漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
http://kampo.no.coocan.jp/

寝苦しい夜に(熱中症に注意)

2010-07-28 | 漢方的話題
禁句かもしれないけど、こう連日だとやっぱりこたえます、暑さが。

冷房嫌いの私は家に帰ると夜はクーラーをつけずに寝るので、
かなり汗をかき、それで不覚にも梅雨明けすぐの猛暑が続いた
1週間後あたりに 、体力低下を実感してしまった・・・
(たぶん紫根騒動の疲れも重なったのだと思う)

食欲低下が著しく、やけに腹痛が起きる、朝起きるとどうにも体が重い・・・
もしかして軽い熱中症か???

で、あわてて漢方薬(麦味参顆粒ばくみさんかりゅう)を飲み
夜は枕元に麦味参顆粒入りの水分をペットボトルに用意したらばっちり。
我ながら効き目の素晴らしさに驚き、お客様にあわてて勧めているしだい。
ちょっと情けない流れだけど・・・

熱中症に注意

そして今日は、『通販生活』から、麻のパッドが届いた。
これまでの夏は「花ござ」を使用してきたけど、これって朝起きると大概、
ござの目の跡がほっぺあたりにくっきりついているのが困りものだった。
それに老い先そう長くはないのだし、ここでちょっといいヤツを買ってみようと思い立ったわけ。
これで良質の眠りを獲得するのだ。
(ってまだ使ってないのでまだお勧めするわけではありません、今日から、今日から)

ところで、「花ござ(寝ござ)」は九州出身の私は日常的に使うのだけど、
少なくとも北海道ではその習慣はなく、布団の上に花ござを敷いたらすごく驚かれ、
そして寝がえりを打つごとにシャラシャラと音がするのに馴染まず、
あげくにすごく『プア』な気分に陥ったらしい。(暑い地方は「ござ」が『リッチ』なのだ)



サルも滑るというサルスベリの幹をさかんに蟻たちが行き来している。
暑さが厳しくなればなるほど色鮮やかに咲くサルスベリは、たまにはぐったりしないんだろうか・・・


白いほうが、やや涼しげです。

久しぶりに桐の木が何本も植えられている小さな公園にいってみたら、

しっかと睨まれてしまった。


初夏につける紫色の花は終わって堅そうな実が付いていた。

漢方で不妊症克服30代

2010-07-26 | 子宝・妊娠体質つくり
電話の向こうで戸惑う声。
「初めてなので、どうしたもんかと思って・・・」
高温期がちょっと長く続くので、妊娠検査薬を使ってみたら陽性だったとのこと。

        

結婚して10年の30代半ばの夫婦。
仕事の都合などで避妊していたが、1年前に子作りスタート。
「そんなには急いでないかも・・・」
と言われるものの話をしてみると、奥さんのほうは結構悩んでいたみたい。

女性の基礎体温は、高温期が富士山型だったり途中で体温が落ちるタイプ。
卵巣の働きがやや弱り気味かも。
年齢も30代後半に突入すれば生殖系は急速に力を落としてくるので、急いで体力強化を行う必要がある。
男性は、腰痛と体重オーバーの問題あり。


まず「婦宝当帰膠」、2回目には活血剤(温経湯)を加え、
ご主人も「益宝」の服用開始。

2ヶ月後
「(漢方対策を)やるならしっかりやろう」と
(年齢的には猶予はない、どうやら気合いが入ってきた様子)
さらに補腎剤(参馬補腎丸のちに参茸補血丸)を加えると、
基礎体温はぐっと良くなってきました。

奥さまは来られるたびに、肌ツヤが良くなりいつも荒れてた唇がだんだんきれいになった。
基礎体温は回を追うごとにメリハリが出て元気になっている。
ご主人はダイエットも順調で腰痛もなくなったとのこと

5か月後
「やけに二人とも若返ったように感じるんだけど」
と聞けば、ご主人はなんと20kg近くのダイエットを果たしたそう。
道理で、顔がキュッと引き締まって若々しく見えたわけだ。
というより、そんなにダイエットしたのをなかなか気がつかなくて、失礼!
「奥さんも一段ときれいになったね~」とご主人に同意を求めてみたりする。
今回はちょっと調子に乗りすぎた話題だったかと反省していたら、
その周期に見事妊娠しました。


血の道は『ワンクール4カ月』と謂われますが、
実際、ワンクールを過ぎると、漢方の効果が見た目にまで現れ、
本人も実感できることが多いようです。

今回も、男性の熱心な対策ぶり(ダイエット)が素晴らしかったです。
巷では結婚してから10kgとか20kg太ったという話はよく聞くけど、
無駄なものをため込めば体内の動きはやはり悪くなる。

もう一度、『あの頃』に戻ってみる、って大切だ。

漢方の空間ファインエンドー薬局

不妊症と漢方薬

漢方を飲んでいたら髪がきれいになった

2010-07-22 | 漢方的話題
他人の肌や髪やの様子をぱっと見て、体調が良さそうとか、
何歳くらいかなとか推察することはよくやることだけど、
逆に、自分自身やいつも一緒にいる家族などの肌ツヤや髪の質の変化には
気づきにくいものです。

