漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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スベリヒユ(馬歯けん、五行草)夏の肌トラブルに

2023-07-27 | 肌トラブル・アトピー・美容
スベリヒユが咲く季節になりました。乾燥耐性があり、炎天下の畑や路傍、空き地などに生えます。

そして夏に盛りとなる植物は、熱を冷ます作用を持つものが多い。
自然とはよくできているものです。

このスベリヒユは、解毒炎症作用が「天然の抗生物質」と言われるほどで、中国では昔から、解熱、咳止め、止血、鎮痛、整腸、湿疹、虫刺され、皮膚炎などに使われます。

これは、食べたり飲んだりするだけでなく、肌につけてもいいので、虫刺されやあせも、アトピーのジュクジュク、皮膚炎などのスキンケアにも使えます。

また現代の研究では必須脂肪酸のオメガ3を多く含む植物として世界で注目されているそう。
スベリヒユのエキスを粉末にしたもの「五行草」
性味は、酸・寒
効能:清熱解毒、熱血消腫、止血通淋
スベリヒユの生薬名は馬歯けん(ばしけん)で、爽肌精《陽》にはこれを筆頭にいくつかの消炎作用のある薬草のエキスが配合されていて、炎症を起こしやすい肌の方や、夏肌のスキンケアにおすすめです。

漢方生薬は、飲むだけでなく肌につけても、同じような効果が期待できます。

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伊吹山2そのほかの花たち覚書

2023-07-22 | 植物&動物
伊吹山はかつてより花がずいぶん減ったそうです、その原因は鹿とイノシシ。
ネットを張るなどして保護しています。
シモツケ
シモツケソウ
名前つけ間違えました。正しくはヒメフウロ。
シシウド、下に咲くのはミヤマコアザミ
サラシナショウマはこれから

コナスビ

純白のヤマホタルブクロ
クルマバナ
キンバイソウ
キリンソウ
イブキジャコウソウ白花


ウツボグサ(夏枯草)
カワラナデシコ

メタカラコウ(雌宝香)

以下は、教えていただいた名前を忘れてしまった花( ;∀;)


織田信長が海外から薬草を持ち込ませたときに入ってきた外来種といっていたマメ科の植物

ツマグロヒョウモン
山並みに声が響き渡っていたホオジロ

伊吹山でヤマトグサ 日焼けの話・爽肌精の生薬

2023-07-19 | 肌トラブル・アトピー・美容
伊吹山から見える琵琶湖。中に浮かぶ島は竹生島。
せんねん灸を知っている人なら、ピンとくるかもしれませんが、もぐさの原料ヨモギの産地でもあります。
昔から、日本の薬草の栽培地で、近江商人がこれを薬業者に運んで売ったのだとか。
今も薬草温泉やハーブティー、胃薬などの材料を栽培しているのだそうです。
イブキトラノオ、ミヤマコアザミが咲いています。シモツケソウやサラシナショウマはこれからというところでした。

そして、植物の名前に「イブキ」とつく名のものがいくつかありますが、それもこの地にちなんだものだそう。
イブキフウロ。花びらに切れ込みが入っているのが特徴。フウロの中では大き目の花。
イブキトラノオ
イブキジャコウソウ。さっとさわるだけで爽やかな薬草っぽい香りが立ちます。
そしてこの小さな葉っぱは?というと、朝ドラ「らんまん」を見る人なら今が旬?のヤマトグサです。
この山を牧野富太郎は4回訪れたそうです。

さて、楽しんでいるうちに、首の後をヒリヒリするほど日焼けしてしまいました。暑いので丸首のシャツでスカーフを首に巻いていたのですが、襟首とスカーフの間に隙間があったようで、おまけに首の後ろに日焼け止め塗らないしで、首の後ろに大きな口がヒヒヒと笑っているかのような恐ろしく赤黒い急性炎症状態です。

そこで、わが薬局にある炎症を抑える薬草エキスがたっぷり配合されたローションをひたひたつけてみると、ビリビリする痛みがすっと引いたのです。
さすが、漢方スキンケア。
いまさらながらですが(笑) 植物の力はすばらしいです。
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日曜散歩:イヌヌマトラノオ、マルバハッカ、コアジサシなど

2023-07-10 | 植物&動物
昨日は印旛沼あたりを散策しました。
帰りにはセミの声が聞こえた昨日。
この辺りでは梅雨はどこかへ行ってしまったようです。
オカトラノオでもなくヌマトラノオでももなく、そのふたつの交雑種なんだそう。そうなると「イヌ」か~。
マルバハッカが繁茂している畑の淵。
農道でくつろぐ、スズメとツバメ。ツバメは幼鳥のようでした。
田んぼにはコチドリの群れ
幼鳥もいます。

西印旛沼名物?チュウサギ
沼にコアジサシがやってきました。遠すぎておまけに霞んでいてよく見えませんが、よーく見ると7羽写っています。
中央の一羽をズームアップ。もう1か月ほどすると幼鳥も一緒にやってきます。
夏の鳥ですね。

夏はウリ科の食材。冷房と冷蔵庫に注意

2023-07-08 | 夏の養生法
小暑に入り夏の風が熱を運んでくるようになりました。
ノカンゾウの橙色がまぶしく

トウネズミモチの白さが清涼感を与えてくれます。

そしてウリ類が旬です。キュウリ、トウガン、ゴーヤ、ズッキーニなど。
そしてカボチャは夏が旬ではありませんが、これもウリ科です。
これらの働きを調べてみました。

トウガン :清熱解毒・利尿、生津止渇
キュウリ :清熱解毒・利水消腫・潤膚美容
ゴーヤ  :清暑止渇・清肝明目
ズッキーニ:清熱生津・潤肺止渇、消腫散結・利水通淋
カボチャ :補気健脾
(参考・薬膳素材辞典)

夏が旬のウリ類は、ほてりを冷まし、むくみなど無駄な湿を取り去り、体に潤いを与えてくれ、そして秋以降に旬を迎えるカボチャは体を温め胃腸を整えて元気を補うのです。
自然はすごいですね。
季節に逆らわない暮らしをしていれば、体は元気でいられるのです。

しかし現代は一つ問題が・・・
それは冷房と冷蔵庫です。
冷房で冷えすぎるのと、外気との温度差で体調を崩してしまうのです。
なので、より慎重に食材を選ぶことが必要になります。
カボチャなど体を温める食材をうまく取り入れて、内臓を温めることが必要です。
そして、体温より冷たいものを体に入れないようにして、内臓を冷やさないことですね。

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