オリオン村(跡地)

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2016年通信簿 12 石川歩

2016-11-08 00:34:21 | 千葉ロッテ

 

12 石川歩 投手 28歳 年俸7500万円

【2016年成績】 23試合 14勝5敗0S 防御率2.16 162回1/3 142被安打 16被本塁打 22与四球 6与死球 104奪三振 被打率.236

プロ入りから三年連続での二桁勝利は球団史上初、球団史に名を刻んだ石川です。
自己最多の14勝はもちろんのこと素晴らしいのは5敗、貯金を9も積み重ねたことで、夏場にやや調子を落としかけましたがシーズンを通して安定した数字を残しました。
最多勝こそ逃しましたが最優秀防御率のタイトルを獲り、ベストバッテリー賞も受賞し、名実ともに涌井とエースを争うところまできたと言ってよいでしょう。
5完投、3完封はいずれもリーグトップ、世間的な知名度には劣りますが実力は球界でも指折り、そうなればオフにはいろいろと声がかかるでしょうし侍ジャパンに選ばれてのWBCで調整が上手くいかないままにシーズンが始まるのが不安材料ですが、そこは石川節で乗り切ってくれると信じています。

その石川節、何のてらいもなく「疲れた」を口にするところに物足りなさを感じるところが無いわけではありませんが、むしろプロ意識が高いと評価をしています。
昨年の涌井のように本人が望むのであればまだしも落合コーチがCSでの登板に負担をかけてまで最多勝を狙わせようとしていたのには逆に違和感があり、チームとして目指すところに注力をするために登録抹消を直訴した石川にはプロ入りまでの挫折による、自分を冷静に見つめる癖がついているのでしょう。
開幕早々に寝違えて登録抹消となり、また7月下旬にも首の張りを訴えて登板回避となりましたが、もしあそこで無理をしていたら途中で長期離脱となったかもしれません。
春季キャンプの「ストレートに力を付ける」を有言実行して150キロオーバーを投げられるようになったのもそう、大人、こそが石川に相応しい称号です。
何より無駄な四球を出さないピッチングも大人であり、立ち上がりの失点が課題ながらも大量失点をしないのはコントロールがいいとか悪いではなくゲームメイクに長けているからこそで、その飄々としたマウンド捌きでなかなか分かりませんが抜くところは抜く、力を入れるところは入れる、ギアチェンジがあってこそです。
プロ入り前から多発していた指先の故障も今季は無かったですから、大人の石川、首もさして心配をしていません。
ストレートに力が付いたことで力押し、三振を狙ってなんてピッチングにならないのも石川らしく、ストレート、シンカー、カーブの割合も昨年までとさして変わっていないのではないかと、それでも5割以上のストレートの球威アップがあってこそのシンカー、カーブです。
そして目立ちませんが失点と自責の差が僅かに1点しかないのは特筆すべき点で、これは屈伸運動が減って野手が守りやすくなったのも理由でしょうが、味方がミスをしたときにこそ踏ん張る頼もしさはエースとしての必携アイテム、涌井の周辺が慌ただしくなってきましたから譲られるのではなく奪う、そんな4年目を楽しみにしています。

2014年通信簿
2015年通信簿


【オリオン村査定】 7500万円 → 1億3000万円 (△73%)


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