オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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ロッテのドラフトは及第点

2009-10-29 23:26:21 | 千葉ロッテ

昨年のドラフトで坪井を4巡目で獲得をしたのと同様に、今年もマスコミやファンの予想とはかけ離れたプロ球団の評価に驚かされました。
上位指名を噂されていた秋山(西条)、真下(東海大望洋)、清田(NTT東日本)らが下位に沈む一方で、山本(三菱重工神戸)、加賀(住友金属鹿島)、大塚(創価大)、美沢(第一工大)、大谷(トヨタ自動車)、比嘉(日立製作所)らが上位24人に入ってくるなど、なかなか見所があったドラフト会議であったと思います。

そんな中で一番の驚きはロッテのドラフト1巡目として入札をされた荻野(トヨタ自動車)で、まさに青天の霹靂との表現がピッタリでしょう。
荻野は大学時代は内野手でしたが、社会人に進んでから外野手に転向をして花開いた選手です。
俊足、強肩でロッテに求められる資質を兼ね備えていますので、小柄であるためにプロではパンチ力を求めるのは酷としても、核弾頭としての期待は充分にできます。
ただそれでも入札をするほどに評価が高かったのか、菊池を外した後でも充分に獲得が出来たのではないかとの思いはあるのですが、オリックスあたりが狙っているとの噂もあったために確実に抑えたかったとの意向が働いたのかもしれず、それはそれでよいとは思います。
ただそれであれば菊池への指名公表をする必要はなかったはずで、数年前のように隠密ドラフトを徹底すれば済んだ話でもあり、今回の件でアマチュア球界に「ロッテの指名公表はあてにならない」という印象で受け止められてしまったでしょうから、今後に与える影響が心配ではあります。

かと思えば一方では川井、戸部、長崎のように事前の情報どおりに律儀に2巡目で大谷を指名したのにはガッカリ感は否めず、しかしここはスカウトの眼力を信じることにします。
あれだけ左腕を連呼していたのは何だったのかとも思いますが、先日も書いたとおり服部や木村、坪井や植松らを育てることを優先したと考えれば、悪い選択ではありません。
どうにも大谷には来年のドラフトを見据えた早大閥がらみの指名ではないかとの疑念は拭えませんが、今はとにかく戸部にはならないで欲しいと願うばかりです。

大嶺も3巡目で獲るほどのチーム事情なのかとの疑問はありますが、話題性と素材を買っての指名なのでしょう。
個人的には2巡目に堂林(中京大中京)か鬼屋敷(近大高専)を獲って大谷以下を繰り下げても充分にいけたと思いますし、それで仮に大嶺を失っても仕方がないとの割り切りも出来る心づもりだったのですが、なかなか思うようにはいかないものです。
挙げ句の果てには「兄とは違う球団で対戦をしたかった」と言われてしまう始末で、ちょっと寂しい感じがあります。
どうやら球団は西岡の後継者として育てるようなコメントを残しているようですが、年齢差は7つですから西岡のメジャー流出を視野に入れているのかもしれません。
身体能力は抜群のようですから、どちらかと言えば角とともにポスト井口を狙ってくれた方が夢があるような気がします。

4巡目で清田を獲れたことを喜ぶべきかどうか、実は微妙な感じがしています。
大松を5巡目で獲れたときには大喜びをしたものでしたが、今回はそんな感慨はありません。
右の外野手が補強ポイントであることは間違いないものの、荻野と同級生であることを考えれば右である必要があったのかと、それであれば左の荒波(トヨタ自動車)という選択肢もあったようにも思いますし、左腕と言う意味での阿南(日本通運)もありだったはずです。
それでも清田を指名したことは地元出身ということもあるでしょうが、荻野とは違うパンチ力を期待してのことでしょうから、竹原のよきライバルになってくれることを願っています。

山室が育成枠での獲得となったのは意外でもあり、納得感もあったりします。
高校時代から名を馳せた山室ですが、大学では腰痛に悩まされて4年になってようやくリーグ戦初勝利を挙げたという状況ですから、まさに育成が必要なタイプです。
ただ本人が育成枠であってもプロ野球で勝負をするとの考えを持っているかどうか、育成枠で初の入団拒否という羽目になるのではないかと、そんな心配もあります。
開幕前にでも支配下選手登録をされてもおかしくはない、しかし逆に1~2年でユニフォームを脱ぐことになるリスクもある、それが現時点での山室の評価でしょう。

