女性は7の倍数の年齢ごとに体の転機を迎えると言われ、概ね49歳前後に閉経するのが健康的です。そのころに1年以上生理がこない場合を「閉経」とします。
閉経近くなると、月経周期が乱れやすく、経血量も月によってばらつきます。出血期間もすぐ終わってしまうかと思えばダラダラ少量出血が続いたりします。
体調もすっきりしないことがあります。仕事の責任も増えるし、子供の進学や親の介護問題も出てきて気が休まらないのに・・・・
心配になって婦人科にかかると「女性ホルモンが減ってますね」と言われて落ち込むのですが、この年齢になれば、女性ホルモンが少ないのは当たり前です。「だから、どうしたらいいの?」の答えが欲しいのに。
40代に入ったら、よく体に耳を傾け、あまり無理をせず、気分転換の運動や趣味を持ち、ドカ食いや間食、夜食を止め、よく寝ましょう。体調を整える漢方対策を取り入れるとより一層若々しくいられますよ。
おおまかに4つのタイプに分けられます。
・肝腎虚:体力が落ちた(老化?)と感じる
周期が乱れる、足腰がだるい、腰痛、めまい、耳鳴り、物忘れ、抜け毛、眼精疲労、頻尿
・気血不足:すぐ疲れる
月経量が少ない、経血の色が薄い、ダラダラ出血する、すぐ疲れる、汗をかきやすい、軟便下痢、冷える、めまい、立ちくら、抜け毛
・肝鬱気滞:ストレスを感じやすい
しばしば生理がこなくなる(周期がとぶ)、ゆううつ、イライラ、胸がふさぐ、のどのつまり感、不安、頭痛肩こり、胃痛、お腹が張る
・冷えによる瘀血:冷え性
生理痛がひどい、周期が遅れる、経血に黒い塊が混じる、冷え、頭痛、手足のしびれ、むくみ、シミが出やすい、筋腫や内膜症がある
あなたはどのタイプかな?
女性の基本は肝と腎。それを維持するためには、肝血を補う補血対策、血流を促す活血対策、そして老化予防の補腎対策が基本。よくご相談くださり、閉経後の新たなステージへの体づくりを行ってください。
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明日は冬至。そこで冬至と夏至にまつわる処方「二至丸」について
冬至のころに熟すトウネズミモチの実「女貞子(じょていし)」と、夏至のころに育つタカサブロウおよびアメリカタカサブロウの全草「旱蓮草(かんれんそう)」を配合しているので「二至」の名があり、肝腎陰虚状態を滋腎養肝して、烏髪明目に用いられます。
肝腎陰虚つまり肝腎の精血が不足すると、膝や腰が弱り、頭がふらついたり、目のかすみや不眠多夢、早期の白髪などが起こりがち。
肝腎陰虚は女性の更年期ごろに陥りやすい状態で、のぼせ、ほてり、イライラ、眠りが浅い、など微妙な更年期症状を、二至丸は穏やかに滋陰して改善してくれるので、中国の婦人科でも頻繁にこの処方が利用されます。女性の老化予防対策にサプリ的に利用するのもいいかもしれませんね。
そのトウネズミモチは案外身近にあり、今頃は上の写真のように黒い実をどっさりつけているのを見ることができます。熟した実は少し苦いがほんのり甘いそうです。
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更年期の症状で多い、不安感や動悸。
更年期が近くなると生理不順になるのですが、自分の状態が大丈夫なのか、人に話すこともできず、緊張してどんどん不安になり動悸もし、夜も眠れなくなる。
周期が短くなる、突然数か月こなくなる
出血量が減る、たまに出血が増える
出血がなかなか止まらず何日も続く、出血が終わったと思ったらまた出血する などなど
婦人科で一通りチェックしてもらい特別な疾患がなければ、ひと安心できると思うけど、それで女性ホルモンの服用を始めるのはどうかな。
自然に女性ホルモンが減り、体は新しいバランスを構築して、更なる人生を歩みだすのが「更年期」、だからアクティブな気持ちで体づくりの養生を始めることです。
漢方では、女性は7の倍数の年齢ごとに体が転機を迎えると言われ、それに応じた養生法がある。
自然の力で上手に補っていくといいと思うな。
男性は8の倍数で、男性の更年期もある。なのでお互いに更年期を思いやるのも大切ですね。
漢方薬局では、これらは日常会話なので、どうぞ遠慮なくご相談ください。
