今週の「朝採り野菜ボックス」のお手紙です
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蒸し暑い日がつづきますね~
さて、先週末は私の師である、おかげさま農場の高柳さんを教室長として、大人向けに開催している「食と命の教室」でした。高柳さんと参加者のやりとりを聞いていると、みなさん、目を輝かせて学んでいます。「何でこんなに子供の教育現場とギャップがあるんだろう?」と思うのです。
うちの次男のお友達には中1から塾に毎日通っている子もいて、成田で一番有名な塾では3年生になると5教科を受けなくてはならず、夜7~10時まで塾、という子もいるそうです
また、英語の寺子屋を私はやっているのですが、今年の子供達の地域は中1で塾に行かない子はいないそうで、保護者からも「塾が絶対行かせたいというわけではないのですが、将来の選択肢を狭めないために、勉強をある程度はさせておかないと」と、親御さん自身もプレッシャーを感じているようです。
私が小6の頃で塾に行っていたのはクラスで2人だけ(しかも医者の息子)、高校受験も中3の部活が終わった夏から、というのが普通でした。私がそういった環境だったので、「中学生は授業をちゃんと受けさえすれば、あとはテスト前に頑張ればいいんじゃない?それより日頃はクタクタになるまで部活をやって、夜はスマホを見ていられず寝落ちするほど、一生を支える身体作り、あるいは仲間作りをした方が良いんじゃない?」と思っています。そもそも学校の授業を受けて部活もやった上で、夜にさらに塾で集中するなんて事、私には無理だな~と思うのです
大人向けの「食と命の教室」の参加者は、みな自給的生活、農村の暮らしに関心があったり、身内が健康を害し食べ物の大切さを気づいた、という人達です。人生を考え、環境を考え、世の中の仕組みの問題を考え、高柳さんの「自立した人間になること。その上で人として役目を果たすこと」という話に感銘を受けています。
コロナ禍になってからこういった人達が隠れた少数派ではなく爆発的に増えて、多くの方が「そういう事、大切だよね」と同感してくれる時代になりました。
ところが子供達には社会問題や自ら考える時間はあまり無いのです。
もちろん、時代に合わせて学校の勉強をきちんとやることも大切だと思うのです。遅れていると思うなら塾や自宅学習をする必要もあるでしょう。でも、勉強以上に部活や仲間とバカ遊びをしたり何かに打ち込む事を推奨しても良いんじゃないかな、と思うのです。年齢相応の事をやり切って、「さて、そろそろ勉強するか」という方が、健康的じゃないのかな~と個人的には思うのですが。
また、高校2の長男の学校で進路講演会というのをベネッセがやっていたのですが、「昔のキャリア教育は、なりたい職業から逆算して大学や学部を選ぶという1パターンでしたが、今のAI時代は、目指す職業そのものが無くなる時代で、そういうやり方が必ずしも良いとは言えない時代になりました。一方で、今は社会問題や関心がある業界から逆算してそれを学べるところを選ぶというパターンもあります。親御さんは、そういったパターンでもお子さんと話し合ってみて下さいね」と言っていました。
「そりゃそうだな」と思いました。前半のAIどうのはどうでも良い話なのですが、後半の部分は私にも当てはまります。私はなりたい職業はありませんでしたが、業界全体、あるいやその会社でどういったポジションであるのが一番の学びや成長になるか、で会社を選んだ口です。
また、今の若い子達のいわゆる「優秀」と言われている学生は社会問題に関心を持ち、その解決策を考えて起業するがトレンドです。就職する子もその会社が社会問題にどう対応しているかを主たる選択理由にするそうです。
そう考えると、今の中高も、もっと社会問題を学ぶ場にした方が良いと思うのですが、実際は私の子供時代以上に「学校の勉強をするのは当たり前」という大人の視線に幾重にも囲まれている場になってしまったな~と思います。
こういった場に順応出来る子はいいのですが、合わない子は学校に行きたく無くなるのも普通の事だと思うのですが。みなさんはどう思われますか?