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オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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2016年通信簿 19 唐川侑己

2016-11-20 00:48:30 | 千葉ロッテ

 

19 唐川侑己 投手 27歳 年俸4800万円

【2016年成績】 15試合 6勝6敗0S 防御率2.84 88回2/3 84被安打 2被本塁打 37与四球 3与死球 64奪三振 被打率.260

このまま凋落の坂道を転げ落ちるだけかと思っていた唐川が、ギリギリのところで踏み止まりました。
130キロ台のストレートに「このままでいいとは思っていない」とは数年前に口にしましたが行動が伴わず、しかしさすがにやばいと思ったのかもしれません。
肘の位置を下げて成田のときのフォームを意識しての改造、あるいは体重を増やすなどスピードアップを心がけての成果が徐々に出てきての今季だったように思います。
ただ時折に140キロ台半ばから後半のストレートを投げても基本的には140キロ台そこそこ、試合の後半には130キロ台まで落ちますので復活へはまだ道半ば、あるいはそれすら至っていないのかもしれず、それなりに結果が出て手応えもあったであろうところからさらに突き進めるのか、安心をしてしまうのか、来季がターニングポイントになります。

春季キャンプ、開幕とも二軍スタートでかつての二桁勝利、8年間で54勝の唐川は浦和での開幕投手に忸怩たるものがあったでしょう。
その開幕戦をDeNAの山口と投げ合っての7回2安打6奪三振零封と無難なスタート、しかし次の登板では6回9安打7失点と炎上で「やはりダメか」とガッカリしたことを覚えています。
それでも徐々に調子を上げてGWに一軍昇格、負けはしましたがMAX146キロに140キロ台のストレートをビシバシと投げ込んでファンを喜ばせてくれました。
ストレートが走るようになったことで緩いカーブが効果的となり、ストレートも変化球も球速差が無くて打者に上から目線で対されていた昨年までと比べれば唐川には別世界が見えていたのではないかと、なかなか白星には恵まれませんでしたがピッチングスタイルを変えなかったことが夏場以降の好投に繋がったように思います。
これまでのサボリの代償か投げ慣れないスピードボールを制御しきれずにコントロールが乱れるシーンもままありましたが、それも慣れの問題でしょう。
また体がついていかなかったのか左脇腹痛での抹消は投球練習でのものですから情けなくもありますが、クレバーな唐川ですから同じ過ちは繰り返さないと信じています。
これでもかと昨年、今年と即戦力を期待される投手をドラフトで指名をしたのは唐川ら中堅どころの停滞が最たる理由、それを跳ね返す唐川復活への第二幕が楽しみです。

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2010年通信簿 2015年通信簿
2011年通信簿
2012年通信簿


【オリオン村査定】 4800万円 → 4800万円 (±0%)


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忍びの国

2016-11-20 00:32:00 | 読書録

忍びの国

新潮社

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舞台は戦国期の伊賀国、十二家評定衆が支配をする忍びの国に攻め入る織田の軍勢、そんな天正伊賀の乱が描かれています。
いわゆる史実に基本的には忠実に大きく外れることなく、それでいて独創的な、そして魅力的な登場人物が横行闊歩なところなどは作者の筆力が成せる技なのでしょう。
それなりに複雑な設定も読みやすい文章で取っつきやすく、戸惑うようなところはありません。

その主人公は伊賀で随一の技を誇る無門なのか、武辺一筋の日置大膳なのか、はたまたその成長を信長に認めさせた織田信雄なのか、いやいや、伊賀の下人こそが主人公です。
人間扱いをしない十二家評定衆に幼い頃から人間性を失うような鍛錬を強いられて、生死の境を見失い、倫理観を持たず、金のためなら何でもやる、その置かれた境遇、生き様、時折に見せる一寸の虫にも五分の魂、一人一人はゴミのような扱いをされていますが、その集大成とも言える無門を通してそれらが描かれているように思います。
また侮蔑しあっていた者同士がギリギリの環境で心が触れあうところなどもしびれますし、信長のニヤリ、はなかなか秀逸でした。
来年に上っ面をなぞっただけのような映画化がされるようで、観るつもりはありませんが、それで作品の価値が貶められやしないかと今から心配です。


2016年11月18日 読破 ★★★★☆(4点)


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