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多嚢胞性卵巣症候群とは、排卵に失敗した卵胞が卵巣内に居座っている状態です。
居座った古い卵胞は中途半端にホルモンを分泌して新たな卵胞の生育を妨げるので、生理周期が乱れます。この状態が長引くと、次々と成長不良の小さな卵胞がたまっていき、その結果卵巣は肥大化し卵巣の膜(白膜)も肥厚してくるので、ますます排卵しづらくなり、無月経に陥ることもあります。
悪循環のもとを断つためには生活習慣の徹底改善が必須
食生活や生活時間の乱れ、それによる肥満、ストレス、心因性の問題などによって性腺軸が乱れによってホルモンバランスが乱れ(高アンドロゲン血症)、卵胞閉鎖を起こすといわれています。
甘いものを食べる習慣をなくし、規則正しい食事時間、腹八分目、バランスの良い食事内容、運動によって代謝を上げ骨盤内の血流を促す、など生活習慣を徹底改善して、デトックスを図り理想的な体重をキープすることです。
ストレスを強く感じている場合も排卵リズムが乱されてしまいます。気分転換の趣味や運動を見つけてみましょう。
漢方対策では主に理気活血、化痰燥湿対策を中心に行います(血流を促し無駄な脂肪の代謝を高め、骨盤内をデトックスして動きやすくする漢方対策) ぜひ漢方も利用してみてください。
今朝のウォーキング中の空。
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ホットフラッシュは更年期障害のひとつ。
ポッと熱くなったと思ったとたんに、まるで大型ボイラーが点火されるがごとくボッと熱くなり汗が出ます。
汗は顔など主に上半身に多く出ますが、間もなく全身に及びます。気にすればするほど汗は止まらなくなります。
寝汗をかくこともあり、運良く寝汗をかかずに目覚めたとしても、朝起きようと考えているうちに体中に汗がじわっとにじんでくることもあります。
この熱さを中医学では『骨蒸潮熱』と表現しています。まるで骨髄から蒸して沸き立つような熱さということです。
中医学では主に腎陰虚の改善をして、陽気が暴走するのを抑えます。
しかし、補腎の漢方薬を受け付けないほど胃腸が弱く緊張しやすい女性がいました。
そこで、胃腸を庇いながら根や実の生薬で気持ちを安定化させる処方、心脾を補う対策を行いました。
すんなり飲めて、ずいぶんホットフラッシュが落ち着きました。今後胃腸が元気になって補腎の漢方薬が飲めるようになるといいですね。
水辺で憩うカモ、マガモかな?
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夏を乗り越え、秋は一つ年齢をとるといわれます。
(湿度が高い今朝、ヒガンバナが咲き始めていました。)
この頃、肌や粘膜トラブルのご相談が多くなりました。
今まで使っていた化粧品に刺激を感じるとか、体が痒い、陰部がかゆい、しばしばぽちっと蕁麻疹みたいのができるとか、乾燥してシワが増えたとか、のどや鼻粘膜の炎症、秋に初めて花粉症になったとか・・・
特に閉経後の女性に多い。その原因の一つが女性ホルモンの減少。
「はなびらたけ」は、βグルカンが豊富に含まれるキノコとして以前話題になったが、これには副作用のない女性ホルモン様作用があることがわかり、肌や粘膜の健康サプリとして今注目されている。
中医学的には、女性は「肝腎を補う」とよいと言われ、「二至丹」や「亀鹿仙」といった漢方サプリで潤いを補うのもおすすめ。
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更年期とは中医学的にいうと「肝腎虚」
つまり肝腎の栄養不足で衰えてくる。その結果様々な症状が現れるのだけど、
その指標は目と耳。目のかすみや乾き、視力低下、老眼、耳鳴りや難聴などなど。
思い当たったら肝腎が弱ってきてるなと思ったほうがいいでしょう。
実は本場中国で、更年期女性に頻繁に使われる生薬は「女貞子(じょていし)」と「旱蓮草(かんれんそう)」のペアで「二至丸」という処方。二味の生薬はいずれも肝腎を補う。
日本ではあまり知られていないが、これは重宝する。
更年期かしら?と思ったら飲んでみるといい。
