今日のひとネタ

日常ふと浮かんだことを思いのままに。更新は基本的に毎日。笑っていただければ幸いです。

「ジャイアントロボ」を少々

2021年02月08日 | ドラマレビュー
 
 CSの東映チャンネルで「ジャイアントロボ」を見ました。これは1967年から68年にかけて放送された巨大ロボットの特撮もの。放送は今でいうテレ朝系だったので、うちの田舎では放送しておらず、かなりあとになってから北陸放送で放送されたという記憶があって、私は小学生の高学年か、あるいは中学生になってから見たと思います。

 その時は「なんでロボットがいちいちポーズつけて『んまっ!』って言うんやろか」と思ってたのですが、割と楽しんで見てた記憶があります。それで今回も見てみようと思った次第。

 この話は横山光輝先生の原作で、Wikipediaによると「悪の組織BF団と世界的な防衛組織ユニコーンの戦いを通し、BF団の操る怪獣およびロボット対ユニコーンの一員となった少年・草間大作の命令のみで動く巨大ロボット・ジャイアントロボの戦いを描く。」というものだそうです。子供の頃に一応見てたのですが、そういう背景はまったく忘れてました。

 ジャイアントロボそのものは悪の組織がつくった巨大ロボットなのですが、大作少年の命令で動くようになったので、正義の組織のユニコーンが分捕ってしまったような形ということなんですね。

 初回と2話目だけ見たのですが、展開も早いし特撮シーンもアクションシーンもそこそこ見ごたえあってなかなか面白いです。1967年というと私は4歳なのですが、そこまで昔のドラマという感じはしませんね。驚いたのは、初回にバンバン銃撃戦があって、人が死ぬこと死ぬこと。機関銃でバンバン撃ち合うのですが、大作少年まで自動小銃を持って応戦しますし。

 そして子供の頃はどうにも覚えにくかった主題歌が、実は結構かっこいいというのがわかりました。なにしろあんまり音質が良くないので、いまだに全貌は掴みにくいのですが、Aメロは勇ましいリズムに不安感を織り交ぜたメロディーラインだったのですね。趣向を凝らしていたのかも、と今さらながら思いました。

 なお、当方東映チャンネルは契約しておりませんので、見られるのは無料放送の初回と第二話のみ。キカイダーもキカイダー01も非情のライセンスもバーディー大作戦も刑事くんもデビルマン同じパターンです。いまだに契約してないという事は、どうしても見たいというわけではないということで、そういう番組に遭遇するのが楽しみなような怖いような。

斉藤由貴さんのライブがCSにて放送

2021年02月07日 | 日記・雑記・ただの戯言
 今日はCSの歌謡ポップスチャンネルで、斉藤由貴さんのライブ「Yuki Saito Concert’95 “moi”」というのが放送されました。これは、1995年1月10日アートスフィアで収録された、アルバム「moi」を中心にした結婚後初のコンサート映像だそうです。結婚されたのがそれくらいだったのですね。

 そして、来週14日(日)にはファミリー劇場で「斉藤由貴 35th anniversary concert 「THANKSGIVING」Special Edition」が放送されます。これは「女優で歌手の斉藤由貴の歌手デビュー35周年を記念して2020年11月に行われたコンサートをTV初放送。」だとか。

 そのコンサート放送の直前には、スケバン刑事の「番外篇・特別編 さよなら斉藤由貴/麻宮サキ名場面集」というのも放送されます。なかなか気合入ってますね。

 私は斉藤由貴さんの「ONE TWO」というライブのレーザーディスクを持ってますが、あれは1990年くらいだったかと。

 以前、紅白歌合戦に出た時に、斉藤由貴さんのカバーをするユニットも出演してて、そこでピアノを弾いてる人は知り合いでした。が、彼女のファンだとは知らなかったので、終わってからその辺を聞いてみたら、ちょっとしたファンどころか相当熱烈なファンでした。

 ちょうど例のパンツを被られた事件の直後だったのですが、「いや~、あの人は天使ですよ。あんな事くらいは全然関係ありません。」ですと。男らしい! あれぞファンの鑑と思いました。アッパレですね。

 なお、この紅白歌合戦とは新中野のライブハウス「弁天」での「弁天 紅白歌合戦」の事であり、私はスペクトラムのコピーバンド「ReSPECT」で出演しました。ちなみに本物のスペクトラムはNHK紅白歌合戦には出演しておりません。大晦日にNHKホールでの「トマトイッパツ」見たかったなあ。ワッチコンワッチコン!

