半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

「食と命の教室」同窓会

2022年01月30日 | 素敵な空間・イベント

日曜日は「食と命の教室」の1年に1回の同窓会でした

同窓会は過去の卒業生を集めて「その後、どうだった?」と近況報告をする場。まあ、髙柳さんの言葉を借りれば『生存確認の場だな(笑)』ということです

難しい話は抜きで、まずはみんなで楽しく味噌を仕込み。今回は参加人数も仕込み量も多く、100kg以上を仕込みました。

そしていつものように美味しいご飯を食べ、近況報告をし、魚雷のように大きく育った三浦大根を好きなだけ引っこ抜いてキャッキャとしました

その後、お茶をしながら雑談。運転が無い方は「おかげさまのお酒」を堪能していましたよ

移住した人、会社を辞めた人、辞めて移住したがっている人などもいて、「辞めちゃいましょう」といった無責任だけど後押しになるような発言も飛び交っていました

コロナでリモートワークが響いたのでしょう、ほんと、1~2年で人生を変えた人も多かったです。 

そして最後は髙柳さんの演奏会

皆に囲まれて幸せそうな髙柳さん、そういった髙柳さんとの場を楽しんでいるみなさん、そういったみなさんを見ている私も幸せでした

髙柳さん、楽しそうでしょ


そしてこの「食と命の教室」は今年で10年目となります。節目となりますので、今度の同窓会はいっちょホールでも借りて大きな場でやろうかな、と思っています

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農業体験教室を学びたい人達が現われ始めています

2022年01月26日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の朝採り野菜ボックスのお手紙です

 1/9に続きこの(土)(日)も味噌作りでした。午前午後のWヘッダー×2日連続でほぼ満員。なかなかハードでしたが、合計で200kg以上を仕込みました2/6(日)が今年最後の味噌作りになります。ご関心がある方はHPをご覧下さいね。一度手作りをするともう市販の味噌には戻れなくなりますよ~

 さて、その味噌作り教室に2日連続で見学者が来ました。(土)は日本農業経営大学校の学生さんです。昨年の11月に実地研修ということで先生が20人ぐらいを連れて見学に来て、私の「農村コーディネート」という仕事をテーマに質問を沢山頂きました。その時に都合が合わなかった元看護士の学生さんが、「疲れた大人向けにアグリヒーリングを考えている」という事で、個別に見学に来たのです。

(日)は青果卸勤務の25才で将来農家を目指している青年が見学にやってきました。大学の頃に幼稚園の子ども達とイチゴを育てるというボランティアなど色々やっていたそうで、農業体験教室にも関心があるそうです。

 私がこの道に入ろうとした時、野菜や米を経済作物として沢山栽培して販売して生計を立てる、という「専業農家」になりたいのか?と自問自答した時に、そうは思わなかったのです。そこで「農村コーディネート」という仕事を自分で創り、11年になります。

当初はそういった仕事自体にイメージを持つ人がいなかったと思うのですが、時代の変化、コロナの影響もあるのでしょう、「農業体験」というそのものを仕事に出来ないか、と考える若者が増えてきたんだな、と感じました。

 話は少し変わりますが、想像する力、イメージする力というのは大切ですよね。

我が長男が公立高校受験(国際科)に向けて面接の原稿を作って「チェックしてくれ」と言ってきたので、見てみると「調理師になりたい」と書いてありました。実は彼は料理を作って人に食べてもらう事自体に興味があるというわけではなく、「自分が美味しい物を沢山食べると幸せになれる、その幸せを他の人にも味わってもらいたい」というのが根っこにあるのです。

なので「調理師に本当になりたいの?例えば美味しいものを沢山食べて幸せを他の人にも共有したいなら、世界各国の料理を日本に紹介する仕事、あるいは日本の伝統料理を世界に発信するフードコーディネーターやローカルグルメ体験旅行会社、You tuberとかでも良いんじゃないの?」と伝えました。

