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俳人の死

■旧暦12月22日、火曜日、

今日は、朝早く目が覚めたので、ドイツ語版を更新して、朝の雑用を済ませてから、慈恵医大に行く。午後、少し眠る。

ここのところ、50代で逝去された俳人の報が続いた。一人は、インターネットの俳句関連の掲示板を通じて知り合った方で、言葉だけのお付き合いだったが、人柄が滲み出るようなお方だった。もう一人は、同じ結社に所属する方で、痩身で浅黒く陽気で男っぽい人だった。人が亡くなると、その人がいなくなるというよりも、そこだけ、不在という影のような空間に変わるような気がする。初夏にいただいた句集から、何句か紹介したい。

露地の子の露地に消えたる春の暮

ダービーのすみたる空の遥かかな

一杯の水飲みほして島は夏

枯れてなほ泡立草の高きこと

傘少し上ぐるが別れ秋の雨

しばらくは初湯のあとの一人かな

このごろの空見る癖や夏帽子

誰もゐぬテニスコートや冬の月

婿といふ不思議なものと歳の酒


丸山健三『江東』より

(写真)Untitled



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