台風18号は私の生活圏では風台風であり、雨にはほとんど降られませんでした。
強風で鉄道のダイヤが大幅に乱れたものの早起きをしたことで影響はありませんでしたし、むしろ私にとっては野球観戦の大義名分を失ったことで眼前に吹き荒れる、狂ったような仕事の嵐の方が深刻だったりします。
昨日に2009年の全日程を終えたロッテは、来たる2010年のシーズンに向けて予定どおりに西村監督の就任を発表しました。
16年ぶりの生え抜き監督の誕生が、求心力となってチームに好影響を与えることに期待をしたいです。
ロッテ、西村新監督を発表 16年ぶりの生え抜き監督 (10/8 日経ネット)
ロッテは8日、ボビー・バレンタイン監督に代わる来季の新監督に西村徳文ヘッドコーチ(49)が昇格すると発表した。
ロッテでは八木沢荘六元監督以来、16年ぶりの生え抜き監督となる。
西村新監督は今月下旬、鹿児島での秋季キャンプに合流予定。
今季5位で2年連続Bクラスだったチームの立て直しに着手する。
西村新監督は宮崎・福島高から鹿児島鉄道管理局を経て1982年にドラフト5位でロッテ入り。
チーム一筋にプレーし、俊足巧打を武器に首位打者や盗塁王に輝いた。
97年の現役引退翌年からコーチを務めていた。
世間的に知名度が高いとはお世辞にも言えませんし、地味であることが観客動員にどう影響をするのか、球団としては一種の賭けのような判断をしたのだと思います。
ただロッテファンに限れば西村監督というロッテ一筋の人材に好印象を持っている向きが強いのではないかと思いますし、成績さえ伴えばあまり心配をする必要はないでしょう。
ロッテ・西村新監督に聞く…「細かいプレーやらないと」 (10/8 スポーツ報知)
ロッテは8日、バレンタイン監督に代わる来季の新監督に西村徳文ヘッドコーチ(49)が昇格すると発表した。
グレーの球団旗に似た色のネクタイを締めた西村新監督。
愛着あるチームの再建に意欲を見せた。
●ロッテ一筋28年目の就任。
「いつかは監督になることを目標にしてきた。前監督はファンには大変な(人気の)方だった。同じようにはできない。不安はたくさんあるが、一切考えず、前向きに」
●背番号は同じ78。
「(コーチ就任時に)七転び八起きということで決めた。そこを変えるつもりはないので」
●目指す野球は。
「今までの反省から細かいプレーをやらないと勝てないのが頭にある。そして打つ、走る、守るでアグレッシブな姿勢を前面に出していく」
●どこから着手する。
「1年間戦えるだけの体力を付ける。僕自身が練習で結果を残してきた。量的には多くなる」
●西岡をキャプテンに指名した。
「一番適切な人間。彼みたいな若い選手に引っ張ってもらうしかない」
その成績アップのためにはチームを根底から作り直さなければならないことは、誰の目から見ても明らかです。
そして大改革に向けて西村監督は、非常に心地よい言葉を連ねてくれました。
細かいプレーをやらないと勝てない。
バレンタイン前監督の一か八か野球を快く思ってはいなかった、ということであれば、来季からの采配に期待が持てます。
ヘッドコーチとして軌道修正ができなかったことには批判が集まりますが、あの特異な環境を考えれば同情の余地はあるでしょう。
何よりホリゴリ事件でも分かるとおり「友人」とはほど遠い関係であったであろうことは想像に難くありませんし、それらを反面教師とした西村イズムを見せてもらいたいものです。
1年間戦えるだけの体力を付ける。
あまりに当たり前すぎることなのですが、新鮮に聞こえるのはこれまでが酷すぎたからでしょう。
立花コーチの退団も決まりましたし、量的にも増えるという練習が選手を鍛え上げることに大きな期待が集まります。
健全な精神は健全な肉体に宿る、と言うわけでもないですが、高等な技術は鍛えられた肉体があってこそ活きてくるもので、上っ面のテクニックだけではシーズンを乗り切ることが出来ないという現実を、ここ数年で嫌になるほど見せられてきました。
秋季キャンプのメンバー割りを見ると若干の不安があるものの、まずはお手並み拝見です。
西村監督 バレンタイン流決別宣言 (10/8 スポーツニッポン)
前監督の野球を継承するかと問われたときだった。
慎重だった新監督が即座にこれを否定した。
「いや、来年からはわたしの野球をする。人間はいいところばかりではない」。
特異なバレンタイン野球からの決別宣言だった。
参謀役としてチームが抱える構造的な問題は熟知していた。
「細かいプレーを徹底してやってもらう」。
進塁打のサインすらなかった攻撃、決め事が少なかった守備に、まずは「セオリー」というメスを入れる。
そして不在だった4番とエースの確立だ。
日替わりオーダーは絶対的な中軸打者の台頭を阻んできただけに「メンバーは固定していきたい」。
既に打順が頭にあるそうで、フロントには長距離砲の補強を要望した。
エースは自覚を持たせ、修羅場をくぐらせることで育つ。
一定の順番を守ってきた先発ローテーションはカードの重要度に応じ、変えていく。
明らかな練習不足の解消に、投手には投げ込みの解禁、打者には「アーリーワーク」導入も視野に入れる。
乱れが目立つユニホームの着こなしや髪形への自由な方針も「変えることになるかもしれない」。
新監督が前任者から引き継ぐのは1年目から劇的に改革する意気込みぐらいか。
とは言え、自分の色を出すために前任者を否定するところから入るのはよくある手法ですが、こと今回に関してはそれは逆効果になることを認識してもらいたいです。
絶大なる人気を誇ったバレンタイン前監督だけに、取り扱いを誤ると火傷では済みません。
そこさえ気をつければ、これだけのしっかりとした考えを持っているのですから、チームを誤った方向に導いてしまう心配はないだろうと、そう思います。
エースは自覚を持たせ、修羅場をくぐらせることで育つ。
こいつと思った選手を使い込むことで一人前にする、これはチームを作っていく上で非常に大切なことです。
行き過ぎた平等主義は責任の所在を曖昧にする、といった典型的な例がここ数年のロッテでしたから、打順を固定することも含めて選手に自覚を促すことは成長へのエキスになると信じていますし、是非とも結果が出てくれることを願っています。
乱れが目立つユニホームの着こなしや髪形への自由な方針も変えることになるかもしれない。
あまり規則でがんじがらめにすることは賛成できませんが、あのだらしない裾足などを規制することは必要だと考えます。
アマチュア選手の見本となるべく、常に一挙手一投足が注目をされているとの自覚を持つことは非常に重要なことです。
見られることにより育つ、西岡をキャプテンに指名をしたことは西岡自身の成長をも期待してのことだと思いますので、西村監督はただ者ではないかもしれません。
一言で言えば「分かりやすいファン目線の監督」、これが現時点での私の評価です。
当たり前のことを当たり前にやれば勝つのは当たり前、そんな前例をきっちりと作ってもらいたいですし、そのためには球団の惜しみない援助が必要ですので、瀬戸山球団社長らにはマイナスを減らすのではなくプラスを増やすという発想を持つべきだと、強くここに主張をします。
西村監督に幸あれ!