面接官は杓子定規な答えや内容より、どのような考えをもっているか、それをどう表現するか、その態度に関心がいきます。また、社会を知らない中学生が○○になりたい、と言っても、それは短い人生で知っている数少ない職業の1つでしかないので、それよりも「実現したい状態」を言葉に表した方が想いも伝わりますし大事だと思ったからです。

 話を農業に戻しますが、専業農家の平均年齢は70才を超し、あと5年で本当にもう体が動かなくなってきます。

私はおかげさま農場にも関わっていますが、みみずの会より平均年齢が3才以上高く、病気や体力的限界などもう無理が利かなくなってきています。経験を積み重ねたベテランはこれから激減していくわけで、その中でも私のような農業関連の仕事をする人、野菜作りそのものを生業とする専業農家など色々な世代が少しずつ流入していますが、穴埋めはもう出来ません。

団塊世代は日本の人口の最大ボリューム層だからです。昔に比べれば農業のイメージは格段にアップしましたし、新規就農希望者も増えてきましたが、本当の意味で一定レベルの品質の野菜をある程度の量を作れる農家は限られてきます。一方で、私が「農村コーディネーター」を仕事としたよう新しい農のあり方がこれから次々と生まれてくるんでしょうね。

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お役に立てて?3日連続の頂き物

2022年01月24日 | 仕事の中で

この(土)(日)は味噌作り教室でした。

で、見学したいという方々やらなにやらがいまして、ふと気づくと、3日連続で何かお気持ちを頂いている事に気づきました。(土)(日)は自覚していなかったのですが、今日も頂き物があって、ふと気づくと「あれ?3日連続で何かもらっているぞ?なんか凄いな~」と思っております

まず、土曜日の味噌作りでは、1年近く通ってくれたご家族から「これ、広島の実家の父が作っているみかんなんです。食べて下さい」ということでお裾分けを頂戴しました。

また、この日は、昨年の11月に日本農業経営大学校というところに通っている学生さんが20人ぐらい見学に来たのですが、その日に来れなかった学生さんが個別に見学に来ました。なでも元看護士だった学生さんだそうで、「疲れた大人向けにアグリヒーリングをテーマにした農業体験を考えている」ということで、見学とちょっとしたお話をしました。この方は、鹿鳴館という名がついているフィナンシェを手土産として頂きました。なんだかおしゃれ~

続いて開催した日曜日の味噌作りでは、「ゆくゆくは農業をやりたいんです」と言う青果卸勤務の25歳の若者が、見学&勉強したい、ということで来ました。そして、「東京駅で一番売れているあんバタです」ということで、手土産が。

まあ、ここまでは「ありがとうございます」と普通に受け取っていたのですが、今日は、味噌作りに来れなかったお客さんで「大豆を買いたかった」という方がいて、「じゃあ、お近くまで行きますよ」という事でお届けに行ったら、「この前、伊勢参りに行ってきたんです」という事で、機械を使わず手で作っているという凄い貴重そうな「岩戸の塩」なるものを頂きました。


 そこでふと気づいたわけです。「あれ?3日連続で何かしら頂いているぞ?」って。

 頂き物そのものはもちろん嬉しいですが、3日間連続でこう頂けると、何か多少なりとも誰かのお役にたっているのかな~という感じで、なんだか良いものですね

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味噌作りの時期

2022年01月19日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の「朝採り野菜ボックス」のお手紙です。

今年は寒い冬ですね~寒い時期といえば味噌の寒仕込みです。我が師匠の髙柳さんの話では「味噌はいつだって仕込めるんだ。例えば6月だって良いんだぞ。ただ、雑菌も繁殖するから冬にやるのが普通だな」とのこと。

つまり、本来、糀もカビの一種ですから6月ぐらいが大繁殖出来る絶好の時期なんですね。ただ、他のカビも繁殖してしまうので、菌がほとんど動かない寒い時期に糀を入れて仕込む事で、菌が動き始める暖かい時期には最初に仕込んだ糀が優勢で繁殖出来る、だから寒い時期に仕込むわけです。

 もちろん、農閑期だから、というのもあります。今は一番の仕事の草取りをしなくても良い時期です。仕事として田畑の耕耘、畦や暗渠の修復、機械のメンテナンスや小屋の修理などに時間をあてられる時期で、その1つとして味噌作りを行います。

 米農家の根本さんところでは今月は9日にまず第1回目を仕込みました。今年度初めて教室に参加した方々の多くが「味噌作りも初めて」という事だったので、「なぜ手作り味噌が美味しいのか」という説明をしました。簡単に言えば「市販の味噌がまともな材料を使わなくなり、まずくなってしまった」からです。

 味噌は大豆、塩、糀の3つで作ります。農家さんのところに限らず、自分で味噌を仕込む人は、当たり前の話ですが丸大豆、海水塩、ちゃんとした糀を使います。そうするとどうやっても美味しく出来ます。

ところが、大手メーカーは「コストダウン」に躍起になった結果、サラダ油用に化学薬品で高熱で油を抽出した残りカスを使う事を始めました。昔は家畜のエサか畑の肥料だった大豆カスが味噌や醤油の原材料となったわけです。

塩も1970年代にいわゆる塩田法で海水塩を作る事を禁止したこともあり、化学工業塩=NaCl99.9%の塩を使うことになり、結果、コストダウンに成功。1997年まで塩作りは自由化されませんでした。糀も食用米でないクズ米などを使って作るとコストダウンになります。

結果、普通に作ったら原材料だけでも1kg500円ぐらいはするはずの味噌が、製品価格でそれ以下で出来てしまうことになりました。

 10年ちょっと前から、発酵を止めるために入れていたアルコールを入れない「無添加味噌」という名前が流行り、また大豆カスではなく「丸大豆使用」という言葉も流行りました。味噌を手作りしている人達からは「何を当たり前の事を言ってるんだ?」という感じでしたが、逆に言えば無添加や丸大豆使用とうたっていない味噌は、丸い大豆を使っていない、アルコールを添加して発酵を止めてしまっている味噌なわけです。

 そんな味噌を食べてきた人が、初めて味噌を仕込んでみると、至極当然の話として「美味しい!」となり、もう市販の味噌に戻れなくなるんです。根本さんとやっている味噌作り教室では、子どもは来ないけど親だけで仕込みに来る方もいます。田植え以上にリピーターが多いのが実は味噌作りなんです。単発でも参加出来ますので、ご関心がある方はHPをご覧下さいね。

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寝不足の受験日

2022年01月18日 | 素敵な家族・子供との時間

今日は我が息子の初の受験日でした。

私立ということで、事前相談というのもギリギリ通っているので、90%ぐらいは受かるそうなのです。

過去問でもマークシートのミスがなければ、公表されている「合格者最低点」というのは何とか上回っているのですが、この私立高校は最低点と最高点が場合によっては30点しか無いぐらい、狭い範囲で点数が固まっているのです。

事前相談というものの仕組みは良く知りませんが、例えばアドバンテージとして最初から+15点している、というとしたら、逆にそれを下回ると不合格なのかな~?と、言うことも考えつつ、まあ、普通に受けたら受かるよな、と思っておりました。

とはいえ、普通の親と違って、塾に通わずスタサプ中心で、私がメンターであり家庭教師であり教務長ということでやってきましたから、たとえば、過去問の「解説文」では踏み込んで理解が深くならないところは、私が読み込んで解説してあげる、という感じでやってきました。

よく「親子で二人三脚」と言いますが、それ以上の関係でしょう

ということで、まあ、今回は大丈夫でしょう、と思いつつも、寝る時になって、やたら興奮してしまって、息子では無く私が寝不足で朝を迎えました

まあ、私が受けるわけではないので、私が寝不足でもどうでも良いことなのですが

そんなこんなで、朝、駅まで送り、家で掃除やら洗濯やら公立に向けての計画練りなどをしながら、午後、息子が帰ってくると、まあ普通に出来たようなので、大丈夫ぽくて良かったな~、という感じでした。

