オリオン村(跡地)

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李大浩よりもデスパイネ

2016-11-09 00:10:54 | 千葉ロッテ

今さら李大浩はないだろう、が率直な感想です。
機関紙とは言いながらも名も無き球団関係者の言葉ですから眉がツバでべたべたですが、なかなか上手くできた話ではあります。
都合のいいことに背番号10も空いていますし、しかしやはり気が進みません。

ロッテが李大浩獲り デスパ残留未定で大砲補強急務  (11/8 スポーツニッポン)

ロッテが来季の新外国人候補として昨季までソフトバンクに所属し、今季マリナーズでプレーした李大浩内野手(34)をリストアップしていることが7日、分かった。
今季のチーム本塁打は12球団最少の80本。
大砲補強は急務で、オリックス、ソフトバンクの日本通算4年間で98本塁打を放った韓国出身の大砲に注目した。
球団関係者は「リストには入っている」と明かした。
李大浩は今季マリナーズと1年契約を結び104試合で打率.253、14本塁打、49打点をマークした。
4日にFA選手として公示され、楽天も獲得調査に乗り出している。
球団はキューバ政府とデスパイネの残留交渉を行っているが、去就は未定。
ナバーロの退団も決定的で、今季24本塁打を放ったデスパイネが退団する事態になれば、本格な獲得交渉に乗り出すことになりそうだ。

李大浩はメジャーの夢を果たして、でも常に試合に出たい、これが本音なのか牽制なのかは分かりませんが、NPB復帰への選択肢はあるのでしょう。
そうなれば川崎に3年12億をオファー、なんて馬鹿げた報道があるぐらいのソフトバンクですから李大浩を放っておくとは思えず、しかも現時点で外国人野手はゼロ、終盤戦で日本ハムに打ち負けた感もあり、また李大浩としてもNPBであれば金払いのいいソフトバンクが最優先であることは疑う余地もありません。
ただ一方でそのソフトバンクがデスパイネに色目を使っているとの噂もあり、両雄並び立たず、デスパイネをレフトで使う根性が工藤監督にあればまた話は別ですが、そうでなければ内川がファーストを守っていることからして両者でDHを争うことになります。
さすがにこれは現実的ではありませんから、デスパイネを獲れれば李大浩は見送り、になるのではないかと思います。
これはロッテからしても同じで、あくまでデスパイネを逃したときの代わりでしかなく、デスパイネと李大浩の両獲りは守備位置の問題以前に、とてもじゃないですが財布が保ちません。
ロッテがもし本気で李大浩に意識を置いているのであっても、こちらもデスパイネ待ちといったところでしょう。
デスパイネを失ったらその資金で李大浩、韓国ロッテ出身ですから繋がりもありますし、マスコミからすれば作り上げやすいネタではあります。

そういった事情があるにしても、自分からすれば李大浩よりもデスパイネです。
来季はWBCもありますしシーズンを通して、という観点からすれば李大浩にアドバンテージがありますし、ホームランテラスの無い千葉でどれだけホームランを打てるのか、にやや疑問が残りはしますが、それでもNPBでの4年間の実績が魅力的であることは否定できません。
ただことさら国籍で語る話ではないのかもしれませんが、李承燁に金泰均と後足で砂をかけられた苦い経験がトラウマとなっているのが実際のところです。
デスパイネがいなくなるのであれば李大浩なら御の字だろう、とは思いつつも、それであれば大きな夢を語れる手垢の付いていない新外国人選手を希望します。


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オリンピックの身代金

2016-11-09 00:05:46 | 読書録

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東北の寒村から上京して東大大学院に通う島崎国男はやはり東京に出稼ぎに出てきていた兄が飯場で死亡したことで遺骨を受け取りに出向き、そこで東京オリンピックを目前にして建築ラッシュが続く中でそれを支えながらも、しかし社会の底辺とも言える肉体労働者の過酷な生き様を目にします。
自らもその肉体労働を経験することで理不尽な社会構造に怒りを覚えた島崎は、オリンピックを人質に国、政府に対して戦いを挑むといったストーリーです。

島崎、それを追う警察、この二つのストーリーが時間差を置いて展開していきます。
その時間差が徐々に縮まっていって一本に紡がれて結末を迎える、事件、種明かし、みたいな構成はある意味で新鮮ではありました。
しかしつまらない、これが吉川英治文学賞を受賞した決め手が何だったのかが分からず、読み切るのにかなりエネルギーが要ったのが正直なところです。
富が東京に集中をする一方でその日を食い繋ぐのに汲々とする地方、あるいはホワイトカラーとブルーカラー、この地域格差と経済格差を問題提起するにせよ、それがなぜ身代金を要求することに結びつくのか、大金を手にすることでその先に何があるのか、何かを解決できるのか、そこがさっぱり理解できませんでした。
そのため島崎に共鳴も感情移入もできず、それこそただのゲームのようにも思えてしまい、ステレオタイプな刑事部と公安部の対立などは横暴さが際立っただけです。
ただただ無力感だけが残ったような、これこそが著者の言いたかったことであればまさに名作、しかし自分にとっては駄作でしかない昭和39年の東京の一風景でした。


2016年11月8日 読破 ★★☆☆☆(2点)


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