「ひるのいこい」のオンエアリストをチェックする

2021年02月06日 | ラジオ番組の話題
 NHKラジオ「ひるのいこい」について、現在はオンエアリストがないと昨日書きましたが、番組ホームページには過去1ヶ月の放送内容がありました。これを見ておけば、過去1週間以内は聞きたい曲を「聴き逃し」で聞けるわけです。レコーダー準備すれば録音もできるわけで。

 まずはこの1ヶ月を振り返ってみましょう。基本は1日2曲で、歌もの+インストの組み合わせですが、3曲オンエアされてるのは土曜日です。

「ミス・ファイン」石川 ひとみ
「WISHFUL THINKING」野呂 一生

「人力ヒコーキのバラード」杉田 二郎
「PICK YOURSELF UP /INST ONLY/」TITO PUENTE

「OH WHY」シリア・ポール
「DA DOO RON RON」JACK NITZSCHE

「BE MY BABY」SANDII
「BE MY BABY」小玉 和文

「つのる思い」モコ・ビーバー・オリーブ
「SPANISH HARLEM」THE CRUSADERS

「あなたの心に」中山 千夏
「ごめんね」あみん
「あなただけを」SAM TAYLOR & HIS ORCHESTRA

「出航(さすらい)」寺尾 聰
「Cold Gold」Larry Carlton & Robben Ford

「勇気」松山 千春
「What's New」Phineas Newborn Jr.

「幸福はあの空から」岡 晴夫
「TIPPER」TONY RICE

「夢で逢いましょう」坂本スミ子(石井聖子)
「EL CUMBANCHERO」PEREZ PRADO

「恋語れ Kui Katare」大城 美佐子
「美らフクギの林から」内田 勘太郎

「冬銀河」ふきのとう
「なごり雪」かぐや姫
「ブエノスアイレスの冬」高嶋 ちさ子

「ヘイヘイ・ブギー」笠置 シヅ子
「FEELING FEELING」DAVID T.WALKER

「風船旅行」ヤング・タウン・シンガーズ
「UP UP AND AWAY」鈴木弘とハッピー・キャッツ

「家へ帰ろう」南 正人
「DEVLIN」TONY RICE UNIT

「夢のカルカッタ」スリー・グレーセス
「パーフィディア」松本文男とミュージック・メイカーズ

「時は過ぎてゆく」金子由香利
「バラ色の人生」リチャード・ヘイマン&ヒズ・オーケストラ

「冬のオペラグラス」新田 恵利
「こんな素敵な日には」佐野 元春
「ロマンスの神様」MARTY FRIEDMAN

「知りすぎたのね」朝丘雪路
「人形の家」RICHARD CLAYDERMAN

「エメラルドの伝説」奥村チヨ
「恋の奴隷」ジミー竹内とザ・エキサイターズ

「青い地平線」ブレッド&バター
「知りたくないの」前田憲男

「涙の河」マギーミネンコ
「暗い港のブルース」モダーン・プレーボーイズ

「ZUTTO」永井 真理子
「天使の誘惑」黛 ジュン
「青春の輝き」高木 綾子

「はずみで別れて」内藤やす子
「フィーリング」寺内タケシとブルージーンズ

「知りすぎたのね」横森良造



 本当に珍しい曲が多いですが、坂本スミ子さんや南正人さんは訃報があったせいでしょう。合計53曲ですが、ラジオで聞くのが珍しい曲ばかり。ヒット曲ということでは、「天使の誘惑」黛ジュン、「ZUTTO」永井真理子、「あなたの心に」中山千夏、「出航(さすらい)」寺尾聰、「冬のオペラグラス」新田恵利などがあります。が、「出航」も当時は結構ヒットしましたけど、最近CMで使われるようになってからまたブレイクした感じで、ここ数十年はほぼラジオでは聞かなかったですし。

 また、カバーでも珍しいのが多くて、「エメラルドの伝説」はわかるけどなぜ奥村チヨヴァージョンでかけるとか、その辺はなかなか味わい深いものがあります。

 この番組の選曲をしてる人はどういう基準で選んでるんだろうのが気になります。その選曲担当の人にインタビューする企画をやると面白いかもしれません。インタビュアーは佐藤剛さんがいいかと思いますが、ダメなら吉田豪さんでもいいです。

 それにしても凄いですね。もちろん新しい曲はほぼないので、そういう人が選んでるのでしょうけど。

「ひるのいこい」は聴き逃しがあるので

2021年02月05日 | 石川ひとみ
 「ひるのいこい」とは、NHK第一ラジオでお昼に放送している超長寿番組ですが、運転中にお昼のニュースを聞いてる時はその流れで聞いてます。

 この番組はなかなか趣向を凝らした選曲が侮れないのですが、今日の1曲目はなんと石川ひとみさんの「ミス・ファイン」。この曲がラジオから流れてくるのは極めて珍しいのでびっくりしました。冬の曲なのでオンエアされたのかもしれませんが、私は大好きな曲なので大満足です。

 「ひるのいこい」はNHKの「らじる★らじる」にて聴き逃しサービスがあるのですが、以前はこの番組のオンエアリストがあったので、それを見ながら「いや~凄い曲がかかるなぁ」と思いつつ、聞きたい曲のある時は聴き逃しで聞いたり、それを録音したりしてました。

 ということで、この「ミス・ファイン」の放送回は2月12日(金)の午後12時30分まで配信されます。radikoのタイムフリーとは違ってこちらは無料です。よく知ってる曲でもラジオから流れてくると新鮮ですね。皆さんも是非どうぞ。

春一番が吹いたそうです

2021年02月04日 | 日記・雑記・ただの戯言
 
 今日は例年より早く春一番が吹いたそうです。実は、昨日からこの「元気です!!!」という本を読んでたので、私が春一番を呼び寄せたのではないかと思ってます。

 タレント本は色々読んでますが、この本は本当に面白いです。芸人としてはそんなに面白いと思わなかったのですが、これを読むと実は物真似ではなく漫談で面白かった人なのではないかと思うようになりました。

 面白いというよりはバカバカしいのですが、一部紹介すると「(中二の頃に)初めてキスした時は、もうそれだけでビンビンに勃起していた。(中略)私もまだ青かったのだ。今ならすぐ押し倒すか、ズボンがふくらんでるのを見せて笑いをとったうえで押し倒すか、どっちにしても交尾に至るところだろう。」など。

 また、この人は凄い不良だったので高校の先生から「頼むから学校やめてくれ」と言われて退学し、埼玉でキヨスクに甘栗を配達する仕事をやってたそうですが、十六歳の美少年は「甘栗坊や」と呼ばれて人気者だったとか。それで「キヨスクガールたちの、甘栗よりも甘いクリをたくさん味あわせていただいた。」のだそうですが、本としては全編こんな感じ。後半は闘病生活の話が多いですが、それでも笑わせると。

 なお、その初めてキスした相手とは長続きせず、別れる時、甲斐バンドの「マリーへの伝言(メッセージ)」という曲をテープに入れて彼女にあげたそうですが、その理由は「女の子には横浜銀蝿やアナーキーよりも甲斐バンドの方がいいだろうと思った。」とか。

 色々面白すぎますが、とにかく春一番と聞くとまずこの本を思い出します。

今日の歌謡スクランブルもなかなか

2021年02月03日 | ラジオ番組の話題

 NHKFM「歌謡スクランブル」本日のテーマは「あなたにラブソング」。実は車に乗ってラジオをつけた途端に流れてきたのが榊原郁恵の「いとしのロビン・フッドさま」で、それを聞いただけだとこのテーマは想像できません。

 ということで、本日の曲目リストは以下の通り。

「結婚しようよ」吉田拓郎
「ロマンス」ガロ
「走っておいで恋人よ」アリス
「ふたりの日曜日」天地真理
「小さな恋の物語」アグネス・チャン
「好きなんだけど」野口五郎
「女の子なんだもん」麻丘めぐみ
「ハート泥棒」キャンディーズ
「あなたがいたから僕がいた」郷ひろみ
「わたしの首領(ドン)」石野真子
「恋人試験」松本ちえこ
「いとしのロビン・フッドさま」榊原郁恵
「ぼくがつくった愛のうた(いとしのEmily)」チューリップ
「僕にまかせてください」クラフト
「愛を止めないで」オフコース
「あなた」小坂明子

