすばらしいチンさんもいろいろと失敗してるんだな、おまけに息子の話になるとつい愚痴ったり。(息子は失敗の真っただ中だ)

いまはまだまだ迷ったり不安がったりしてもいいのかも。あと50年も生きれば(!)こんな境地に到達できるかなあ。
だけど、こんなに真摯に生活することがはたしてできるか・・・

古時計の音、入れ歯のコップ、猫・・・
それらはまるで爺さんの残り少ない寿命を数えているようだけど、
爺さんはそんなにやわじゃないんだなあ。

歴史のしみ込んだ古い街とオリンピックで騒がしい現代中国の織り交ざり方も絶妙。
監督ハスチョロー、すごいぞ!

岩波ホールで上映され、最近千葉にやってきた作品なんだけど、千葉の1っ箇所しか上映していない。
どうしてこういういい作品をもっと多くの映画館で上映しないのかなあ。
映画界、もっとオープンにならないの?

胡同の理髪師公式ページ

監督ハスチョロー

出演 チン・クイ
チャン・ヤオシン
ワン・ホンタオ

魔法にかけられて(映画)アニメならなんとか

2008-03-29 | 映画
よくもこんなに、フツーの物語にしてくれたものだと思う。
すっかり忘れていた、書くのを。1週間前に観たのだった・・・
人生長くなると、こんなことは大したことではないと感動が薄くなってしまうのだろうか。
残念ながらそれはあるかもしれない。あんな恋愛、よくあることだもの、と思ってしまう。

アニメなら許せたかもしれないが、こう現実的な映像になるといろんなことが気にかかる。
第一、あの井戸。
簡単に行ったり来たりできるんなら、この物語で起こる出来事はどーってことなかったんじゃないだろうか?
千葉のディスニーランドに行けば済むようなシーンもいっぱいあったし・・・
それにスーザン・サランドンがとんでもなくもったいない。彼女の技も魅力もまったく現す場所がなく、悲しくなった。

ネズミじゃなくてリスは大健闘!

★★☆ もっと夢をみさせてくれ~



監督ケヴィン・リマ
脚本ビル・ケリー
音楽アラン・メンケン
出演
エイミー・アダムス
パトリック・デンプシー
ジェームズ・マースデン
スーザン・サランドン
レイチェル・コヴィー



ライラの冒険 黄金の羅針盤(映画)あなたのダイモンは?

2008-03-06 | 映画
どんなダイモンを伴っているか?を観察するのも面白いですね。
一見地球のようなこの世界では、人間は自分と一心同体の動物(ダイモン)がそれぞれにいて、子供のころはダイモンの姿が定まらず感情によっていろんな動物に変化するのだが、大人になると人格が固定化するのか動物の姿も決まってしまうそうです。
ちなみに、従順な召使たちのそれは犬が多かったし、戦士のそれはほとんど狼でしたね。(ふむ、ふむ・・・)
そしてあの、コールター婦人のダイモンは、金色のサル。(なるほど・・・)



コールター婦人が自分のダイモンを平手打ちするシーンがあります。
あれ、なんか気持ちわかるんだよね~。
自分に我慢ならない瞬間。こんな性格ほんとはイヤ!って思う瞬間・・・そして1秒後には思いっきり落ち込む自分・・・


ライラは俄然強気の女の子で、この役を演ずる新人ダコタ・ブルー・リチャーマンは言うことなしのピッタリのキャラ。
それに対抗するコールター婦人がニコール・キッドマンときては、二人のやり取りの今後に目が離せない。
ニコールが登場するとやたら画面に緊張感が充満してすごいデス。

そしてまた、ダニエル・クレイグがこのパラレルワールドのカギとなる「ダスト」の秘密を突きとめる重要な役目を果たしそうで、007のようなわくわく感もあります。


おそらく3作くらいの続き物となると思われますが、さまざまな動物たちの生き生きとした動きは大人も子供も十分楽しめます。

私はこのファンタジー好きです。それにニコールのファンだし
★★★★☆


監督・脚本クリス・ワイツ
原作フィリップ・プルマン
出演
ダコタ・ブルー・リチャーズ
ニコール・キッドマン
ダニエル・クレイグ
エヴァ・グリーン
サム・エリオット

L change the WorL( 映画)地球破壊を救うには・・・

2008-02-26 | 映画
なるほど・・・chang the worldってこういう意味なのかあ。

人が増えすぎたのだから、人を減らせばいい・・・

その考え方は、今の人間たちがほかの動物たちに実際行っている手法ですよね。
だとしたら、「K」(工藤)が真剣にそのことを考えたとしても、まったく無茶な発想じゃないのかもしれない。
だが、金に目がくらんだ人間たちは、いざ自分が死ぬとなると殺さないで!と懇願する。

人間は、動物植物みんなが共有すべき地球で、ずいぶん横暴なことをやってるってことでしょう。

そんなすごい警告を含んでいるのに、
ちょっとメッセージがかすみがちだったかもしれない。

その中で、工藤夕貴が「K」の役をピタリと演じていた。
さすが、ハリウッド経験者。張りつめた感じが水のような美しさを醸し出していましたね。
「L」がそんな「K」を信じて彼女にこれからを託すシーンはステキでした。

★★★★(ちょっと甘いかもしれないけど・・・)

監督
中田秀夫

出演
松山ケンイチ
工藤夕貴
福田麻由子
南原清隆
福田響志
佐藤めぐみ
平泉成
藤村俊二
鶴見辰吾
高嶋政伸




アカデミー賞・マリオン・コティヤール受賞!

