崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

香は計れない

2012年01月08日 05時55分17秒 | エッセイ
 新年早々幸福の木に白い花が満開して香りが室内を満たしている。十年以上部屋の日あたりの良い所に置いており、幹が虫に食われてほぼ古木化していたが毎年花を咲かせてくれる。寒い冬に南国の香りを放ってくれて感謝である。甘くてすごくいい香であるとしか表現できない。小さい花びらが咲いた後、しぼみながら終わっていくには2週間以上かかるので木の名前通りに「幸福の花」である。音楽は楽譜があり、残せるが、日々の生活の中で、自然の香は計ることも残すこともできない。日本語では匂いと香など、英語でも区別はあるがそれだけではこの幸福の木の香りは表現できない。幸福を計るものがないように、ただ幸福の木の香りを満喫するだけである。