崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

私の生け花趣味

2007年11月14日 06時17分29秒 | エッセイ
 私の趣味といえば生け花と言えるかもしれない。犬を連れての朝の散歩道で野生の花や枝をちょっといただいてきて、それを整理して生ける程度である。しかしそれで季節感が部屋にいっぱいになり、うれしくなる。誰に見せるわけではなく、せいぜい妻に見てもらうだけで満足するに十分である。私が生け花に関心を持つようになったのは1960年代末頃、事務所の前に珍しく日本式の生け花講習所の看板が見えて、それに好奇心を持って覗いたことが契機である。日本留学の時に留学生たちと合宿旅行をしたことがある。朝の散歩道から帰りに私が野生の草花を切って食卓を飾って、特に女子学生たちから好評を受けて嬉しかった。その後生け花の本を読み、展示会などを見ながら、学会と教会などでも花を生けてみた。鉢の薔薇そのままでも綺麗であるが、それを切ることによって愛のプレゼントになる。花を切ることは新しい価値を生み出すことになる。人間関係も場合によって切ることが必要である。死はその代表的なことであろう。