船出をしたばかりの西村ロッテですが、その西村監督が動きすぎているような気がします。
メディア向けのパフォーマンスに秀でていた前監督を意識してのことかもしれませんが、どう動いても敵うわけもなく、こういった場合はむしろ逆を意識した方がよいと思います。
FA流出阻止へ西村新監督出馬 (10/10 スポーツ報知)
ロッテ・西村新監督が、FA大量流出危機を阻止する。
今オフはサブローら9選手がFA資格を満たしている。
選手の希望を尊重するのが球団方針だが、「全員に残ってもらうのが基本。必要があれば、自分からも言いたい」と、直接出馬で引き留める。
監督就任から一夜明け、マスコミ懇親会、地元テレビ番組に生出演。
「監督はプレッシャーが違う。ストレス発散法を考えんとな」と慌ただしい初仕事を振り返った。
◆ユニホーム変更 ボビー色払拭へ
西村新体制となる来季に向け、球団は2年ぶりにユニホームを変更する計画を進めている。
変更予定モデルは、胸元に赤をあしらった本拠地用と、黒のグラデーションのビジター用。
これまでは「ギザギザ模様」を入れるなど、バレンタイン監督の意向が取り入れられていた。
「新監督ということで、一新したい気持ちがある。検討中です」と球団関係者。
本拠地用の縦じまモデルは今季までのデザインを踏襲する。
気持ちは分からないでもないですが、よほど選手との繋がりがない限りは監督が出馬をすることで翻意できるようなケースはないと考えるのが妥当でしょう。
むしろ出馬をしたのにFA移籍をした、とのレッテルをマスコミは貼りたがっていますので、基本は球団に任せるスタンスを貫くべきです。
前監督と同じような動きを見せても差が際だつだけですから、ベクトルを逆方向に向けて自分の色を出す方が賢明であり、内情はともかく表面上は球団に任せて自分は現場指揮に専念をする、戦力整備の不手際の責は球団に負わせる、これも1つの政治力です。
そもそも9選手とは言っても複数年契約の清水と井口、FA移籍などは考えられない堀と福浦に大塚を含んでいるわけですから、実質的には小野と小林宏、橋本将とサブローの4選手と考えるのが妥当であり、そのうち小林宏と橋本将はほとんど今季の戦力とはなっていませんでしたから、あまり大げさに考えるのもどうかと思います。
もちろん来季は彼らの上積みを期待しなければならないものの、あくまでプラス要素に過ぎません。
戦力的に移籍をされて困るのは小野とサブローですが、何の根拠もありませんがよほどの不手際がなければ小野は残留だと思いますし、個人的にはスタンスの変わったサブローに大枚をはたいてまで残留を求める必要はないと考えています。
もちろん全選手が残留をしてくれることが理想ではあるのですが、妙な付帯条件がついた契約で西村監督に枷をかけるぐらいであればガラガラポンのスタートでよいのではないかと、所詮は5位のチームでかつ主力の流出があったのだから仕方がない、ぐらいの方が西村監督も手腕が振るいやすいでしょうし、かつチーム改革もやりやすいのではないかと、そう前向きに考える心の準備は必要でしょう。
そして気になっていた新ユニフォームですが、買ったばかりのグラウンドコートが旧モデルとなるのにはもう少し時間がかかりそうです。
またボビー色払拭とマスコミは面白おかしく書いていますが、版権などの問題を表に出せない事情が分かっていての確信犯でしょう。
こういった動きは前監督を熱烈に支持をする一部のファンの反感を買うことになるでしょうから、ここでも西村監督がデザインに関与をするなどの動きをとらないことが大事です。
チームをまとめるためには憎まれ役が必要、とは以前から主張をしてきたことではあるのですが、ヘッドコーチなどに適任者がいないのであれば球団をその役割に仕立て上げる、もちろん水面下では手を握りながらになるのでしょうが、そういったテクニックも必要です。
28年間もチーム、球団に関与をしてきた、逆に言えば生き残ってきた西村監督ですから、そのぐらいの才覚はあると信じたいです。