昨日、有機農業の未来を力強く語る、ワクワクするお話を聞きました。
ジャパンバイオファームの小祝さんのお話です。
この小祝さん、知る人ぞ知る、という方なのですが、その有機農業の技術体系は、恐らく日本でもトップレベルだと思います。
有機農業の新しい技術理論体系を作った方なのですが、無農薬は当然で、その上で虫が寄り付かない野菜の栽培、劇的に美味しい野菜を作れる人です。
小祝さんの講義を現場の畑で見たり、あるいはビデオで見たことがあるのですが、小祝さんが指導したことで、糖度13度の梨のように甘いブロッコリー、あるいは硝酸イオン(苦味の成分で、ほうれん草にはたまりやすい)が未検出でスイカと同じぐらい甘いほうれん草、通常の7倍の収量をあげるインゲン、数値で抗酸化作用が劇的に高いなど、びっくりするような野菜が実際に出来ています。
今までの有機農業の体系とは違い、野菜の生態を知り、そのツボにあった環境を整えることで、びっくりするような野菜を作る、それを理論で説明でき、再現できる方です。
実際、就農数年の素直な方が学び、とんでもなく美味しい野菜を作り、無茶苦茶稼ぐ人も出てきています。
細かい話は技術理論になるので割愛しますが、昨日、この小祝さんの「生い立ち」「有機農業にかける想い」を聞くことが出来ました。
小祝さんは、幼少の頃、農薬でポトポト落ちてくる虫を捕まえるのが好きだったそうです。
しかし、ある時、手足がしびれ、意識しないと手足が動かない、という農薬中毒を起こし、病院送りになるという経験をしました。
また、インスタントラーメンやファーストフードばかり食べていたある日、頬が膨れ上がって、医者に見せても治らなくなってしまいました。
その時、母親が食を正してくれた結果、1ヶ月ほどで治ったそうです。
そういった経験を持つ小祝さん、有機農業を6年ぐらい実践し、ご縁があって「こんなに美味しい野菜を作れるなら、是非うちにきてほしい」とオーストラリアの研究所で色々な研究をされました。
そこで大発見をして、今の理論を完成させました。
以下、そんな小祝さんのお話です。
有機のイメージは、安心・安全であり、栄養価も高いだろう、環境にも良いだろう、というものがありました。
しかし、世界的に見れば、慣行農法に比べ収量は66%と低く(日本はもっと収量があるので、世界平均より技術は高い)、さらに栄養学的優位性は認められない、というデータがアメリカやヨーロッパで出された。
(実際、日本でも有機と慣行の栄養学的違いは無く、それよりもその農家さんのやり方に依存する、というデータもあります)
なので、アメリカやイギリスでは「環境にやさしい」というところが有機の最大の特徴になった。
そこでしか勝負できない。
かつては慣行栽培の野菜の2倍ぐらいだった有機の野菜の値段は、今は1.2~1.3倍ぐらいと落ち、日本の有機と同じぐらいの価格(価値)となっているそうです。
そして、50年前の野菜と違い、今の野菜は栄養価がとても少ない。
鉄分が50年前の5%しかないという野菜もあるぐらい。
話が少しそれますが、昔、小祝さんは箱買いしたミカンで、どれが美味しいか当てることが出来たそうです。
それはオレンジではなく、紅色のミカンだったそうです。
赤みというのは鉄の色、だから野鳥は赤色狙う、ヘモグロビンが必要。
糖分は取っても酸素がなければはこべない、ということを彼らは知っている、ということだったそうです。
話は元に戻しますが、小祝さんの技術でやれば
・収量が多く
・虫や病気にもやられにくく
、硝酸イオンも少なく、甘みも美味しさも抜群で
・栄養価も劇的に高く、抗酸化作用も劇的に高い
そんな野菜が、野菜の生理のツボをおさえれば作れる。
そういった野菜を作ることで、TPPになっても日本の野菜が世界にうって出れる。
そして、とても高い栄養価、抗酸化作用、ビタミンなどをもった野菜を作ることで、医食同源を成し得た農業が出来る。
そういった野菜が出来れば、病院や医療ではなく、家庭の存在が大きくなる。
医食同源を成し得た農業ならできる。
農業は、本来、医食同源を成し得る。
未来の日本において、医療と有機農業の融合、それをアピールできる野菜を農家が作れないといけない。
予防医学、つまり、病気にならないようにする。それが農業者が作るものだと思う。
野菜は、口の中に入ったらしゃべる。
「美味しい」か「まずい」か。
宣伝などしなくとも、きちんとした技術体系で作れば「美味しい」と口でしゃべってくれる野菜が作れる。
口で「美味しい」としゃべって、食べたら便秘は治る、体が健康になる、そういったものが流通にのって、システムに乗れば鬼に金棒。
そのために、植物にとって何が正しくて何が間違っているか、勉強する必要がある。
それだけではなく、これから世界的に問題になる一番物が水。
赤道を中心に温暖化が進むと、水蒸気になった水は冷えないと雨にならない。
そうすると赤道から離れて北や南の方に大分いかないと冷えない。
しかし、冷えたら一気に雨となって降る。
でも雨が降らないところって木が元々無いところ。
そんなところに雨が降ると大災害が起きる。
でも、そういったことが一番わかるのは農家さん。
夏は2~3日に1回は夕立が降ったが、今は降らないで干ばつとなっている。
秋は秋でどしゃぶりになっている。
そういったことを実際に体験しているのが生産者。
農家は雨が適度に降ってもらわないと困る、一方でどしゃ降りでも困る。
だから農家は自然の代弁者。
増えすぎた二酸化炭素は植物が炭素に固定してくれるけど、33度をこえると光合成が出来なくなる。
そうすると地球は暴走列車になってしまって停めれなくなる。
実は、ここが一番伝えたいところ。
「生態調和型農業立国」
生態系があって初めて、水があって初めて人間は生きられる。
それが発信できるのは、生産者。
消費者が驚くような美味しいものをつくって、医食同源のものをつくって、消費者がみなさんのほうを向いてくれて、大多数の環境に留意しない消費者に対して言い始めたら意識が変えられる。
それが本来の農業者の役目だと思っている。
これがやりたくて農業の理論をやっている。
副産物として美味しくなったり、虫にやられなくなったりしているという感じ。
こういったことを、日本がやらなければならない。
文字で書くとこんな感じですが、ライブで聴くと「想い」が伝わってくるので、とても心に響きました。
いっそ、私が農家になってしまおうか?と思うほど。
野菜の生理を研究し、発見をし、理論を体系化し、実際に農業技術指導で15年間日本だけでなく海外も飛び回り、実績をあげてきた小祝さん。
今はこの技術を教える学校もやっています。
確固たる技術、実績がある小祝さんが「有機農業のあるべき未来、存在意義」を熱く語ってくれました。
今の日本では、有機農業はマーケットの中では1%未満と無いに等しい存在です。
そして若手農家で生産団体に属していない農家さんの多くが稼げていない・・・そんな状況を打破する「ワクワクするビジョン」が示された気がします。
小祝さんのお話、聞きたい方が集まれば、日程調整すれば1デイスクールの開講も可能のようです。
特に若手の農家さんに対して伝えたい様子。
あと10年もすれば、7割の農家さんが引退する時代だから。
また私の中に「新しい種」が播かれた気がします。
ジャパンバイオファームの小祝さんのお話です。
この小祝さん、知る人ぞ知る、という方なのですが、その有機農業の技術体系は、恐らく日本でもトップレベルだと思います。
有機農業の新しい技術理論体系を作った方なのですが、無農薬は当然で、その上で虫が寄り付かない野菜の栽培、劇的に美味しい野菜を作れる人です。
小祝さんの講義を現場の畑で見たり、あるいはビデオで見たことがあるのですが、小祝さんが指導したことで、糖度13度の梨のように甘いブロッコリー、あるいは硝酸イオン(苦味の成分で、ほうれん草にはたまりやすい)が未検出でスイカと同じぐらい甘いほうれん草、通常の7倍の収量をあげるインゲン、数値で抗酸化作用が劇的に高いなど、びっくりするような野菜が実際に出来ています。
今までの有機農業の体系とは違い、野菜の生態を知り、そのツボにあった環境を整えることで、びっくりするような野菜を作る、それを理論で説明でき、再現できる方です。
実際、就農数年の素直な方が学び、とんでもなく美味しい野菜を作り、無茶苦茶稼ぐ人も出てきています。
細かい話は技術理論になるので割愛しますが、昨日、この小祝さんの「生い立ち」「有機農業にかける想い」を聞くことが出来ました。
小祝さんは、幼少の頃、農薬でポトポト落ちてくる虫を捕まえるのが好きだったそうです。
しかし、ある時、手足がしびれ、意識しないと手足が動かない、という農薬中毒を起こし、病院送りになるという経験をしました。
また、インスタントラーメンやファーストフードばかり食べていたある日、頬が膨れ上がって、医者に見せても治らなくなってしまいました。
その時、母親が食を正してくれた結果、1ヶ月ほどで治ったそうです。
そういった経験を持つ小祝さん、有機農業を6年ぐらい実践し、ご縁があって「こんなに美味しい野菜を作れるなら、是非うちにきてほしい」とオーストラリアの研究所で色々な研究をされました。
そこで大発見をして、今の理論を完成させました。
以下、そんな小祝さんのお話です。
有機のイメージは、安心・安全であり、栄養価も高いだろう、環境にも良いだろう、というものがありました。
しかし、世界的に見れば、慣行農法に比べ収量は66%と低く(日本はもっと収量があるので、世界平均より技術は高い)、さらに栄養学的優位性は認められない、というデータがアメリカやヨーロッパで出された。
