半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

お米も高級品になる?

2024年07月03日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の「朝取り野菜ボックス」のお手紙です

 お米が高いという話がここ数ヵ月良く聞こえてきますね。理由は昨年の猛暑のためにお米の出来が悪く、収穫してみたものの選別しなくてはいけない粒が多いなど歩留まりが悪いためです。一方で外食需要なども増えていることもあり、相場が少し高くなっています。

 2年前は60㎏で平均1.2万円台で、米価が低すぎてもっと生産を減らせと騒がれていました。しかし、昨年度産の最近の価格は1.5万円台となっています。ただ、ものによっては2万円を超すものもあり、農村地帯では米泥棒も出ているので「倉庫にはカギをして下さい」と言った指導が入っています。

 私もこの道に入ってから知ったことですが、戦後、日本の食糧不足とアメリカの小麦の過剰生産が重なり、「洋食推進運動」が繰り広げられ、パン食が推進されました。

 1958年の慶応大学の林教授が「米を食うと馬鹿になる」と書いた本はベストセラーになり、パンを試食されるキャラバンが全国を回り、TVではパン食の映像が流れパンが文化人の食べ物、というイメージ戦略が展開されました。その結果、日本人の米離れは急速に広がったと言われいます。

 マクドナルドの日本法人の社長の藤田さんが言った「10歳までの子供にハンバーガーの味を覚えさせろ。そうすれば大人になっても食い続ける」という話は今も有名です。ということで、今の団塊世代はすでにお米よりパンを食べるのが当たり前になり、その子供である私のような団塊ジュニア世代もパンの方が多くなってしまいました。

 一方でアメリカでは深刻な肥満、ガンの増加などがあり、世界中を調査した結果、「玄米中心の日本の昔の食卓が一番健康に良い」と結論を出し、寿司や豆腐などの日本食ブームが起き、ガンの死亡率も低下。一方で日本の食は欧米化し、小麦、肉を中心とした病気国家になっています。

 日本人の腸は米粒を食べて来たため粉食文化の外国人より腸が長いというのは、まだまだ生物学的には米粒の方が合っているという事ですし、何より今の海外産小麦の残留農薬率はほぼ100%です。かつ、日本のような真っ白な製粉された小麦を使った柔らかく糖質ばかりのパンは海外のパンとは全く違います。

 こういった話から、日本人はもっとお米を食べるべきだとずっと思ってきました。しかし、そろそろお米も高級品になって来そうです。

 例えばJA東とくしまは有機米を市況の倍近くの値段で買い上げて来ましたが、高齢化になりここ数年で作付け面積の約4割が減ったそうです。お米を高く買えば米農家が続けられるという話が通じないほど、高齢化が進んできてしまったのです。

 また、なんだかんだいって日本の農業で使われている肥料などの農業資材は海外産で、自給率は3%無いと言われています。シーレーンが止められたら海外の食べ物を輸入できなくなるだけでなく、国産農産物も作られなくなります。そういった時代がひしひしと迫ってきている事を感じます。

 そう考えるとお金があっても食べ物が買えない時代がいつ来てもおかしくありません。政府が「食料危機が来たら、農家は政府の指示でサツマイモを作らなくてはいけない」という無茶苦茶な事を決めましたが、もしそういう事になっても400~500万人分ぐらいのサツマイモしか作れないそうです。

 いろいろ考えると、自分の家族ぐらいは食わせられるよう、畑だけでなく田んぼをやった方が良いのかな~という思いが湧いている今日この頃です。まあ、昔2年間やったことがあるのですが、田んぼって本当に大変で、素人が思い立ってもそう簡単には出来ないのですけどね

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