『It's a wonderful world』 Mr.Children ☆☆☆☆
ミスチルが2002年に発表した10枚目のアルバム。ミスチルのアルバムはベストを含めて何枚か持っているが、その中ではこれが一番出来がいいと思う。ミスチルを聴きたくなった時は大抵これを聴く。いい曲が揃っているしバランスも良く、ベスト盤よりこっちの方がいい。
全体に春の風のような柔らかさと明るさが漂っていて、 . . . 本文を読む
『原子心母』 ピンク・フロイド ☆☆☆☆☆
ピンク・フロイドといえば『狂気』、というのが世間の常識だろうが、個人的に一番愛聴しているのはこれである。これが一番傑作と言いたいわけではないが、いつ聴いてもしっくり来るし、聞き飽きるということがない。つまりなんというか、間違いがない。
年代的には『狂気』より前で、『狂気』以降の完璧なサウンド・プロダクションではなく、まだどことなく実験作的な . . . 本文を読む
『Spilt Milk』 Jellyfish ☆☆☆★
ジェリーフィッシュのセカンド・アルバム。この人達はアルバム二枚しか残さなかったので、ラスト・アルバムということになる。
ファーストでもポップおたくっぷりを遺憾なく発揮していたジェリーフィッシュだが、このセカンドではその凝り性とひねくれぶりにますます磨きがかかっていて、この手の音楽に目がない人々にはたまらないシロモノとなっている。冒 . . . 本文を読む
『Asia』 Asia ☆☆
昔大ヒットしたエイジアのファースト。ジョン・ウェットン、スティーヴ・ハウ、ジェフ・ダウンズ、カール・パーマーとプログレ大御所バンドのメンバー達が結集してコンパクトでポップなロックをやり、大成功した。
しかし今聴いてみると、個人的にはどうもパッとしない。イエスやEL&Pのプログレ・アルバムよりもよっぽど古臭く思える。「三分間のプログレ」がキャッチコピーだった . . . 本文を読む
『Jaco Pastorius』 Jaco Pastorius ☆☆☆☆☆
フレットレス・ベースの神、ジャコ・パストリアス問答無用のファースト・ソロ・アルバムである。もう何も言うことはない。あらゆるベーシスト必聴の名盤である。ところが私は若かりし頃これを聴いて、「なんか地味だな」と思って拍子抜けした記憶がある。そしてその後長いこと聴き返すこともなかった。ああ若かったよ、若かった。
馬鹿 . . . 本文を読む
『The Stranger』 Billy Joel ☆☆☆☆☆
ご存知ビリー・ジョエルの出世作『ストレンジャー』。30周年記念盤が出たということで買ってみた。『ストレンジャー』発表直前のライブ音源が付いている。
アルバムは文句なく良い。『ムーヴィン・アウト』『ストレンジャー』『素顔のままで』『イタリアン・レストランで』『ウィーン』『シーズ・オールウェイズ・ア・ウーマン』など名曲のつるべ . . . 本文を読む
『Astral Weeks』 Van Morrison ☆☆☆☆☆
誰もが認める名盤である。ソウル系のシンガーはあまり聴かないので、ヴァン・モリソンもこれ一枚しかもっていない。粘っこい声はいかにもアメリカみたいな気がするが、実はこの人はアイルランド人なのだった。そう思って聴くと、確かにこの繊細さはアメリカではない。
ヴァン・モリソンの音楽はブルース、トラッド、ジャズなどをミックスしたも . . . 本文を読む
『Forever Love: 36 Greatest Hits 1980-2001』 Air Supply ☆☆☆★
昔なつかしいエア・サプライのベストを買ってみた。大抵のベスト盤は初期の曲しか入ってないが、これは後期まで網羅されていて、その後の様子も良く分かるようになっている。
エア・サプライといえば大甘バラードを量産するポップス職人、というイメージがあって馬鹿にする人も多く、まあ確 . . . 本文を読む
『How Dare You!』 10cc ☆☆☆☆
邦題『びっくり電話』。傑作『オリジナル・サウンドトラック』の次の作品にして、ゴドレー&クレーム込みのオリジナル10cc最後の作品である。
サウンド・プロダクションの面では『オリジナル・サウンドトラック』より更に磨きがかかっていて、これまでの三作にはあったどこか泥臭いところが払拭されている。ただそのせいで、どこか温かみのあった10ccサ . . . 本文を読む
『そして夢の国へ』 クロスウィンド ☆☆☆☆
80年前後に活動していた日本のフュージョン・バンド、クロスウィンドのサード・アルバムを入手。フュージョンといってもギターメインのインストだからそう分類されているだけで、「異端派プログレッシヴ・ロック」と呼ばれていることから分かるように、実際は技巧的なインストゥルメンタル・ロック・ミュージックと思った方がいい。ギターはジミヘンばりにぐにゃぐにゃし . . . 本文を読む