西尾治子 のブログ Blog Haruko Nishio:ジョルジュ・サンド George Sand

日本G・サンド研究会・仏文学/女性文学/ジェンダー研究
本ブログ記事の無断転載および無断引用をお断りします。
 

2016年本屋大賞 受賞作品

2016年05月12日 | 手帳・覚え書き
・2016年本屋大賞 受賞作品1位

『羊と鋼の森』 宮下奈都
ゆるされている。世界と調和している。
それがどんなに素晴らしいことか。
言葉で伝えきれないなら、音で表せるようになればいい。
「才能があるから生きていくんじゃない。そんなもの、
あったって、なくたって、生きていくんだ。あるのかない
のかわからない、そんなものにふりまわされるのはごめんだ。
もっと確かなものを、この手で探り当てていくしかない。(本文より)」
ピアノの調律に魅せられた1人の青年。
彼が調律師として、人として成長する姿を温かく静謐な筆致で
綴った、祝福に満ちた長編小説。

・2016年本屋大賞 2位
『君の膵臓をたべたい』 住野よる
偶然、僕が病院で拾った1冊の文庫本。タイトルは「共病文庫」。
それはクラスメイトである山内桜良が綴っていた、秘密の日記帳だった。
そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと
書かれていて…。
病を患う彼女にさえ、平等につきつけられる残酷な現実。
【名前のない僕】と【日常のない彼女】が紡ぐ、終わりから始まる物語。


・本屋大賞 3位~10位
3位
『世界の果てのこどもたち』 中脇初枝
お互いが何人なのかも知らなかった幼い3人は、あることをきっかけに
友情で結ばれる。しかし終戦が訪れ、運命は3人を引きはなす。
戦後の日本と中国で、3人は別々の人生を歩むことになった。
戦時中の満洲で出会った、3人の物語。

4位
『永い言い訳』 西川美和
長年連れ添った妻・夏子を突然のバス事故で失った、人気作家の津村啓。
悲しさを演じることしかできなかった津村は、同じ事故で母親を失った
一家と出会い、はじめて夏子と向き合い始めるが…。突然家族を失った
者たちは、どのように人生を取り戻すのか。人間の関係の幸福と不確かさ
を描いた感動の物語。

5位
『朝が来る』 辻村深月
出産を巡る女性の実状を描く社会派ミステリー。親子3人で平和に暮らす
栗原家に突然かかってきた1本の電話。電話口の女の声は、「子どもを
返してほしい」と告げた。

6位
『王とサーカス』 米澤穂信
太刀洗はジャーナリストとして早速取材を開始したが、そんな彼女を
嘲笑うかのように、王宮で国王をはじめとする王族殺害事件が勃発する。
彼女の前にはひとつの死体が転がり…。「この男は、わたしのために殺
されたのか? あるいは…。」疑問と苦悩の果てに、太刀洗が辿り着いた
痛切な真実とは?

7位
『戦場のコックたち』 深緑野分
一晩で忽然と消えた600箱の粉末卵の謎、不要となったパラシュートを
かき集める兵士の目的、聖夜の雪原をさまよう幽霊兵士の正体…。誇り
高き料理人だった祖母の影響で、コック兵となった19歳のティム。
彼がかけがえのない仲間とともに過ごす、戦いと調理と謎解きの日々を
連作形式で描く。

8位
『流』 東山彰良
1975年、偉大なる総統の死の直後、愛すべき祖父は何者かに殺された。17歳。
無軌道に生きるわたしには、まだその意味はわからなかった。大陸から台湾、
そして日本へ。歴史に刻まれた、一家の流浪と決断の軌跡。

9位
『教団X』 中村文則
謎のカルト教団と革命の予感。自分の元から去った女性は、公安から身を隠す
オカルト教団の中へ消えた。絶対的な悪の教祖と4人の男女の運命が絡まり合い、
やがて教団は暴走し、この国を根幹から揺さぶり始める。

10位
『火花』 又吉直樹
お笑い芸人2人。奇想の天才である一方で人間味溢れる神谷、彼を師と慕う後輩
徳永。笑いの真髄について議論しながら、それぞれの道を歩んでいる。神谷は
徳永に「俺の伝記を書け」と命令した。彼らの人生はどう変転していくのか。
人間存在の根本を見つめた真摯な筆致が感動を呼ぶ。

2016年本屋大賞 翻訳小説部門 大賞
1位
『書店主フィクリーのものがたり』 ガブリエル・ゼヴィン著、小尾芙佐訳
内容紹介
これは書店を愛する人たちの物語――島に小さな書店が一つ。
店主フィクリーは店内に捨てられていた幼児マヤに出逢う。
フィクリーは愛情深くマヤを育て、成長していくマヤは本を好きになり…。


2位
『紙の動物園』 ケン・リュウ (著)、 古沢嘉通 (編集, 翻訳)
ぼくの母さんは中国人だった。

3位
『国を救った数学少女』 ヨナス ヨナソン (著)、Jonas Jonasson (原著)、
中村久里子 (翻訳)

4位
『服従』 ミシェル ウエルベック (著)、大塚桃 (翻訳)
2022年、フランス大統領選。既成政党の退潮著しいなか、極右・国民戦線
党首マリーヌ・ル・ペン

5位
『歩道橋の魔術師』 呉明益 (著)、天野健太郎 (翻訳)
1979年、台北。物売りが立つ歩道橋には、子供たちに不思議なマジックを
披露する「魔術師」がいた…。

ーーー
本屋大賞とは
書店員の投票だけで選ばれる賞。
本屋大賞は、新刊書の書店(オンライン書店も含む)で働く書店員の投票で
決定するもの。過去1年の間、書店員自身が自分で読んで「おもしろかった」、
「お客様にも薦めたい」、「自分の店で売りたい」と思った本を選び投票し
大賞が決定します。
また本屋大賞は発掘部門もあります。この「発掘部門」は既刊本市場の
活性化を狙ったもので、過去に出版された本のなかで、時代を超えて残る
本や、今読み返してもおもしろいと書店員が思った本が選ばれます。

http://www.amazon.co.jp/b?node=3421457051&pf_rd_p=310811329&pf_rd_s=hero-quick-promo&pf_rd_t=201&pf_rd_i=4779122090&pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_r=0SKX2EQPXS19A0NX7EJ8




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする