アブソリュート・エゴ・レビュー

書籍、映画、音楽、その他もろもろの極私的レビュー。未見の人の参考になればいいなあ。

白昼の死角

2012-06-02 23:58:18 | 
『白昼の死角』 高木彬光   ☆☆☆☆☆  京極夏彦かと思うくらい分厚い文庫本である。休暇でイタリアに旅行した時機内読書用に持参したが、面白い。これまで読んだ高木彬光の本の中ではダントツに面白い。正直、あまり大した作家さんじゃないなと思っていたのだが、見る目が変わった。  これは名探偵が出てくる本格推理ではなく、天才的犯罪者の犯罪を描く一種のピカレスク・ロマンである。これは実在の人物から聞いた . . . 本文を読む