薬局にいて漢方を飲んでいる方からよく言われるのが、

「美容室に行ったら『髪の質が良くなったね、なにか飲んでるの?』と言われた。」

という言葉。

先日も、不妊症の漢方対策を続けていて最近基礎体温もずいぶん元気になってきたなあと感じていた女性から、この言葉を聞きました。

体にいいことを重ねると、気になる症状だけでなく体の隅々まで元気になるので、その結果肌や髪が美しくなるのです。
特に髪がきれいになったと言われるのは、女性としてはかなり嬉しいですね。
これでまた頑張れるね。

美容室の方はさすがプロ、櫛を入れた時の変化を敏感に感じるのでしょう。
気づいてくれてありがとう。伝えてくれてありがとう。

女貞子の花

森絵都「宇宙のみなしご」覚書

2010-07-17 | 
疲れた時は、「森絵都」だと思う。

二人の中学生姉弟の物語。

「陽子、時代は刻々と流れてるんだよ」

一つ違いの弟「リン」が、
朝、まだ起きようとしないさぼりグセがついた姉「陽子」に向かって、
ふと言う言葉。
しかもリンの声は朝にぴったりなステキな声らしい。

中学生がそんなこと言うか?と思うけど、その声がステキならば、
いっぺんに目覚める気分になる。

そして題名の「宇宙のみなしご」
最大級の孤独感が押し寄せることば。

教師に向かずインドへ行ってしまった若い女性が
一人の気がかりな生徒に言い残した言葉をその生徒が大切に語る。

「ぼくたちはみんな宇宙のみなしごなんだから。ばらばらに生まれてばらばらに死んでいくみなしごなんだから。自分の力できらきら輝いてないと、宇宙の暗闇にのみこまれて消えちゃうんだよって」

気持ちをわしづかみにされて、ノックアウトです。
あっという間に読めちゃうけど、心がツヤツヤ健康になれる本。
梅雨が明けてやっと星空が見えるようになった今夜にぴったり。

森 絵都 1968年4月生まれ、東京都出身


第二子不妊を漢方薬で克服・30代

2010-07-13 | 子宝・妊娠体質つくり
その日も家族そろって来局、そして「うまくいったみたいですー」とちょっと控えめにおっしゃる30代半ばの女性。

結婚8年目。一人目のお子さん(現在4歳)はなんとか自然妊娠だったので、
たいして悩むことなく、さあ二人目をと思ったら、
1年以上たってもなかなか妊娠せず、漢方対策を5カ月前から始めた方です。

        

女性は生理周期は規則正しいのですが、高温期が少々元気不足で冷え症。
まず冠元顆粒と婦宝当帰膠でスタート。

2ヶ月後
「主人にも何か飲ませたんです。仕事が忙しくて疲れてて・・・」

その数日後
ご主人も一緒に来局。先日の漢方で体調がいいとのこと。
仕事が忙しくて疲れが取れきれず、食後胃もたれをおこしやすい状況。
不妊クリニックで検査を受けたら精子の運動率は低い状態でした。
もう一種類漢方薬を増やしました。

3ヶ月後
「しょっちゅう口内炎が出来ていたのが1度もでなくなったし、胃腸の調子も軽いです」
すっかり漢方薬を気に入ってくれている様子。

4ヶ月後
女性の低温期から高温期への移行が元気になり、高温期が以前より高くなってきている。
男性も調子がよさそう。

これでも足りなければ、さらに漢方対策を考えようと思っていたらその1ヶ月後、すんなり妊娠に至りました。

男性はレオピン5NEO、星火温胆湯を服用していただきました。

        

一人目が自然妊娠だと男性は、
自分も対策をしようと思ってくれないことも多いのですが、
この方は奥さまと一緒にクリニックの検査も受け、漢方薬も飲んでくれたので、
早く良い結果が得られたのだと思います。

男性も、年齢とともにまたは過酷な仕事環境の影響も受けて、
『生命力』がダウンしていることはよくあることです。

不妊の原因はフィフティフィフティ。

第二子でも第三子でも、男性側も積極的に検査や対策を行ってほしいものです。

漢方の空間ファインエンドー薬局     不妊症と漢方薬

百田尚樹「永遠の0(ゼロ)」覚書・思いを貫く強さ

2010-07-09 | 
戦闘機ゼロ戦乗りで終戦の直前に特攻で散った「宮部久蔵」の生きざまを追う物語。
戦争ものかあ・・・とちょっと躊躇したけど、この題名にやけに惹かれるものがありました。

そして、小説はもっぱら女性作家のものが多い私が、
百田尚樹(ひゃくたなおき)によって戦争の話に夢中になりました。

戦後60年たって、当時の宮部を知る戦争の生き残り数人の「語り」から
構成されているのですが、読み進むにつれて、恋してしまうほど
「宮部」が素敵になるのです。
そして最後に向かっていくつかのどんでん返し。
この辺の流れがにくらしいほどうまい百田尚樹です。

さらに、これまでにテレビや映画などで戦争の情景を見てはいたけど、
自分にとっては意味をなさず、ツラッと流れてしまったあれこれの映像が、
リアルに思い出され、その当時の人々の思いの深さを我が事のように感じ、
そして泣きました。

つらつらと考えました。

短くても過酷でも自分の信念を曲げずに生き抜くことの素晴らしさ、
だけど、そんな生き方を貫くには、周りにノーと言える強い気持ちを持たなきゃ到底無理だ。

戦争ってどうしてなんども繰り返されるんだろう。
そんな過酷な中で飛行機乗りたちは、命がけのゲームを楽しんでいるような
ところもあり、そこは女には理解しがたい心理で、もしかしたら戦争は、
男たちにとって必要悪なのかもしれない、とかね。

 
百田尚樹: 1956年2月大阪生まれ 
      テレビの放送作家だったが「永遠の0」は小説デビュー作

大賀ハスin千葉公園

2010-07-06 | 植物&動物
千葉県検見川の落合遺跡から発見された古代蓮の種子が発見されたのは1951年。
これを植えると見事に、2000年以上の眠りから目覚めて、芽をだし花を咲かせたという大賀蓮。

これを拝めば、ヘロヘロに疲れきった体にパワーがみなぎるのでは?
と、日曜日早起きして出かけてきました。

蓮の花は早朝に開き、昼には閉じてしまいます。
公園に到着したのは朝7時、、少々小雨もぱらつくのに、すでにたくさんの人出。





帰りついたら、ほっとして体が、しんなりしちゃったけど、
古代の蓮はなんだか神々しい感じがしました。



仏教では、泥から生え気高く咲く花、そして大きく広がり水を弾く凛とした葉の姿を、
俗世の欲にまみれず清らかに生きることの象徴ととらえているとか。
私には程遠いけど、少しでも近付けるよう、せめて拝んでおきましょうか。

ちなみに、蓮のタネ(蓮の実)は、漢方薬としても用いられます。

蓮子(れんし):
 健脾止瀉(胃腸を丈夫にして慢性の下痢軟便を整える)
 養心安神(不眠や動悸をおさめる)
 益腎固精(腎を養い遺精、不正出血を改善する)
さらに実の中にある胚芽はとても苦く、
蓮子心(れんししん):
 清心瀉火・安神(いらいらや焦燥感などの状態を穏やかにしてくれる)


紫根(しこん)騒動でヘロヘロでした

2010-07-02 | 漢方的話題
6/23朝、開店まえの薬局で。
いつも通りにパソコンのメールチェックをしようとスイッチオン。

と、電話が鳴る。
『紫根の化粧品を使ってみたいんです・・・・』
「それではサンプルお送りしますよ」(ずいぶん早くから熱心な・・・)

そしてパソコンの画面に視線を戻すと、未読メールが2百通以上。

え~っ壊れたの? 今日は朝からパソコントラブルと格闘するわけ?!)

訳が分からず、見てる間にも次々とメールが入る。

また電話が鳴る。
『昨日、深夜のTV番組の『魔女のなんとか~』で紫根がシミにいいって言ってたんですけど』

そ、そういうわけか!)
メールを見ると夜の11時前から一気に問い合わせメールが増えていた。

で、電話を置いたとたんにまた電話。
こういうのを『タッチアンドゴー』とでもいうのかしらん。)
膨大なメールと絶え間ない電話の応酬で、
処理能力をすっかり超えた脳みそはのんきなことを考えている。

それからあっという間の本日に至るまで、
(あの当日、検索上位にあった我がページは、タケノコのように
出てきたほかのページによって1週間後には無事1ページ目に登場しなくなった)

毎晩メールをこなし(ふだんから私ひとりでメールをこなしているのよね、50代のおばさんが・・・)
眼精疲労とめまいと頭の芯に張り付くいやな頭痛、それから腰痛も・・・

ちなみに私がこの間に服用した漢方薬は、
・補腎剤で体力補給⇒杞菊地黄丸、参馬補腎丸
・活血剤で停滞した血流を改善⇒冠元顆粒、心沙棘
・動きの止まった胃腸と湿気あたりを改善⇒星火温胆湯、勝湿顆粒・・・

ホント、漢方薬でつないだって感じ

え、私が飲んだ漢方薬の話より、紫根の話題が気になるって?
もう、かんべんだけど、
何年も前から私が気に入って紹介している紫根美容シリーズ。
そして、気に入ってくださった方だけ何年もずっと利用していただいているシリーズ。
だってそんなにすぐに色白になるわけないもの。
だけど長く使ってると確かにいいみたい。
マイペースに好きなものだけ、それが私のモットー。

ご理解頂ければ、下のページをどうぞ、ってしっかり宣伝してしまいましたけどね。
漢方美肌づくり