力押しに弱く初物も苦手なロッテ打線ですので則本、美馬、池田で梨田監督は悪くても勝ち越し、ぐらいに考えていたのではないかと、常時10メートルオーバーの強風にプロ初登板初先発の池田が乱れたのはまだしも則本、美馬までもがコントロールに苦しんでの負け越しは誤算以外の何ものでもなかったでしょう。
しかしそうでなくともロッテの足を使った攻撃を軽視していれば結果はさほどに変わらなかったような、井口ロッテの戦いぶりは別のチームのように見えたのではないかと思います。
そんなこんなで一回表裏で30分、三回を終わったところで1時間40分、六回を終わったところで3時間の長丁場は延長戦に入ったら風邪でもひいてしまうのではないかと思えるぐらいにバックネット裏にも珍しく強風が吹きすさび、マーくんの力走に応えてかぴたり4時間で逃げ切ってくれて助かりました。
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先発の酒居は六回途中で実質的なKOをされてしまいましたが、内容としてはさほどに悪くはなかったと思います。
初回にペゲーロにファールで粘られながらも歩かせなかったのが酒居の真骨頂、ヒットは打たれましたが根負けをしてしまえばその後に影響が出ますので粘り勝ちとも言えます。
昨年はもう少し数字が出ていたような気がしますがそれでもその数字よりはストレートに威力が感じられましたし、抜けることはあってもほとんど浮いたようなボールがなかったことも大怪我をしない理由でしょう、風の影響か変化球が曲がりすぎて苦労をしていたようですが打線との兼ね合いではあるものの充分に二桁勝利を狙えるピッチングでした。
交代のタイミングはなかなかに難しく、五回で111球ですから代えてもよかったのですが先発としての責任として最低でも六回と考えての続投だったと思われ、失点をしたところでも代えなかったのは井口監督の意志、エースとしての教育の一環であったとすればもし負け試合となっていたとしても支持をしたいです。
その六回にボールが真ん中に集まってしまったのは強風に体力を削られてのガス欠だったのではないかと、ロッテでエースを目指すのであれば避けて通れない道でもありますからこれも酒居にとってはいい経験、昨年も継投のタイミングでいろいろとドラマがあった酒居の今後を楽しみに見守りたいです。
酒居の残したピンチを傷口を広げることなく抑えたのが松永、前日とは打って変わって左対左のイニング途中でしたので起用については自分の買い被りだったのか、何にせよここまではストレート、スライダーとも力、キレがありきっちりとコントロールできていますので今季はジョーカーになってくれるかもしれません。
1点差を守り切った勝利の方程式、と言いますか現時点でのベンチの信頼は内、シェッパーズ、有吉なのでしょう。
しつこいようですが有吉とシェッパーズが逆だとしか思えないのですが今日のシェッパーズは変化球が低めに決まって危なげないピッチング、あれはカーブの軌道にも見えなかったのでスライダーなのか、また癖のありそうなストレートも悪コンディションの中で140キロ台後半が出ましたので、今後に大化けをしてくれることを願いたいです。
また小林コーチがあっさりと前言を撤回するかのような内の三連投、昨日の登板が余計だったようにも思えるのですがこれを続けるとも思えませんのでとりあえずは様子見です。
打線は今日も9安打でチーム打率は.292と昨年とは雲泥の差、もちろん個々の選手の成長もあるのでしょうが打撃スタイルの変化が見て取れます。
顕著だったのが三回の菅野と福浦で、左腕に対して開くことなくセンター返しは見事、菅野はタイミングが外れて体勢が崩れながらもバットコントロールで上手く運べたのはセンターの意識があってこそでしょう、また一日一本の福浦も打ち取られながらもセンター方向に強い打球を打てています。
その菅野と藤岡裕が今日のお立ち台、菅野に一日遅れでプロ初打点の藤岡裕は懸念をしていた引っ張ってのタイムリーは低めのボールだったからこそという気がしないでもなく、そうなれば内角高めを弱点に突かれてきそうですが公称よりも大きく見える体がボールに対してしなやかに反応できていますので壁にぶつかっても乗り越えられるでしょう。
終わってみれば貴重すぎる1点となった荻野のアーチは上段まで飛んだかに見えたアマダーの打球が強風で戻されたようにスタンドまで届くとは思っていなかったのでビックリ、また金森打法に戻って前で捌くスイングでなくなってしまったのが引っ掛かりますが、結果が伴っていますのであとは回転に膝が耐えてくれることを祈るのみです。
そんな中でも一番に嬉しかったのが三回の中村のライト前ヒットで、あのボールをあの方向に打てていれば井口監督の言う30盗塁はともかくとして3割近くはいけるでしょう。
気になるとすれば開幕カードは不動のオーダーでほぼフル出場、それはそれで目出度いのですが疲労や万が一のときのスタンバイを考えればもっと控えを上手く使っていきたい、この三連戦はなかなかそういった展開にはならなかったのでビジター6連戦で平沢らの出番が増えてくれればと思います。
また五番鈴木に二度のバントはオープン戦の戦いぶりや打順の意味を考えれば個人的にはしっくりこないのですが、これも井口野球なのか、ちょっと考えさせてください。
そうそう、今日の試合の分水嶺は三回の今江のバット投げだったかなと、昨年の埋伏の大松に続く埋伏の今江には感謝の言葉もありません。
ちなみにスコアラーの隣に座っていたのですが、昨日、今日の楽天投手陣を評して「逆球ばっかり、あれで一軍かよ、嶋がノイローゼになるぞ」には笑わせてもらいました。
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◆4月1日(日) 千葉ロッテ−楽天3回戦(ロッテ2勝1敗、14時2分、ZOZOマリン、29,073人)
▽勝 酒居 1試合1勝
▽S 内 3試合1S
▽敗 池田 1試合1敗
▽本塁打 荻野1号(濱矢)
▽バッテリー
千葉ロッテ 酒居、松永、有吉、シェッパーズ、内—田村
楽天 池田、濱矢、釜田、高梨、福山—嶋、足立