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鬼太郎が勝つかアンパンマンが勝つか

2024年06月19日 | ドラマレビュー・新着ドラマの話題

 現在BS12では朝ドラ「ゲゲゲの女房」を放送中。これは2010年上期の作品で漫画家水木しげるの奥さんのエッセイを原作にしたもの。今見ても話自体が面白いし、ヒロインの松下奈緒は美人で輝いているし、当時ヒットしたのもわかります。

 原案とされているエッセイはもっとサラッとしているのですが、実際の話を活かした上で架空の人物やエピソードも加えてあり、なかなかよい脚本だと思います。

 あれから15年経って二匹目のどじょうを狙ったのか、来年春からの朝ドラは漫画家やなせたかし夫妻をモデルにした「あんぱん」と発表されました。こちらはオリジナルストーリーだそうですが、ヒロインは今田美桜で、やなせたかし役は北村匠海。やなたせたかしはご存じの通り「アンパンマン」の作者です。

 放送開始が近くなるとこの二作を比較しようというコタツ記事が出てくるでしょうから、私がそれを先取りしましょう。私は水木先生の「昭和史」も、奥さんの武良布枝さんの自伝エッセイ「ゲゲゲの女房」も、やなせ先生の自伝エッセイ「ぼくは戦争は大きらい」も読みましたし。

 比較というと水木先生とやなせ先生の人生が一番でしょうが、年はやなせ先生が3才年長でどちらも戦争に行ってます。ただ、やなせ先生はそもそも高学歴で一流会社に就職しており、徴兵での入隊後も幹部候補生を志願し、銃弾が飛び交う戦地は経験してません。主に暗号解読の任務をこなしてたそうです。

 水木先生はご存じの通り南方での経験は壮絶で死にかけて片腕まで失ってます。ただ、「ゲゲゲの女房」はそもそも奥さんが主人公で、ストーリーも結婚するあたりからでしたので水木先生の戦地での事は回想で中盤に少々あった程度。

 ドラマとしてはそこの対比にはならないかと思いますが、やなせ先生の従軍時代の様子は案外サラッとしたものになるかもしれません。ほのぼのしてたりするかも。

 戦後のことも、やなせ先生は三越でグラフィックデザイナーとして活躍する傍ら漫画を描き、本業の収入より漫画の収入が三倍にもなったので独立したとか。この点、紙芝居から貸本漫画に転向しても満足に原稿料が得られず、極貧状態だった水木先生とは大きく違います。

 また、やなせ先生の奥さんは高知新聞初の女性記者という人で、今でいうバリバリのキャリアウーマン。(今風ではないですか。) その点も、水木先生いわく「生まれて来たから生きているような人です」という武良布枝さんとはまったくタイプが違います。

 なので、収入では常に苦労したことがなく、ずっと忙しくて充実してた夫婦を描いてドラマが盛り上がるかと心配してしまいます。もちろんやなせ先生の幼少時の事とか、弟さんが戦死してることとか辛い話もあるでしょうが。

 ちなみに、ヒロインの今田美桜はオーディションにより3365人の中から選ばれたそうですが本当かなあ。何しろ東京制作の朝ドラでオーディションを行ったのは、2018年の「半分、青い。」以来で、人数でいうと大阪制作の「カムカムエヴリバディ」を上回って過去最高だというし。ま、この辺はすべてWikipediaの受け売りです。

 ということで、来年の初めくらいに「アンパンマンはゲゲゲの鬼太郎に勝てるか?」というコタツ記事が出てきそうなので予想しておきます。まあ、モデルの人物がどうであれ脚本が面白ければ私は見ますけど。


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