『ビデオテープの証言』 ☆☆☆
今回はエレクトロニクスを駆使してくる犯人が相手である。監視カメラが設置された屋敷で、そのシステムを逆手にとってアリバイに利用する。コロンボは犯人の侵入経路やら何やらで例によって突っ込むが、犯人のハロルドはああ言えばこう言うでなかなか尻尾をつかませない。
このハロルドを演じているのはオスカー・ウェルナーという俳優さんで、私は良く知らないがトリュフォー映画で有名な人らしい。オーストラリア人らしいが、おかっぱ頭に訛りのある英語がとても印象的である。軽妙さとエキセントリックが混じりあった、なかなか不思議なキャラクターを演じてくれる。コロンボシリーズの犯人でこういうキャラクターは珍しい。このエピソードは脚本的には大したことないが、このオスカー・ウェルナーの存在感で結構見られるものになっているように思う。名優らしいが、このエピソードからもなんとなく分かる。
そのハロルドの妻を演じているのがジーナ・ローランズという女優さんで、非常に透明感のある美女。脚が悪くて車椅子に乗っているという設定だ。このハロルドとエリザベスの夫婦がかもし出す雰囲気も悪くない。
さて、口が達者なハロルドをどうしてもコロンボは追い詰めることができない。エリザベスの寝室のドアが開いたことをかなり鮮やかに証明したかに見えたが、やはりハロルドに覆されてしまう。というわけで、最後の最後にハロルドを追い詰めるシーンはなかなかスリリングだ。コロンボシリーズではかなり諦めのいい犯人もいるので、ハロルドの悪あがきと取り乱しっぷりは異色といってもいいかも知れない。
決め手となる証拠はもちろんハロルドが小細工したビデオテープで、「そこに映っているはずのないものが映っている」というありがちなパターンである。こういうのは例えば「聞こえるはずのない音が録音されている」とか、「聞こえるはずの音が録音されてない」などとアレンジされて、他のエピソードでも良く使われている。『古畑任三郎』でもあったと思う。だから新鮮味は薄い。こういう「間違い探し」パターンは違っているものが何かというのがポイントだが、このエピソードの場合はまあ悪くないと思う。同じ方式である『アリバイのダイヤル』なんかより私はこっちの方が好きだ。
さて、これはまさに致命的なミスであって、さすがのハロルドも言い逃れのしようがない。じっとモニター画面を見ているハロルドの顔がしだいに青ざめてくるあたり、なかなか見ごたえがある。クライマックスの緊張感はかなりいい線行ってると思う。
ところで、このエピソードは吹き替え版で見るとハロルドの印象がかなり違う。声のイメージがオスカー・ウェルナーとまったく違うし、独特の訛りのある英語が聞けないのも寂しい。これは字幕で観るべきエピソードだと思う。
今回はエレクトロニクスを駆使してくる犯人が相手である。監視カメラが設置された屋敷で、そのシステムを逆手にとってアリバイに利用する。コロンボは犯人の侵入経路やら何やらで例によって突っ込むが、犯人のハロルドはああ言えばこう言うでなかなか尻尾をつかませない。
このハロルドを演じているのはオスカー・ウェルナーという俳優さんで、私は良く知らないがトリュフォー映画で有名な人らしい。オーストラリア人らしいが、おかっぱ頭に訛りのある英語がとても印象的である。軽妙さとエキセントリックが混じりあった、なかなか不思議なキャラクターを演じてくれる。コロンボシリーズの犯人でこういうキャラクターは珍しい。このエピソードは脚本的には大したことないが、このオスカー・ウェルナーの存在感で結構見られるものになっているように思う。名優らしいが、このエピソードからもなんとなく分かる。
そのハロルドの妻を演じているのがジーナ・ローランズという女優さんで、非常に透明感のある美女。脚が悪くて車椅子に乗っているという設定だ。このハロルドとエリザベスの夫婦がかもし出す雰囲気も悪くない。
さて、口が達者なハロルドをどうしてもコロンボは追い詰めることができない。エリザベスの寝室のドアが開いたことをかなり鮮やかに証明したかに見えたが、やはりハロルドに覆されてしまう。というわけで、最後の最後にハロルドを追い詰めるシーンはなかなかスリリングだ。コロンボシリーズではかなり諦めのいい犯人もいるので、ハロルドの悪あがきと取り乱しっぷりは異色といってもいいかも知れない。
決め手となる証拠はもちろんハロルドが小細工したビデオテープで、「そこに映っているはずのないものが映っている」というありがちなパターンである。こういうのは例えば「聞こえるはずのない音が録音されている」とか、「聞こえるはずの音が録音されてない」などとアレンジされて、他のエピソードでも良く使われている。『古畑任三郎』でもあったと思う。だから新鮮味は薄い。こういう「間違い探し」パターンは違っているものが何かというのがポイントだが、このエピソードの場合はまあ悪くないと思う。同じ方式である『アリバイのダイヤル』なんかより私はこっちの方が好きだ。
さて、これはまさに致命的なミスであって、さすがのハロルドも言い逃れのしようがない。じっとモニター画面を見ているハロルドの顔がしだいに青ざめてくるあたり、なかなか見ごたえがある。クライマックスの緊張感はかなりいい線行ってると思う。
ところで、このエピソードは吹き替え版で見るとハロルドの印象がかなり違う。声のイメージがオスカー・ウェルナーとまったく違うし、独特の訛りのある英語が聞けないのも寂しい。これは字幕で観るべきエピソードだと思う。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます