今日もゴーヤをデザートで食しました。相変わらず甘くて、今度はうちの子供も食べれましたよ
今回は、完璧に完熟させたゴーヤを使ったので、オレンジになった実は、スカスカというか、大味で、苦味もほとんどなくなっていました。種に栄養を取られてしまったのでしょうね。
なので、キノコやネギ等を入れて、バター風味で調理しました。うちの母親には、こっちの方が「あら、苦くなくて丁度いい!かぼちゃみたいで美味しいわ!」という反応でした。
さてさて、今日は、病院で待っている間、有機農業の本を読みました。
ちょっと、偏っている本なので、特に紹介はしませんが、一応、書いてあったことで、参考になることを。
この本は、有機農業という名の下に、有機物をどんどん畑に入れていっている今の日本の現状、そして、近い将来の危険性を説いている本でした。
「有機野菜は安心・安全だから、ちょっと高くても買おう!」というのに、ちょっと待ったをかけている本です。
まず、有機野菜とは、有機物、つまり、稲・ワラ・草牧堆肥、牛糞・鶏糞などの家畜のし尿から作った堆肥、家庭用生ゴミ堆肥、川底の堆積物などから作った堆肥を使って、化学肥料を基本的には使わない、という野菜です。ちなみに、無農薬ではなく、農薬は、30種類が認められています。
野菜は有機物から栄養はとれなくて、無機物、いわゆる、窒素・リン酸・カリ・ミネラルから栄養を取っており、あとは、光と水があれば成長する生き物です。
なので、有機栽培とは、有機物をきちんと発酵させて、微生物に分解してもらって、そこから出てくる無機物を野菜の栄養として吸収させる栽培なわけです。
一方、化学肥料は、天然の鉱石などから取っているものもあり、既に無機質なので、そのまま野菜に栄養がいきます。なので、有機より即効性があります。
農作物は、高く売れるものじゃないですし、定期的に出荷しなくてはいけないので、普通の農家は、単一作物を大量に作り、生育をコントロールしやすい化学肥料を農薬とセットで使うのが基本になるわけです。
で、この本は、有機物は、それこそ、最近は家畜の糞が主流で、未熟なものだと、虫や病原菌がたっくさん潜んでおり、うまく使わないと害虫やカビ毒が発生するし、家畜のエサに含まれている抗生物質や薬品が蓄積しているのに、「有機」だと、慣行栽培より「安心・安全」と思われてしまっているのは大丈夫かいな?という事を書いています。
確かに、我が町に住む岩澤先生も、以前、ある若手農家に
「牛糞を使った有機といっているけど、それが一番危ない。その牛は、牧草などしか食べていないか?それとも、トウモロコシや大豆など、家畜飼料や、抗生物質を食べていないか、調べた方が良い」
と言っていました。
つまり、狭いところにギュウギュウ(ダジャレみたいだな。。。
)に押し込まれた牛が、病気にならないように、かつ、早く育つように、戦後になって、アメリカから、欧米式の家畜飼育方法が持ち込まれて、高カロリー・高タンパクの家畜飼料によって育てられるようになってからは、必然として、ストレス過多だけでなく、ポストハーベストや抗生物質たっぷりの穀物飼料、農薬たっぷりの輸入牧草の飼料、狂牛病の原因と言われている牛骨粉など、物凄いエサを食べているわけです。これは、鶏も豚も一緒。
そういった糞が、堆肥として使われるのが有機農業、ということです。
エサで食べた抗生物質や薬品が、体で蓄積濃縮され、糞で更に蓄積濃縮され、更に堆肥で蓄積濃縮されるそうです。それこそ、エサの時の5~10倍以上に。
いわゆる、生体濃縮、というものに似ています。
水俣病やイタイタイ病などでも同じことが起きたわけです。水銀などが川・海にながれ、魚の内臓に蓄積することで濃度が濃くなり、それを人間が食べ続けることによって、人間の内蔵に水銀などが、蓄積されいく、といったような、生態系の上に行くほど、その下の生き物に残留していった毒素がより濃くなっていく、というもの。
こういったものが、家畜の内臓だけでなく、糞にも濃度が濃く残されていくわけですね。
そんな糞を使った堆肥を有機農法は推奨し、土は「窒素過多」になったり、「残留物質」がたくさん残っていくわけです。
「窒素過多」とは、土が栄養過多になること。微生物などが何万種類も住んで見事なバランスを保っていた土のバランスがおかしくなって、アブラムシや蛾の幼虫などが大発生します。自然農法とかで、良く、堆肥のやりすぎ、肥料のやりすぎ、あるいは、未熟堆肥の施肥はだめ、と書いてある理由です。
また、家畜の堆肥を使うことによって、抗生物質や農薬などの「残留物質」が、土にどんどん残って行く流れができるわけです。
更に、牛が保菌するO157や、サルモネラ菌なども、蓄積したり、それが野菜にくっついたりする危険性も増えるそうです。
O157や、鳥インフルエンザ、豚インフルエンザなど、すべて、家畜経由であって、決して、人間から発症しないそうです。
日本の有機農業は、許可されている天然の無機肥料(ほとんどが、化学肥料と同じ)と、30種類の農薬を使うことは認められていて、更に、「堆肥の質」については、「エサにどれだけ添加しようとも、糞尿を堆肥化する過程で添加したのでなければ、有機農業で禁止された化学物質が入っていても感知しない」ということになっているそうです。
その上で、「堆肥などでの土作りの励行、家畜排泄物の利活用推進」をしているそうです。
1960年ぐらいまでの「稲・ワラ・枯葉などから作った腐葉土」による堆肥の時代には、そういった心配は無かったのが、今は、ほとんどが「家畜の糞を使った堆肥」が主流になった結果、川や地下水などへの環境汚染、そして、農作物への汚染が心配されている、ということです。
ということが、書いてありました。
実際、この前、お会いした人は、突然、体中がアトピーになって、薬を飲んでも何しても、直らなかったのが、有機に変えたら、3ヶ月で治った、と言っていました。
だから、本当に、農薬漬け、化学肥料漬けの野菜は、体には良くは無いのでしょう。
一方、「有機野菜」だからといって、本当にその野菜が「安心・安全」なのかというと、今の所、日本の「JAS基準」は、世界のGAPという基準から見ると「曖昧・安全性を認められない」らしく、結局、農家さんの知識、見識次第、ということになるようです。
私も、有機農業っていっても、家畜の糞そのものが、抗生物質、薬が圧縮されているものだしな~、と思っていましたが、実際、近くのホームセンターでは、家畜の糞で作った「堆肥」は安いんですよね~。
例えば、牛ふん完熟堆肥、が40ℓで400円ぐらいですよ
農家さんなら、近くの牛舎さんに声をかければ、1tトラック一杯に積んですぐに持ってきてくれますからね。
一方、発酵鶏糞、というのも売っているのですが、単なる発酵鶏糞と、「この鶏の資料には、抗生物質・薬等は一切使っていません」とうたっている発酵鶏糞では、値段は1.5倍以上
しますからね。
ということは、やっぱり、普通の家畜の「堆肥」は、まあ、通常の穀物飼料栽培された家畜の糞を使っているんでしょうね
という事で、私もまだまだ、知識も経験も少ないのですが、今まで聞いたり読んだりした中では、やっぱり、昔ながらの「落ち葉・枯れ草」などから、きちんと1年、2年かけて作った堆肥、が一番、良いみたいです。
ちゃんとした(?)堆肥や肥料で有機栽培をしている農家さんの野菜は、やっぱり、大規模農家というより、個人的なところの方が多いんでしょうね。
有機栽培って、大々的にうたっているところは、弁当の残飯を入れている7&iさんの農家と、どこが違うのかっていうと、あんまりわからないですものね。
ちなみに、自然農法をやっている人は、大体は、肥料は使わず、この「落ち葉堆肥」だけで、育てているし、肥料が必要な場合は、自分で「ぼかし肥(鶏糞、糠、落ち葉、などを重ねていって発酵させて作った肥料)」を使っています。
まあ、私は、まだそこまで行かないので、ホームセンターで肥料は買いますけど、腐葉土やパーク堆肥を中心にした方が良いのでしょうね。
あと、今年の冬の落ち葉で、再来年の堆肥はまかなえるように堆肥を作ってみようかと、思います。
ちなみに、今は、「生ゴミ堆肥」をやっています。
「生ゴミ堆肥ですてきに土つくり」(著者;門田幸代)
という本を東京に居る時に買っていて、今年の7月からやっています。
生ゴミコンポストとかは、うじ虫とか無茶苦茶わくから気持悪いし、土中に埋めても虫が発生するので、住宅地ではやりたく無いんですが、この門田式だと、そういったことが起きない、と書いてあって、実際にやってみると、今のところ、問題なくいっています。
なので、7月から、我が家は、生ゴミがほとんど出ない生活をしています
有機とか、化学とかあんまり深く考えるより、1960年代ぐらいまでの、昔の農家さんがやっていた普通のやり方、が良いのでしょうね。
私は、落ち葉堆肥が出来ないうちは、しばらくは、刈った雑草をマルチ兼堆肥にするのと、この門田式生ゴミ堆肥、でぼちぼちやっていきま~す