2008-02-25 | 映画
最優秀主演女優賞に、「エディット・ピアフ~愛の賛歌」の主演を演じた「マリオン・コティヤール」(フランス出身)が受賞しました!
こんなに美しい人だったんだー

第80回アカデミー賞
よし、よし うれしー!

そして
最優秀主演男優賞は、「ダニエル・デイ=ルイス」(イギリス出身)だそう。
なかなかしぶいところへ来ましたね。

そして最優秀作品賞は「ノーカントリー」で、その監督「コーエン兄弟」が最優秀監督賞を受賞したそう。

こりゃ、これからやってくる、「ノーカントリー」と「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」の2作品に期待が高まります。楽しみです。

            

音響効果賞と録音賞は「ボーン・アルティメイタム」が受賞しています。
なるほど・・・


ラスト、コーション(映画)時代に翻弄された恋

2008-02-18 | 映画
こんなに濃厚な情交シーンがあると思わなかったデス
いやいや濃厚ってんじゃなくて、ものすごい緊張感なのです。
で、思わず息を止め、こぶしを握り締めて見てしまい、シーンが変わるとほっとしてやっと肩の荷を下したような状態に・・・
この映像はもはや、一つも二つも超えた域に達していると思われます。

1942年日本軍の占領下にある上海が舞台。日本側のスパイとして抗日中国人を検挙する仕事をしているイー(トニー)。これを暗殺しようと工作員となったワン(タン)は彼に近づきうまく彼の愛人となる。

彼に見初められるに至るまでのワンの表情がすごく巧み。それをじっくり見せるカメラワークもすごい。
少女のようだったり妖艶だったり、それこそ瞳の光り方がわずかに変わるというくらいの細かな演技。それで彼女全体の見え方が一瞬にして変わるのです。もう圧倒されます。

絶えず命の危険にさらされるイーは誰にも心を開こうとしなかったが、唯一ワンに心を許した、らしい・・・
そして彼女もすっかり彼にひかれてしまったかのように見えるが、しかしそれでも彼女は彼を早く殺したいと思っている、らしい・・・

いや~、もうこの辺が見ていても演技が素晴らしすぎてよくわからないのです。この混乱がまたたまらなくいいのです。

そして迎える指輪のシーン。
女として、こりゃもう完全にノックアウトですよね。
「逃げて・・・」 と、イーにささやく
その言葉は同時に自分と仲間の死を意味する。そう、これまで彼女が抱えていた重荷はこんなにも重いものだったのだ・・・

彼が死ぬか自分が死ぬか、二つにひとつしか道のない、絶対成就することはない恋愛。
まさに大人の愛情映画。すっかりしてやられて完敗って気分です。


★★★★★ ワン役のタン・ウェイに最優秀主演女優賞をあげたい! 当時の上海や香港の人や建物の映像もすごい!


監督アン・リー

原作アイリーン・チャン

出演
トニー・レオン
タン・ウェイ
ワン・リーホン
ジョアン・チェン
トゥオ・ツォンホァ

日本アカデミー賞はTV用アカデミーショー?

2008-02-16 | 映画
★★☆

まあまあって感じ?、または物足りない?、または映画を愛する映画に夢みるそんなときめきをつぶしてくれる?

昨日のテレビで放映された第31回日本アカデミー賞。

そんなに早く帰りたければさっさと帰れば・・・と言いたくなるようなシーンもあり、あまりにその辺にいるおばさんとか若者って感じで、映画を見る者の夢を見事につぶしてくれるよな~。

それにもっといい映画がたくさんあったと思うのに、テレビで有名な俳優ばかりを選んだ内容で、いかにもテレビ番組のための「アカデミーショー」。
それならそれでもっと思いっきりエンターテインメントに作ってしまえばよかったかも~。


アメリカン・ギャングスター(映画)この泥沼は人間のサガか?

