天国から地獄、使い古された言葉ではありますが僅かに5球、ものの3分ほどでひっくり返されてのサヨナラ負けにはこの言葉しか思いつきません。
今日は夜まで外出をしていたために結果を知っての楽天TVでしたがその衝撃は計り知れず、もしリアルな観戦であれば左方向には飛距離の出る藤岡裕のプロ初アーチで勝ったと思ったでしょうからさらに打ちのめされたであろうことは想像に難くなく、そうなれば現地にいたロッテファンからすれば茫然自失だったのではないかと思います。
犠打、盗塁だけではなく、捕ってから投げるまでに余計な動きはありますが強肩でなくとも正確なスローイングを二度も見せた菅野など注目をしていた守りでも結果を出し、いくつかのミスはありながらも井口監督の目指す野球ができていただけにベンチ、選手が自信を失わなければいいのですが、また地元で一から出直しましょう。
ただ球団にはそれで済ませてもらっては困ります。
初回に中田のお約束の四球を逃すことなくバントで得点圏に走者を送っての先制、追い付かれての四回には下位からの連打で勝ち越し、再びに追い付かれての九回にはサファテからヒット、バント、盗塁に内野安打とこれ以上にない得点だっただけに一振りでチャラにされた長打の威力をまざまざと見せつけられたショックは大きいです。
主催ゲームではないので山室球団社長、林球団本部長はチームに同行はしていなかったのでしょうが、もしこれをナマで見て大砲の補強に走らなければ嘘でしょう。
ドミンゲスも二軍で4発18打点で二冠ながらも先日の親子ゲームを見る限りではNPBに順応できているとも思えず、競わせるためにも少なくとももう一門の輸入は必須です。
オープン戦での戦いぶりからすれば意外ではありますが犠打はリーグトップ、盗塁は西武に1つだけ及ばない2位、リーグ最少の三振ながらも早打ちだからではなく四球がやはり西武に2つだけ及ばない2位ですのでじっくりとボールを見えているのは手元に引き付ける金森打法の効果なのか、とにかくやりたい野球はできています。
しかしそれは現状把握からの最適な野球でしかなく、井口監督にしても何が何でもスモールベースボールをやりたいわけではないでしょう。
逆に言えばこれで長距離砲がどっしりと軸となればスモールベースボールの破壊力も増すことになり、それを欠いた片手だけでは蟷螂の斧でしかありません。
一方でベンチとしても、中継ぎ陣の再編が急がれます。
酒居はデスパイネには甘く高めに入ったボールを運ばれましたが中村晃のそれは打った方が技ありだったわけで、7回3失点と充分に先発としての責任を果たしてくれました。
甲斐に3安打を浴びるなどバッテリーとしての反省はあるにせよ、それなりに走者を背負ったピッチングも低めにボールを集めて、また無駄な四球を出さなかったからこそのQSです。
それだけにやはり八回のシェッパーズ、立て続けの3安打は深く守っていたり風に流されたりといずれも本人からすれば打ち取った打球がヒットになってしまう不運さはありましたがボールが高い、甘いからこそ外野まで運ばれるわけで、オープン戦でのピッチングからしての疑問どおりの今となってしまっています。
八回を任せるにはまだ早いとしか思えず、ロサ的な起用で信頼感を上げてからでないと先発陣の白星がこぼれるケースが今後も出てくるでしょう。
そして内はセオリーでいけば論外な柳田勝負を決断したベンチの期待を裏切る形になりましたが、本多、柳田ともに高めの失投が二度と無いよう心に刻んでもらいたいです。
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◆4月15日(日) ソフトバンク−千葉ロッテ1回戦(ソフトバンク1勝、14時、鹿児島、19,124人)
▽勝 サファテ 6試合1勝5S
▽敗 内 8試合1敗2S
▽本塁打 デスパイネ3号(酒居)、中村晃2号(酒居)、藤岡裕1号(中田)、柳田2号(内)
▽バッテリー
千葉ロッテ 酒居、松永、シェッパーズ、内—田村
ソフトバンク 中田、嘉弥真、加治屋、サファテ—甲斐