旱蓮草の和名はタカサブロウ
上の写真は田んぼの縁に見つけたものだが、タカサブロウかアメリカタカサブロウかは不明。
ちなみに女貞子は、トウネズミモチ。公園などの樹木としてよく見られる。冬に実が熟して黒くなる
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「更年期かしら?昔はこんなことなかったのに」とご相談が多い症状の一つは、気持ちのこと。
ちょっとしたことが気になって、不安になったり落ち込んだり考えすぎて眠れなくなったり・・・
心の余裕は体力の余裕。その体力の余裕は胃腸の力に依存しています。
年齢とともに体内の血流量が減ります。胃腸そのものに流れる血液量が減ると、胃腸の働きが低下し吸収できるエネルギーが減り、体力の余裕がなくなるのです。
外に出て気分良く運動して血流を促し、お腹を空かせて美味しく食べる習慣をつけることです。
それが血肉となりやがて気持ちの余裕も大きくなります。
漢方では帰脾湯(心脾顆粒)などを用いると気持ちが安らかになります。(ほかにもいろいろあります)
頭で考え過ぎて、結局何もせず、また心配ばかりしている・・・というのはやめましょうね。
昨日の印旛沼です。こんな曇天でも季節の変化を感じます。
☞更年期障害のタイプの分類と漢方薬養生 | 漢方家ファインエンドー薬局 千葉県佐倉市 (coocan.jp)
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更年期障害の症状でご相談が多いのは、ほてりと発汗。
人前で急に熱くなって汗がボトボト流れ落ちる(本人が思うほど汗は流れていないことが多い)
この熱さを中医学では『骨蒸潮熱』と表現しています。
まるで骨髄から蒸して沸き立つような熱さということです。
だけど、
のんきな人のほうが、不快症状は現れてもすぐに消えて、そのうちなくなってしまうようです。
精神的なストレスがあって緊張していたり、くよくよと神経質に物事を気にしたり、生活が不規則で睡眠時間が確保できていないのはよくないみたい。
心の火を穏やかに燃やすこと
そのための養生は
・不快症状を否定せず受け入れる
・気分転換をする時間を持つ
・ウォーキングや散歩など戸外にでて、自然のエネルギーをとりこむ
・できないことに無理をしてもストレスがたまるばかり。遠慮なく周りの人に手助けしてもう
・良質の睡眠時間を確保する
・趣味や仕事など興味のあるものに情熱を燃やしてみる
漢方薬も飲んでみると、それがきっかけになっていい方向にいきますよ。
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西太后も琥珀の漢方を飲んだそうだし、クレオパトラはワインに真珠を入れて飲んだそう。
当時の女傑たちは、美容だけでなく精神の安定も必要だったのだろうと思われます。
というのも、それらは安神(あんじん)つまり精神を安定化させる作用を持つ生薬なのです。
例えば鉱物(ミネラル)は重鎮安神、木の実では滋養安神のものがあります。
そんな女性の問題ではたとえば、
卵巣機能が低下すると、脳は卵巣刺激ホルモンFSHをより多く分泌してなんとか卵巣を動かそうと、脳は興奮しやすい状態になり、イライラや不眠、更年期障害といわれるホットフラッシュなどが起こりやすくなるらしい。妊活対策でも卵巣機能低下は生理周期の乱れを引き起こしやすいので解決すべき問題です。
漢方対策としては、補腎補血そして活血の対策をがっちりするのだが、これに加えて「安神」対策をすると、気持ちが落ち着いて不快症状が収まり、生理周期も安定しやすいようです。
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子宮筋腫ができやすく、生理出血が長引くので月の半分は出血しているという50代女性。
少々体力が落ちていて気血両虚。
この場合の対策は、即止血というより、出血を止める体力を養うことが大切。そのうえで古血を減らして子宮内の掃除をしっかりする
多発性の場合は、ホルモン用作用のあるものにすぐ反応して筋腫が増えてしまうので、漢方処方を選ぶ必要があります。
この女性は、漢方を1か月服用されると生理が7日間でピタリと収まり、その後同じ処方で生理は順調、体調も良好。
閉経すれば筋腫も増えないので、それまで体力を補いながら、上手に子宮内の掃除を続けましょう
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(当薬局は「漢方体験.com」に紹介されています)
更年期かしら? 2~3年前から生理不順になり、ここ数か月は生理出血がだらだら続いて月の半分は出血していることもあるというお悩みです。
まず、気血の流れをアップする漢方を1か月服用してみると、次の生理は量がしっかり出て7日でピタリととまり、生理痛も少なかったと喜ばれました。
ならば、その後もこの漢方を飲んでいればよいでしょうか。
そこで根本的な原因をもっと考えてみます。
この女性の場合、年齢的な体力低下によって子宮内膜の掃除が毎回しっかりできなくなり、その結果古い内膜が残って内膜層の厚みが乱れ、さらに掃除しにくい状態に陥ってしまったと考えられます。
そこで、前回の漢方は量を減らして、次は体力アップ(気血を補う)の漢方を中心に服用することにし、適度の運動で筋力をつける養生も実行していただきます。
更年期の不快症状を乗り越えるためには、症状対策だけでなく、弱った体質を立て直し元気になることが必須です
更年期というと女性ホルモンを補うことを考えがちですが、更年期とは女性ホルモンが減って閉経し、新たなホルモンバランスを構築する時期です。そのためには、体力が必要ですね。
体調を相談しながら体質に合った漢方対策をしてください
婦宝当帰膠コーナーをクリスマスバージョンにしました。
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気温が下がると肌の乾燥が気になります。
ある程度年齢がいくと、スキンケア用品をどっさりつけてもなかなか追いつかない人も。
体の内側から潤う対策をすることでしょう。
食べ物では例えば、スッポンとか骨付き肉とか鶏の皮とか、コラーゲン、コンドロイチン系をおいしく食べたいところです。
なんでもしっかり食べられる人は、肌も潤いとハリがありますね。
漢方薬で食事をサポートすることもできます。
肌のカサつきは「血虚」の表れ。
女性の本は「肝(血)」。
生理不順や更年期のいろいろは、肝血を充実させておくことが大切なコツです。
たとえば「婦宝当帰膠」。生薬を砂糖漬けにしたシロップです。
小さじ1杯くらいをお湯に溶かして温かく飲むのがおすすめ。体も温まります。
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卵巣の大きさは通常親指頭大ですが、ここに嚢腫ができて大きくなった状態が卵巣嚢腫です。
そのうちチョコレート嚢腫と呼ばれるものは子宮内膜症のひとつで、子宮内膜細胞が卵巣内で増殖したもの。そのため生理のたびに出血を起こしてチョコレート用の血液が溜まります。女性ホルモン依存ですから、少々厄介です。
主な症状は、
・年々ひどくなる月経痛(中には生理痛がない場合もある)
・癒着しやすいので、月経時以外にも下腹部痛や腰痛がある
・排卵障害を起こしやすく不妊へ。
ホルモン依存性であるがゆえに、生理がある限り悪化するのはもちろん、服薬で一定期間生理を止めて嚢腫を小さくしても、その後生理が再開するとリバウンドがひどく、あっという間に再発しさらに悪化することも多い。手術で切除する場合は、卵子をかなり失い卵巣機能は低下し、また癒着も起こしやすい。
そんなにやっかいなら、漢方ではムリでしょ?と思いがちですが、意外と漢方対策でうまくいくことが多いのです。無理やりホルモン状態を変えたり、切り取ったりと刺激を与えないことです。
体に無理をさせず、健康な状態に戻していく力をサポートすれば、もっともよい状態になっていくのです。
漢方対策のコツは、ホルモン様作用のある生薬を避け、卵巣や卵巣周りを掃除する力を高める、です。そのために血流を促し停滞している不要なものを動かす対策(活血化痰消積)を行います。特に妊娠を望む場合は、漢方養生でしっかり対策するとよいでしょう。
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