初体験の受験初日でした

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再:新年のご挨拶

2022年01月12日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の朝採り野菜ボックスのお手紙です。

明けましておめでとうございます第2&第4週の方はこれが今年初めての野菜ボックスになりますね。また、毎週の方は改めましてになりますね。今年もどうぞ宜しくお願い致します。


 ついに来週、息子の私立の受験ということになります公立が2月下旬になるので、それが終わるまでは私は気が抜けない感じで、新年という感じがしません。

まあ、それにしても今の中学3年生は凄いですよね。我が子は夏から頑張り始めましたが、中学1年から塾に行く子も当たり前ですし、東京では中学受験も当たり前の時代です。

勉強を全くしないのも問題ですが勉強ばっかりするのも問題ですから、心身がバランス良く成長してくれたらな~と思います。うちの子に関しては本人がやる気になっているので応援していますが、あとは本人次第。自力が発揮出来たら良いな~と思います。

 さて、先日の雪は凄かったですね。子どもは嬉しそうでしたが 日陰はなかなか溶けず氷になりなかなか大変でした

そして畑も大変12月からずっと寒く、野菜は凍てついていましたが、雪で露地物の葉物は葉先が枯れてしまう物も出ました。もう今週からはビニールトンネルやビニールハウスで霜よけをしたものが中心になります。それでも極寒の寒さの中では朝晩は凍っているため、収穫が出来るのは野菜が正気を取り戻す10時以降になります。

大根やカブなどは氷の冷たさになるので、収穫するだけで手先が冷たくなります。真冬は野菜の甘みが増して今が一番美味しいのですが、作業するだけでも大変なのです。

 話をお正月に戻すと昨日は鏡開きでしたね。お正月気分もこれで完全に抜けるんでしょう。先週も書いた話ですが、元日は歳神様か来てみんなで1年を重ねる、という有り難い日でした。私の師匠のおかげさま農場の髙柳さんも「昔は誕生日なんて関係なかった。あれは西洋の文化の輸入もので、俺らが子どもの時代はみんなで年明けに一斉に歳を1つとるというのが当たり前の感覚だったんだよ」と言います。


 秋の稲刈りが終わると1年の感謝をし、田の神様は山に帰ります。そしてお正月に歳神様となって山から神様が降りてくるのをお迎えする。それがお正月で、歳神様からみんなで歳を頂く。今年も1年、無病息災、天下太平、家庭円満、そして五穀豊穣でありますように、とお祈りする。1年で数ある節句でも特に1年の節目である特別な節句ということで、お正月のお節(おせち)を用意するわけです。そしてみんなで集まり近況報告をしあったり一緒に時間を過ごす。こういったことが薄れてきた時代ですが、出来れば残って欲しい文化ですよね。

 自然を相手にしている農家さんのように生業をきちんと持っている昔の働き方は、1年が1単位として年を積み重ねているのがわかります。盆暮れ正月と言いますが、野菜は放っておけば育ってしまうので盆も出荷をし、1年で年末年始だけが連休です。1年を1つの単位として生きているからこそ、年末年始だけは仕事を休んで新たな年のスタートを家族でゆっくりと迎え、今年もきちんと仕事がやっていけるよう気持ちを新たにする。

