『夜の幸』 原マスミ ☆☆☆☆☆
原マスミといっても知ってる人はあまりいないだろう。よしもとばななの本の装丁でイラストを描いている人といった方が分かりやすいかも知れない。この人はイラストも描くが音楽も創るのである。自身のアルバムとしては『イマジネーション通信』『夢の四倍』『夜の幸』と三つしかなく、一番新しい『夜の幸』も89年リリースなので、もう随分長いことアルバムを出していないことになる。 . . . 本文を読む
『Taking Notes』 Jeff Berlin ☆☆☆★
ジェフ・バーリンのソロ・アルバム。ジェフ・バーリンとは誰か? 英国ジャズ・ロックの雄ブラッフォードの超絶技巧ベーシストであり、アラン・ホールズワースやビル・ブラッフォードのソロにもよく顔を出す人である。渡辺香津美ともやったことがある。
とってもうまい。それは間違いない。超絶技巧の看板に偽りはない。が、地味といえば地味。プレ . . . 本文を読む
『色彩のブルース』 EGO-WRAPPIN’ ☆☆☆☆
初めて買ったエゴ・ラッピンのCD。5曲で30分に満たないミニ・アルバムだがなかなかいい。濃厚だ。関西のバンドらしい。アクの強い女性ヴォーカル、ウッドベースにドラム、ピアノ、ギター、ホーン、アコーディオンなどでジャジーで暗い、じっとり汗が滲むようなサウンドを奏でる。スタジオ・アルバムであるにもかかわらず、まるで小さなライブハウスのギグを . . . 本文を読む
『ALL THE BEST』 CHEMISTRY ☆☆☆
スガシカオに続き、今度はCHEMISTRYのベストを購入。CHEMISTRYはデビューアルバムの『The Way We Are』を持っていて、例の『PIECES OF A DREAM』とか『合鍵』なんて曲は結構好きだったのである。その後どんな曲を歌っているのか全然フォローしていなかったので、最近出たというベスト盤でも聴いてみようと思 . . . 本文を読む
『USA』 キング・クリムゾン ☆☆☆☆☆
キング・クリムゾンのライブ・アルバム。クリムゾンは『クリムゾン・キングの宮殿』で1969年にデビュー、激しくメンバーチェンジを繰り返しながらコンスタントに7枚のスタジオ・アルバムを発表し、1974年『Red』を最後に一旦解散する。そして80年代に入って音楽性をガラリと変えて復活するわけだが、この『USA』は『Red』直後に発表されたライヴ・アルバ . . . 本文を読む
『ALL SINGLES BEST』 スガシカオ ☆☆☆☆★
前からなんとなく気になっていたスガシカオのベストを買った。良い。これで日本の音楽シーンのおける私のフェイバリットはクレイジーケンバンドとスガシカオが双璧になった。
スガシカオは村上春樹が音楽エッセーの中で唯一取り上げたJ-POPアーティストということで株を上げた。私は立ち読みしただけだが、確か歌詞について書いていたようだ。常 . . . 本文を読む
『ブライト・サイズ・ライフ』 パット・メセニー ☆☆☆☆☆
みなさん、メリークリスマス。もうすぐ今年も終わりですね。
というわけで、これはパット・メセニーのデビュー作。なんともいえない美しさに溢れた作品である。ギター、ベース、ドラムのシンプルなトリオ演奏だが、だからこそこの端麗な美しさが引き立っている。メセニーのギターはいつものように湧き出る透明な水のようだし、それに絡むジャコ・パスト . . . 本文を読む
『パンチ!パンチ!パンチ! 』 クレイジーケンバンド ☆☆☆☆☆
クレイジーケンバンドのデビュー作。私はCKBのCDはほとんど持っているが、最近一番良く聴くのはなぜかこのディスクである。他のディスク、特に最近ではストリングスからラッパーまで引きつれ、ありとあらゆる音楽ジャンルを咀嚼して華麗なるハイブリッド万華鏡サウンドを繰り広げるCKBだが、この最初期の作品はそういうカラフルさはぐっと控え . . . 本文を読む
『Take the Long Way Home - Live in Montreal』 Roger Hodgson ☆☆☆★
ロジャー・ホジソンがモントリオールでやったライヴの映像。ロジャー・ホジソンって誰? という人は多いと思うが元スーパートランプのヴォーカル兼ソングライターである。スーパートランプにはヴォーカルが二人いるがボーイ・ソプラノの方である。例の『ブレックファスト・イン・アメリ . . . 本文を読む
『Seconds Out』 Genesis ☆☆☆☆☆
ジェネシスのライブ。ピーター・ガブリエルが抜けてスティーヴ・ハケットは残っている、『静寂の嵐』期のジェネシスである。ヴォーカルはフィル・コリンズ。ガブリエル期の怪奇性、おどろおどろしさはなくなっているが、後のヒットチャート・ポップス化はまだしていないという絶妙な時期だ。ジェネシスの本領は複雑で幻想的な演奏にあると思うがガブリエル期のラ . . . 本文を読む