2008-02-11 | 映画
久々のリドリー・スコット監督。最後のさわやかな感動はいかにも彼らしい。

1970年前後のアメリカ。ハーレムを中心に麻薬ビジネスで巨万の富を築き上げていたのは黒人フランク・ルーカス(デンゼル)。これを正義感に満ち溢れた警官リッチー・ロバーツ(ラッセル)がじっくり追い詰める。

フランクとリッチーは後半ぎりぎりまで直接出会うことがない。
それぞれの物語が別々に進む。当時のアメリカの根深い問題を織り交ぜながら。

それはベトナム戦争によってアメリカ軍の多くの兵士たちが現地の麻薬に侵されたこと、黒人街の麻薬におぼれて死にたえていく姿、ニューヨーク警察内の裏事情、そしてリッチーの危険な仕事ゆえの夫婦の問題など・・・

この映画は事実に基づいてつくられている
それゆえ、一層この映像が悲しいのだ。

リッチーと対面したフランクは言う。
「なにが正常だ?」
いきなり警官に銃を突き付けられ、何発も打たれて死にゆく・・・
「それがオレの正常だった」

「正常」がずれている恐ろしさ。
この正常が根底から変わることはおそらく難しい。だとすればきっと再びどこかで繰り返される・・・
そしてこれを正そうとする人間がごく少数派だということがとても悲しい。

★★★★

監督リドリー・スコット

出演
デンゼル・ワシントン
ラッセル・クロウ
キウェテル・イジョフォー
キューバ・グッディングJr
ジョシュ・ブローリン

マリア(映画)粛々と

2008-01-21 | 映画
神の子キリストが誕生するまでの物語を聖書に忠実に描いた作品です。

映像がなかなか見事でした。

いきなり精霊があらわれてマリアは受胎告知をされ、婚約者ヨゼフも「恐れるな」と諭され、ヨゼフの故郷ベツレヘムへの旅をすることに。

旅の途中の二人の素直な会話が初々しい。
ヨゼフ「・・・もちろん不安さ」
マリア「誰がこの子を神の子と認めるのかしら?生まれてきたら、われは神の子であるってこの子が言うのかしら?」

そう、どうやって神の子とわかるのかしら???不安よねえ。

そして迎えたイエスキリストが生まれる馬やのシーン。

とても自然で美しく、その場に居合わせた人々から動物、そして遥かの地から駆け付けた預言者たちまで、じわーっと神の子誕生の感動が広まってゆきます。
そのことになんの説明の言葉もなく、です。
クリスチャンにとってはきっと、祝福の祈りを画面に向かってささげたくなるほどだったでしょう。


ところで、
日本は(もちろんクリスチャンもいるけど)どちらかというと多神教というか自然のあらゆるものに神を見出していますよね。そして自然と一体化して、輪廻的な考え方もごく身近に生活に入り込んでる。たとえば前世が云々という時に必ずしも人間とは限らない点なんかそう。それはきっと自然環境からの恩恵が大きいからなのでしょう。

この映画を見ると、中東の地は本当に荒地が続いていて、貧しい生活。
自然の中に何も助けてくれそうなものがないといってもいいくらい。
だから、この地に暮らす人々は、「全能の神」という超人間(ヒーロー)を求めざるをえなかったんじゃないかなあ。そして祈ることによって自分の生活を律し、自然に打ち勝ち、苦難を乗り越える支えとしたんじゃないかと思う。
(これ、あくまでも私的な感覚での話です。)


そんな神が、人としてこの世に降りてこられた・・この地の人々にとっては大事件だったわけですよ。



★★★☆ (クリスチャンにとっては★★★★★)



追)英語セリフの映画でしたが、「ヨハネ」は英語では「ジョンjohn」なのですね。
もしかしたらあなたのわんこはヨハネ?


2007年映画ベストテン(キネマ旬報)から

2008-01-11 | 映画
キネマ旬報から2007年映画ベストテンが発表になりましたね。
はっきり言って、今、ミシュラン三ツ星の発表の時よりずーーと盛り上がっている私です。

うれしいことに、
外国映画部門で大好きなジャジャンクー監督が監督賞を獲得。そしてその作品「長江哀歌」がベストテン第1位。

第81回キネマ旬報ベスト・テン発表される!1位は『それでもボクはやってない』 - シネマトゥデイ | 映画の情報を毎日更新


善き人のためのソナタ」第2位。へ~
クイーン」が第4位に食い込んでますね~。
個人的にはこれより「リトル・ミス・サンシャイン」とか「エディット・ピアフ~愛の賛歌」が好きだったけど・・・
ダイ・ハード4」、「ブラッド・ダイアモンド」はどこへいった?
洋画は、全般的に地味めの作品が多い感じ。

バベル」(5位)すでに記憶が遠いです。でも去年の話題でした。
ボルベール〈帰郷〉」(8位)よしよし。

第3位の「今宵、フィッツジェラルド劇場で」み、み、観てないぞ~



邦画では、
2位に「天然コケッコー」が。
うれしい~。
しゃべれども、しゃべれども」第3位、ふむふむ、いいぞ。
「それでも僕はやっていない」が堂々の1位。これ見逃してます。
くやしい~。

週末はきっとDVDチェック!!

10人いたらきっと10人とも評価が異なる映画。それぞれの人生経験が反映して驚くほど感想が違います。それでもあれこれ言い合うのがまた愉快。
やっぱり映画、やめられません。