昔の日本人は恐らくみんなそういう生き方をしていたのでしょうね。そんな風にお正月を大切に過ごせる暮らし方も素敵ですよね。では、今年もどうぞ宜しくお願い致します

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雪やこんこん

2022年01月07日 | 素敵な家族・子供との時間

いや~、凄い雪でしたね~。

まさかこんなに降るとは思いませんでした

年末、頭がフラフラ病みたいになってまだ調子が出ないので、「まあ、大変だな~」みたいな感じでしたが、中学生になった息子達はやはりまだまだ子ども。大喜びです

大雪ではしゃぐかどうかは子供か大人の別れ目だと思います

が、何だかんだいって私も昨夜、息子と一緒に少し雪合戦やニンジンを持ち出してオラフもどきを作りました

ただ、目によいものがなかなかありません。

ということで、サングラスに頭には何故かバラ。シュールですな~。

雪かきも含め、私は1時間ほどで家に戻りましたが、息子はそこから更に1時間半以上、真っ暗になるまで何かやっていました。

どうやら雪で座るところ、つまりベンチを作っていたようです。さらに、可愛いミニオラフも出来上がっていました

その頃には大きなオラフは傾いていましたので、今朝になったらやはり頭が落ちて破壊されていました

それにしてもミニオラフ、かわいい

可愛いオラフは今朝もまだ生きていましたよ

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明けましておめでとうございます

2022年01月05日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

年末、仕事納めの翌日に、朝、起きようとしたら頭がクラクラ。。。というか意識が飛ぶような状態でした

寝ていると何ともないのですが、少し頭を持ち上げると「フッ」と意識が飛びような感じになってしまうのです。ということで、どうも調子が良くないまま迎えたお正月です。

以下、朝採り野菜ボックスのお手紙です。

 明けましておめでとうございます。みなさん、どのような年越しでしたか?私の場合は長男が受験ということで、しかもハードなチャレンジをしているため、受験が終わるまでは一区切りがしないという感じです。そういう意味では1年が締めくくり新しい年が来た、という感慨が今年はほとんどわかない年明けとなりました。また、ちょっと体調を崩した事もあり、1年の振り返りや新年の抱負、あるいは目標を立てるというよりは、あえて何も考えずに子ども達と普通に過ごす事が出来ていればそれでいいかな、という感じでした。それでも元旦のご来光は例年通りでまぶしかったです。1年の始まりのお天道様のパワーはありますよね~。あとは仕事をきちんとやりつつ、子どもの受験が終わってからホッと一息つこうと思います。

 さて、今年の元旦もご来光はきれいでしたが風が強く寒かったですね~。今はお正月といってもお節は作る人は少ないですし、買う人の方が多いと思います。お節が無くとも家族一同が集まってみんなで新年を祝う、というのは最低でもやった方が良いと思うのですが、そういうことさえ出来ないのは寂しいな~とも感じます。昔の人達の話では、元日は歳神様か来てみんなで1年を重ねる、という有り難い日でした。私の師匠のおかげさま農場の髙柳さんも「昔は誕生日なんて関係なかった。あれは西洋の文化の輸入もので、俺らが子どもの時代はみんなで年明けに一斉に歳を1つとるというのが当たり前の感覚だったんだよ」と言います。

 秋の稲刈りが終わると1年の感謝をし、田の神様は山に帰ります。そしてお正月に歳神様となって山から神様が降りてくるのをお迎えする。それがお正月で、歳神様からみんなで歳を頂く。今年も1年、無病息災、天下太平、家庭円満、そして五穀豊穣でありますように、とお祈りする。1年で数ある節句でも特に1年の節目である特別な節句ということで、お正月のお節(おせち)を用意するわけです。そしてみんなで集まり近況報告をしあったり一緒に時間を過ごす。こういったことが薄れてきた時代ですが、出来れば残って欲しい文化ですよね。

 自然を相手にしている農家さん達を見ていると、生業をきちんと持っている昔の働き方は、1年が1単位となりその繰り返しで年が積み重なって今に至っているのがわかります。盆暮れ正月と言いますが、野菜は放っておけば育ってしまうので、契約栽培をしている有機農業農家などは盆も出荷をします。1年で年末年始だけが連休です。1年を1つの単位として生きているからこそ、年末年始だけは仕事を休んで新たな年のスタートを家族でゆっくりと迎え、今年もきちんと仕事がやっていけるよう気持ちを新たにする。昔の日本人は恐らくみんなそういう生き方をしていたのでしょうね。

 野菜達は真冬の寒さで半分凍りながら身を守るために糖度を上げて命を繋いでいます。寒さで特に葉物は見た目は多少ゴワゴワしているのもあるでしょうが、縮みホウレン草のようなもので、味はその分、間違いなく美味しいですよ。では、今年もどうぞ宜しくお願い致します。

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