(実際、日本でも有機と慣行の栄養学的違いは無く、それよりもその農家さんのやり方に依存する、というデータもあります)
なので、アメリカやイギリスでは「環境にやさしい」というところが有機の最大の特徴になった。
そこでしか勝負できない。
かつては慣行栽培の野菜の2倍ぐらいだった有機の野菜の値段は、今は1.2~1.3倍ぐらいと落ち、日本の有機と同じぐらいの価格(価値)となっているそうです。
そして、50年前の野菜と違い、今の野菜は栄養価がとても少ない。
鉄分が50年前の5%しかないという野菜もあるぐらい。
話が少しそれますが、昔、小祝さんは箱買いしたミカンで、どれが美味しいか当てることが出来たそうです。
それはオレンジではなく、紅色のミカンだったそうです。
赤みというのは鉄の色、だから野鳥は赤色狙う、ヘモグロビンが必要。
糖分は取っても酸素がなければはこべない、ということを彼らは知っている、ということだったそうです。
話は元に戻しますが、小祝さんの技術でやれば
・収量が多く
・虫や病気にもやられにくく
、硝酸イオンも少なく、甘みも美味しさも抜群で
・栄養価も劇的に高く、抗酸化作用も劇的に高い
そんな野菜が、野菜の生理のツボをおさえれば作れる。
そういった野菜を作ることで、TPPになっても日本の野菜が世界にうって出れる。
そして、とても高い栄養価、抗酸化作用、ビタミンなどをもった野菜を作ることで、医食同源を成し得た農業が出来る。
そういった野菜が出来れば、病院や医療ではなく、家庭の存在が大きくなる。
医食同源を成し得た農業ならできる。
農業は、本来、医食同源を成し得る。
未来の日本において、医療と有機農業の融合、それをアピールできる野菜を農家が作れないといけない。
予防医学、つまり、病気にならないようにする。それが農業者が作るものだと思う。
野菜は、口の中に入ったらしゃべる。
「美味しい」か「まずい」か。
宣伝などしなくとも、きちんとした技術体系で作れば「美味しい」と口でしゃべってくれる野菜が作れる。
口で「美味しい」としゃべって、食べたら便秘は治る、体が健康になる、そういったものが流通にのって、システムに乗れば鬼に金棒。
そのために、植物にとって何が正しくて何が間違っているか、勉強する必要がある。
それだけではなく、これから世界的に問題になる一番物が水。
赤道を中心に温暖化が進むと、水蒸気になった水は冷えないと雨にならない。
そうすると赤道から離れて北や南の方に大分いかないと冷えない。
しかし、冷えたら一気に雨となって降る。
でも雨が降らないところって木が元々無いところ。
そんなところに雨が降ると大災害が起きる。
でも、そういったことが一番わかるのは農家さん。
夏は2~3日に1回は夕立が降ったが、今は降らないで干ばつとなっている。
秋は秋でどしゃぶりになっている。
そういったことを実際に体験しているのが生産者。
農家は雨が適度に降ってもらわないと困る、一方でどしゃ降りでも困る。
だから農家は自然の代弁者。
増えすぎた二酸化炭素は植物が炭素に固定してくれるけど、33度をこえると光合成が出来なくなる。
そうすると地球は暴走列車になってしまって停めれなくなる。
実は、ここが一番伝えたいところ。
「生態調和型農業立国」
生態系があって初めて、水があって初めて人間は生きられる。
それが発信できるのは、生産者。
消費者が驚くような美味しいものをつくって、医食同源のものをつくって、消費者がみなさんのほうを向いてくれて、大多数の環境に留意しない消費者に対して言い始めたら意識が変えられる。
それが本来の農業者の役目だと思っている。
これがやりたくて農業の理論をやっている。
副産物として美味しくなったり、虫にやられなくなったりしているという感じ。
こういったことを、日本がやらなければならない。
文字で書くとこんな感じですが、ライブで聴くと「想い」が伝わってくるので、とても心に響きました。
いっそ、私が農家になってしまおうか?と思うほど。
野菜の生理を研究し、発見をし、理論を体系化し、実際に農業技術指導で15年間日本だけでなく海外も飛び回り、実績をあげてきた小祝さん。
今はこの技術を教える学校もやっています。
確固たる技術、実績がある小祝さんが「有機農業のあるべき未来、存在意義」を熱く語ってくれました。
今の日本では、有機農業はマーケットの中では1%未満と無いに等しい存在です。
そして若手農家で生産団体に属していない農家さんの多くが稼げていない・・・そんな状況を打破する「ワクワクするビジョン」が示された気がします。
小祝さんのお話、聞きたい方が集まれば、日程調整すれば1デイスクールの開講も可能のようです。
特に若手の農家さんに対して伝えたい様子。
あと10年もすれば、7割の農家さんが引退する時代だから。
また私の中に「新しい種」が播かれた気がします。