ドラフトで4人、育成枠で1人の指名は微妙な感じがしますが、とりあえず育成枠がゼロでなかったことで球団の方針転換により角らがパニックに陥ることがなかっただけでも、今回のドラフトは及第点かもしれません。
ただ捕手の指名がなかったのは首を傾げざるをえませんし、社会人が3人ということで契約金の予算がオーバーとなっての指名打ち切り、そんな感じがします。
何はともあれ投手偏重のドラフトからバランス重視に舵を切ったことが最大の収穫で、やるじゃん石川球団副代表、と今のところは誉めておくことにします。
ようやく小林宏が小林、田中雅が田中、もしかしたら橋本健が橋本になる来季だったところへ、新たに荻野忠&荻野貴、大嶺兄&大嶺弟が登場をしたことには違和感が残りますが、活躍をすればすぐに板についてくることでしょう。
いろいろと書きましたが5人には西村ロッテを支える重要な選手になって欲しいですし、期待もしていますので、笑顔で入団発表に全員が顔を揃えてくれることを願っています。


1巡目 荻野貴司 外野手 右 24歳 トヨタ自動車 172cm・76kg 予想背番号4


2巡目 大谷智久 投手 右 24歳 トヨタ自動車 176cm・83kg 予想背番号16


3巡目 大嶺翔太 内野手 右 18歳 八重山商工 180cm・76kg 予想背番号00


4巡目 清田育宏 外野手 右 23歳 NTT東日本 180cm・85kg 予想背番号50


育成枠1巡目 山室公志郎 投手 右 22歳 青学大 183cm・82kg 予想背番号121

 

 

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ロッテのドラフトは少数精鋭か

2009-10-29 00:01:30 | 千葉ロッテ

いよいよ明日に迫ったドラフトですが、ロッテファンには大きな期待を寄せないことでショックに対する心の準備が求められます。
どうやら投手偏重、少数精鋭の流れが見えてきたことで、ここ半月ほど悩まされている物理的な頭痛に加えて精神的な頭痛にも悩まされる、そんな1日になるかもしれません。

ロッテが元ソフトバンク・山田獲り (10/28 スポーツ報知)

ロッテが元ソフトバンクで、四国・九州アイランドリーグの福岡に在籍する山田秋親投手(31)の獲得を検討していることが27日、分かった。
00年のドラフト逆指名でダイエー(現ソフトバンク)入りした最速153キロ右腕。
11月11日の12球団合同トライアウト(甲子園)終了後にも正式に獲得へ動き出す。
山田は04年に中継ぎで6勝を挙げたが、度重なる故障で08年オフに戦力外通告。
同年11月に右肩関節唇の手術を受け、球界復帰を目指していた。
今年9月に入団した福岡では5戦未勝利に終わったものの、石川副代表がダイエー入りした当時の担当スカウトだったこともあり、球団は担当スカウトを数回派遣していた。
「体は良くなったと聞いている。右肩の回復次第では、獲得する可能性はある」と球団幹部。
山田の出戻りとなれば、独立リーグ経由での復帰は初のケースとなる。
西村新監督は、今オフの補強ポイントに長距離砲と中継ぎ投手を挙げている。
トライアウトでは救援の適性を見極め、最終的な決断を下すことになりそうだ。
◆山田 秋親(やまだ・あきちか)1978年9月19日、京都市生まれ。31歳。北嵯峨高3年夏に甲子園出場。立命大ではシドニー五輪に出場し、00年のドラフト2位(逆指名)でダイエー(現ソフトバンク)入り。04年に6勝も、08年オフに戦力外通告。09年9月に四国・九州IL・福岡に入団した。通算15勝11敗1セーブ。血液型A。右投右打。

中継ぎ投手が補強ポイントであることは間違いなく、そういう意味ではズレータや金泰均、金東柱らの大砲タイプの新外国選手ネタもそうですが、石川球団副代表の目の付け所は悪くないと思いますし、また期待もしています。
その石川球団副代表が担当スカウトだった山田、というだけでアレルギー反応を示す人もいるでしょうが、しっかりとトライアウトで状態を確認するステップを踏むのであれば問題はありませんし、またこういった人脈は大事なものだと考えるべきでしょう。
とは言え、山田も肩の故障で手術明けという以前に活躍をした2004年以降はほとんど1軍で投げていませんし、四国・九州ILでも5試合で10回1/3を投げて防御率が3.48で奪三振が8、与四死球が3といった成績ですから、あまり過度な期待ができるはずもありません。
今ひとつだけど石川人脈だから、みたいなことにならなければどうってことはない、そんなニュースだと思います。