<後半:チェリッシュ特集>
「てんとう虫のサンバ」
「なのにあなたは京都へゆくの」
「若草の髪かざり」
「避暑地の恋」
「恋の風車」
「ふたりの急行列車」
「ペパーミント・キャンディー」
「夢あきらめないで」
「白いギター」


 こうやって眺めると序盤の曲も聞きたかったです。それにしても「あなたにラブソング」というテーマで、「いとしのロビンフッドさま」「わたしの首領」「ハート泥棒」を選曲するセンスは私はありません。野口五郎の「好きなんだけど」は、一瞬「好きなん~だけど~ 離れて~るのさ~」というのが思い浮かんだのですが、あれは「星のフラメンコ」でした。この「好きなんだけど」という曲はまったく思い浮かばず。

 そして後半のチェリッシュ特集も、全部は聞けなかったのですが楽しめました。あのお二人のキャラがあんまり好きでは無いのでこれまで積極的に聞くことはなかったのですが、いい曲多いですね。

 それにしても「なのにあなたは京都へいくの」という曲は、「なんで女と京都を天秤にかけるの?」というのがいまだに不思議。長渕剛の「俺が勝つか、桜島が勝つか」なんてセリフも思い出したりして。これをまた切ない声で悦ちゃんが熱唱してるのが妙におかしかったり。

 また、「避暑地の恋」という曲も何度も話題にしてますが、歌だけ聞いた時にこれほどタイトルを思い出せないのもありません。それでもこの曲はオリコン最高位3位ですって。物凄いヒットですね。

 チェリッシュだと「ひまわりの小径」も好きなんですが、これはかからなかったですね。残念。…って、今はSpotifyで聞けばいいのか。では、個人的にチェリッシュ特集の第二弾をこれから開始します。


貝へのあこがれが強い

2021年02月02日 | ギターと楽器のこと
 
 あれは小6の冬休みの事。金沢に連れて行って貰ったときに、あるお店のショーウインドウにあったギターに目が釘付け。ちょうどクリスマスシーズンだったかもしれませんが、なんか華やかに飾り付けてあったウインドウにフォークギターが2本並んでて、片方のギターのポジションマークがすごくキラキラしてて、「凄いなぁ~」と足が止まりました。

 それはモーリスのギターで、定価10万円だったのは覚えてます。その頃すでにギターは弾いてたのですが、我が家にあったのはマーチンでいえばOOO-18タイプで小さかったので、ウインドウで見たドレッドノートの大きさに圧倒されたのもあったのですが、世の中にこんなに豪華で美しいギターがあるのかと驚いたものです。

 その時は見ただけで型番も全然チェックしなかったのですが、どんな感じだったかというと画像のようなギター。これは1980年の雑誌なので、1975年に見たギターと違うのは確かですが、これも10万円なんですね。このポジションマークは6角メキシコ貝だそうです。勝手なイメージでギターのポジションマークのキラキラはホタテ貝だと思ってたのですが、メキシコ貝ってどんなのでしたっけ?

 この画像のギターはW-100というモデルですが、この型番で調べると堀内孝雄モデルというのも出てきます。そちらは貝でキラキラしてないのですが、やはり美しいギターです。それでこのギターの現在の中古価格はというと、とても10万円では買えません。プレミアついてます。それを考えると、あのとき金沢で見たギターも状態が良ければ今では倍くらいの価格になってるかも。

 ということで、エレキギターはもう欲しいのはないけど、アコギはあのキラキラ感へのあこがれは強いです。あのお店は、よく覚えてないけど金沢の「うつのみや」だったかも。本もレコードも楽器も売ってるという、私にとってはそれこそ夢のような場所でした。世の中の事を知らなくて、それこそ夢のような話が多かった時代のこと。

フランケンシュタインの誘惑 「科学者 野口英世」

2021年02月01日 | TV番組レビュー
 NHKのBSPにて「フランケンシュタインの誘惑」を見ました。「科学史 闇の事件簿」というサブタイトルの付いている番組ですが、今回のテーマは「野口英世」。

