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RICHARD WRIGHTの俳句(17)

■旧暦5月23日、土曜日、 七夕

6時半起床。自律訓練法を一日三回実施しているが、深く眠れるようになった。実施すると、手が熱くなってくる。今日は、低気圧が来ているので、調子はあまり良くない。起きてからすぐにTCI訓練を実施している。午前中、江戸川で郭公を聴く。午後、図書館で調べ物。

まだ、長い文章を読むのが苦痛なので、代わりに、朗読CDを聴いている。今は内田百傑作集を聴いている。神経症的に突き詰めていく作品もあるが、飄逸なものもあり、百には、前から惹かれるものがあった。このCDで初めて知った作品に芥川龍之介との交流を描いた「竹杖記」という随筆がある。当時、英文科や独文科を出た学士の就職先に陸軍士官学校や海軍機関学校があったことが知られているが、百は芥川の紹介で横須賀の海軍機関学校のドイツ語教官になる。びっくりしたのは、当時の軍部の発想で、水兵は揺れ動く船の上ですべての生活を送るから、教室の椅子に座って、落ち着いた体勢で授業を聴くのではなく、立って聴講させよ、というのだ。すべての教室ではないが、そういう実験教室があり、そこでは、足の長い丸テーブルが各生徒と教官に用意され、それぞれ、時間一杯立ちっぱなしだったという。学生の方は、入学時に、体格を見るから、だいたい揃っているが、教官は背の低い者も当然いる。背の高い学生たちと足の長い丸テーブルと小男の教官の取り合わせはなかなか面白い。同じ理由から、学生が喫煙するときにも(海軍は喫煙が許され飲酒が禁止され、陸軍は飲酒が許可され、喫煙が禁じられた。理由は不明ながら(突撃や人を直接殺めるには酒が必要だったか?)、両軍の体質を物語るようで興味深い)、何かに凭れたり、座ったりせず、浜辺で立ったまま煙草を吸っていたという。「竹杖記」という随筆は、同じ、芥川をモデルにした小説「山高帽子」よりもはるかにいいと思う。芥川の葬儀に竹のステッキを忘れてきたことを家人に告げると、家人が、芥川さんがついて行かれますよ、と言ったので、急に気持ちがはっきりしてきて、堪えられなくなったという行があり、こういうことって、あるなあと実に共感した。



(Original Haiku)
In a misty rain
A butterfly is riding
The tail of a cow.


(Japanese version)
霧雨の中
蝶がとまっている
いやがる牛の尻尾に





※三歳児系、エッチ系の落書が増えたので、コメントはすぐには反映されません。あしからず。どうせ書くんなら、大いなる落書書いてくれんかな、三歳児君、エッチ君。

大いなる落書一つ雲の峰
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