15 上野大樹 投手 23歳 年俸1200万円
【2009年成績】 16試合 1勝1敗0S 防御率3.94 29回2/3 31被安打 1被本塁打 15与四球 0与死球 23奪三振 被打率.270
昨年のドラフト会議当日に一番期待をしている選手として名前を挙げた上野ですが、その期待通りのピッチングを見せてくれたルーキーイヤーでした。
普段の満面の笑顔とマウンド上での厳しい表情とのギャップは黒木を彷彿とさせますし、来季の飛躍が渇望をされる上野です。
チームで一番の結果を残したとは言っても新人王を狙えるような大活躍をしたわけではなく、木村が不甲斐なかったことや香月の不遇もあったのですが、それでもチームの主力になれる資質を見せてくれたことでは文句のないシーズンでした。
キレのあるストレートにスライダー、カーブ、フォークなどの変化球も平均以上で、さらにはボールに気持ちが乗るタイプですので見ていて楽しくなります。
学生時代の武器はスライダーだったもののプロでは緩いカーブやフォークなどの落ちるボールを多く要求されたことは意外でもあり、荻野のデビュー時と同様に里崎らが未だ模索中といった感じがしないでもないのですが、登板機会が増えることでそれも時間が解決をしてくれることでしょう。
気になるとすれば終盤にらしからぬ気弱な表情を垣間見せたことで、思うように投げられない苛立ちのようなものも感じました。
里崎は自分の組み立てを要求するタイプであり、一方の橋本将は投手が投げやすいようなリードをする傾向があるので上野にとっては橋本将の方が投げやすいのではないかとも思っているのですが、橋本将の動向が不透明なことから田中雅がどういったリードをするのかが上野にとっては鍵かもしれません。
数少ない田中雅がマスクを被るケースでは一生懸命に工夫をしながらのリードが見て取れましたので、やはり里崎よりは田中雅の方が合うような気がします。
とは言え確実にレギュラー捕手は里崎でしょうから贅沢も言ってはいられず、いかに自分の持ち味を里崎に分からせるかが上野にとっての課題であり、強く希望をしてでも秋季キャンプ、春季キャンプと里崎とバッテリーを組むことを増やすべきでしょう。
おそらくは来季も今季と同様に中継ぎでの起用が多いであろう上野が、ロングリリーフをこなして先発への足がかりとなるピッチングを見せてくれることを期待しています。
【オリオン村査定】 1200万円 → 1300万円(△8%)