 一般に野口英世というと、世界で活躍した近世の偉人として語られる事も多いです。自らの命を失うこともいとわずに、伝染病の研究に一生をささげたということで、昭和の時代には尊敬する人物として名前を挙げる人も多かったのではないでしょうか。

 まずこの人がいつの時代に活躍したか正しく認識している人はいるでしょうか。私もよく知らなかったのですが、生年は明治9年。西南戦争が明治10年ですから、まだ維新後の世の中が落ち着いていない頃です。

 なので、明治~大正の時代に活躍した人なのでした。福島の貧しい家に生まれながら、単身アメリカに渡って医学研究の世界に入れたのは並大抵の努力ではなしえなかったでしょう。

 が、今回のこの番組で彼の業績と言われるものをレビューすると

1911年(明治44年)梅毒スピロヘータの純粋培養(のちに否定)
1913年(大正2年)狂犬病病原体特定(のちに否定)
1918年(大正7年)エクアドルの黄熱病病原体特定(のちに否定)

など、発表した論文がことごとく否定されています。

 私が子供の頃に読んだ本では、アフリカで流行していた致死率の高い黄熱病という伝染病の研究の為に現地に行き、自身もその病気にかかって命を落としたというものでした。

 ただ、これに関しても最初は南米のエクアドルで黄熱病が流行った際にその研究に携わり、病原体を発見したと発表したものの実はそれはよく似た症状を引き起こすワイル病の病原体だったらしいという指摘があったとか。さらに、黄熱病は蚊が媒介することがわかっており、エクアドルでは蚊を駆除することにより黄熱病は撲滅できつつあったために、功を焦ってまだ黄熱病が流行していたアフリカのガーナに渡ったということもあったようです。

 その最後の渡航にあたっては、彼は自身が開発したという黄熱病のワクチンを接種してガーナに出かけたそうですが、そのワクチンは効果がなく結果として感染して命を落としてしまったというのが虚しいです。

 実は20年ほど前に、猪苗代にある「野口英世記念館」に行ったことがありました。その時はまだこの人の研究がことごとく誤りであったなんて知らなかったのですが、その展示を見ただけでも「偉くなりたかったんだろうなぁ」「注目を浴びたくてアフリカまで行ったんだろうな」というのは感じました。確かにそういう人ではあったようです。

 ただ、貧しい家の出でありながら医師免許を取得するために必要な「医術開業試験」に合格した頭脳と努力はあったわけで、さらにこの試験は通常7年かかると言われる内容を1年でクリアしたという秀才ぶり。

 何しろ子供の頃のやけどにより左手が不自由なため、ゴッドハンド的な手術をする臨床医には向かないと思ったため、研究をしようという指向になったとか。そういう点は正しかったと思うのですが。

 なお、狂犬病も黄熱病も原因となる病原体は細菌ではなくウイルスであり、野口が活動していた時代の光学顕微鏡では発見できなかったのだとか。彼はかたくなに細菌だと信じていたようなので、そこはなんともやりきれないところ。彼に電子顕微鏡を与えていれば、綿密に研究を行う忍耐力とど根性で別の発見ができたかもとか思います。

 なお、野口英世の黄熱病の研究については「彼はワクチンなるものを作り出し誤った安心感を与え何の利益ももたらさなかった。」「そして記録には残っていないワクチンを受けた人々の多くの命が失われたのである。」なんて批判もあるようですし、彼のことを研究している人も「もう 安らかに眠らせてあげましょう。あれはまさしく 野口の心の問題です。」というコメントもありました。

 今も人物伝としては語られますが、実はもう医学の教科書からは彼の名前は消えているそうです。虚しい…。

 なお、野口英世記念館に行ったときはその生涯を映画にした「遠き落日」のポスターがあって、それを見た際には「母親役が三田佳子では子供がぐれるんじゃない?」と思ったり、「なんでお土産で木刀を売ってるん?」とか思いました。とにかく謎の多い人物です。あとは、私の中学の頃の化学の先生がもしゃもしゃの髪型だったので、ある人は野口英世だといい、ある人は刑事コロンボだと言ってました。まぁどっちでもいいですけど。

 なんにしても、結構衝撃の内容でした。コメンテーターで出演してた現役のお医者さんたちもかなり言葉を選びながら…ということだったという。とにかく勉強になる内容でした。興味がある方は、再放送があればご覧になるとよろしいかと。