ロッテ 新助っ人にベネズエラ代表バスケス (10/28 スポーツニッポン)

ロッテがベネズエラ代表左腕、マーリンズ傘下3Aのカルロス・バスケス投手(26)を獲得する方針を固めた。
球団関係者は「球も速いし変化球もいい」と高く評価。
補強ポイントである左のセットアッパーとして期待している。
バスケスは落差の大きいフォーク、145キロ前後の鋭く沈むシンカーが武器の技巧派左腕。
要所で150キロを超える速球も威力を発揮する。
主に中継ぎとして02年からの8年間でマイナー通算36勝34敗、防御率3.91。
ベネズエラ代表として出場した今春のWBCではすべて中継ぎで6試合に登板し、0勝0敗ながら4ホールドをマークして防御率3.86。
同国の4強入りに貢献した。
球団は27日、元巨人投手の西本聖氏の1軍投手兼バッテリーチーフコーチ就任を正式発表。
現在、ベネズエラのウインターリーグに参加しているバスケスのチェックに西本コーチを派遣し、獲得を正式決定する方向で調整中だ。
もう一つの補強ポイント、右の大砲は斗山・金東柱についても石川球団副代表が「リストに残っている。獲れるなら欲しい選手」と明言した。
◆カルロス・バスケス 1982年12月6日、ベネズエラ生まれの26歳。17歳だった00年2月にカブスと契約。06年11月にホワイトソックスにトレードで移籍。08年はレッドソックス、今季はマーリンズのマイナーでプレー。メジャーは未経験。今年3月のWBCにベネズエラ代表として出場した。1メートル91、104キロ。左投げ左打ち。

また新外国人選手では、今日も引き続き機関紙が新しいニュースを届けてくれました。
こちらも中継ぎ左腕という的確に補強ポイントを埋める内容で、闇雲に補強をしていた昨年に比べればマシになってきたとの感触があります。
このバスケスはいろいろと調べてみたもののマーリンズの3Aや2Aのロースターに名前を見つけることができず、制球がどの程度かが分からないのが不安材料ではあるのですが、中継ぎで36勝34敗という成績を考えればロングリリーフをこなすスタミナはあるものと思われ、川崎の復活のためにも是非とも獲得が実現して欲しいと思います。
長身の左腕ということでヒルマンやセラフィニの再来になってくれることを願っていますし、ノットやクベンカのことは既に記憶の彼方に消し去っていることは言うまでもありません。

とタイトルとは関係のなさそうなトライアウトや新外国人選手の話を書いてきましたが、これらは決してドラフトとは無関係ではありません。
先日も書いた通り、橋本将が横浜にFA移籍をするとすれば保有選手は57人であり、金とバスケスを獲れば59人、これで育成枠を維持するためにはマジック6となります。
だからこそ今年のドラフト指名は6人だと予想をしたのですが、ここに山田らのトライアウト組が入ってくると話は違ってきます。
頑張れば角らの育成枠選手も春季キャンプで1軍に、なんて石川球団副代表のコメントも流れていましたから、もしかすると今年のドラフトは3~4人ぐらいで終わるかもしれません。
残りはトライアウトと育成枠選手の支配下選手登録で補う、球団としては契約金が不要な選手で埋める方が安上がりですから、充分にありそうな話です。
現有戦力に混じっても遜色がないレベルの選手がいないのであれば無理に数だけを意識して指名をする必要はありませんし、少数精鋭であれば何の問題もありませんが、もし赤字削減の一環としてであれば暗い気持ちになります。
菊池(花巻東)を外して中澤(トヨタ自動車)、大谷(トヨタ自動車)、大嶺(八重山商工)で以上終了、こういった本人たちには罪はありませんがロッテファンの嘆きが聞こえそうな指名にはならないよう願いたいですし、私のネガティブさが笑い話になるような結果となることを祈っています。

 

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