漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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オペラ座の怪人

2005-01-31 | 映画
怪しい像が立ち並ぶ絢爛豪華な劇場、そしてパイプオルガンの例の曲。ミュージカルではおそらくここまで表現しきれないだろうと思われる劇場裏の暗闇の世界・・・

多感な学生の頃、小説を読んで、日常に戻れないかと思うほど想像が広がった「オペラ座の怪人」でしたが、映像でも期待通り。のめりこんでしまいました。

ちょっとずっこけたのは、
劇場の暗がりで生活してきたはずのファントムが、海が似合いそうな健康的な体格と風貌で、おまけに「天使」と呼ぶには恥ずかしいほどドスの利いた声だったこと。
でも、ラウルからクリスティーヌを奪おうとする後半はもうゾクゾクしました。
前半まだ幼さの残るクリスティーヌが、物語の進行とともに、どんどん艶っぽい色気に満ちて三角関係を危うくゆれるのも見もの。
エンドロールの挿入歌は、ファントムの悲しみそのもので、涙が出そうになってしまいました。

★★★★☆

カンフーハッスル

2005-01-26 | 映画
「全身の脈が開いて生まれ変わる」ってどんな感じかな~
脱皮してすっきりする感じかな。できることなら生まれ変わって見たいものです。

さて、
オープニングの斧を振りまわす惨殺シーンは最低!
なんせ近頃こんなシーンでも洒落にならないご時世ですから。
そしてチャウ・シンチーのチンピラぶりも、まだいい子ぶってるところがあってうそっぽくイマイチ。

でもあのくわえタバコのおばちゃんがいる長屋シーンからは、ぐっと楽しくなってきます。
あのおばちゃん、最後の夫婦で挑戦する場面でも、長屋スタイルのまんまのほうが良かったな。

★★★

ネバーランド

2005-01-25 | 映画
もう涙腺がゆるみっぱなし。
さめざめと涙を流しっぱなしにしていい空間って貴重よね。

父親を失い、さらにはやさしい母をも失うという試練を、バリーの「ネバーランド」という空想世界を思い描くことで乗り越えてゆく、4人の兄弟のけなげな成長は、美しささえ感じてすばらしい。
ノソっとした犬もなかなかの役者でした。

ジョニー・デップは、この映画の中でも海賊役をやってましたね。
つけてんのか?と思うほどの長いまつげの瞳は、空想世界を描く作家にぴったりのキャラ。
幼い男の子たちとのふれあいから名作「ピーターパン」を作り出すんだけれど、そんな非現実的な生活をするバリーに対する妻の辛い選択にも、切なくて深い愛情を感じました。

子供の涙を見せつけて泣かせるあたりは、ちょっといやらしさを感じたので、☆減点。

★★★☆


オーシャンズ12

2005-01-24 | 映画
「参った」
これは「感動した」じゃなくて、記憶がついてゆかなくて「困った」の意味。

メンバーが多くて、あっちゃこっちゃにフラッシュバックする場面の収集がつかなくなる。会話シーンも、双方の話が通じていそうで実はまったく通じていないという変なギャグの連発。
「あたしってこんなに頭悪いんだ~」
と落ち込みそうな映画。

お得意のはずの盗みの作戦は、場当たり的で次々と失敗する。
「いったい、どうしたんだ」
と思ったら、最後にどんでん返しがありました。でも面白いのか支離滅裂なのかよく分からない気分。

ジュリア・ロバーツの「ジュリアに似た」オーシャンの妻ぶりがよかったね。
地味でも華があり、やっぱ目立つ女優です。

★★★☆

パッチギ

2005-01-24 | 映画
のめりこんで観てしまいましたね~。
1968年、日本と朝鮮の暗い過去を知るには少し幼かった世代が繰り広げる青春映画。

京都の日本人高校生と朝鮮高校の生徒たちとのぶつかり合いと恋愛を通してのつながり。
同じことをするにしても、「過去のいきさつを知っている」ってきっと大切なことなんだと思う。

当時は、「焦っている」かどうか分からないけど、戦争とか体制とかそんな言葉を振り回しながらもがいていたような時代。
「なんで戦争するんだ」の解決を求めて、唄で訴える人間と闘争で訴える2種類の人間が確かにいて、それが「フォークソング」であり「大学紛争」だった。

久しぶりに聞いた「イムジン河」「悲しくてやりきれない」「あのすばらしい愛をもう一度」がこの映画のおかげで一層意味深いものとなりました。

若い俳優たちがしっかり60年代していて、いい味です。

★★★★★