半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

おかげさま農場 高柳さんの考え

2012年02月29日 | 素敵な人・友人との時間
成田市周辺は有機農業のメッカで、多くの人が有機農業を営んでいます。

その中で、精神的支柱になっている「おかげさま農場」の代表、高柳さんとは、個人的に何度かお邪魔させていただいていましたが、昨日は、ついに、パーソナルヒストリーをお聞きすることが出来ました。

詳しくは、まとめてHPにアップしようと思いますが、高柳さんの言うことに対し、また一段と理解が深まりました。


高柳さんは「食は命」を標榜しています。

「人は生きていくには食っていかなくてはいけない。食べ物は誰でも必要。だから食べ物は命そのもの。健康に頑丈に育った食べ物を食べるから、人もそういった体になる。食べ物はそのまま命につながる」

というところまでは、知っているつもりでした。


ただ、さらに一歩踏み込むと、「有機農業とか、無農薬どうのといっていること自体がおかしくて、無農薬は目的じゃない」と考えていらっしゃることが、わかってきました。

そもそもの「有機農業に対する思想、考え方」が、私達の世代とはスタート地点が違うんです。


どういうことかをちょっと解説してみますね。

考え方の相違を理解するには、「時代背景」をよく知った上で考える必要があります。


私のような世代は、バブル崩壊、上場ブームの終焉、終身雇用制の崩壊などから、将来に対する経済成長が見えない中での「経済至上主義」に対するアンチテーゼ、というか、対極をなすものとして、「オーガニックライフ」といった「生き方」が関心の対象ですよね?

そして、「無農薬」とか「有機農業」というのは、「それ自体が素晴らしいもの」という認識がありますよね?



一方、高柳さん達の世代は、1960年~1970年代の急速な高度経済成長による「世の中のひずみ、ねじれ」の結果、「四大公害病、食品公害」が広がった時代から始まっています。

農業の分野でも1967年の「農業基本法による近代化農業」、つまり「化学肥料、化学農薬、機械」がいっせいに広がり食糧増産が推し進められた時代でもあります。

普及所ができ、全国各地でいっせいに「農薬や化学肥料を使った大量生産、規格化された商品としての野菜つくり」が推奨されたわけです。

やったことがある人でないとわからないと思いますが、特に田んぼは草をとるのは無茶苦茶大変です。そんな重労働から一気に開放されるやり方が「国をあげて」導入されたのです。

そこに、世の中の公害問題と同じく、農業に関してもレイチェル・カーソンや有吉佐和子が出てきたわけです。

そんな中で

「食べ物は命をなすもので、それは土からきている。そこに毒である農薬や化学肥料を使うのはいいのか?おかしくないか?結局、土、水、空気が汚れて、それは最後には人間に返って来るものでしょ?ちょっと前までみたいに、堆肥を入れて土作りをして、というのが正しいのじゃないか?」

と思う人が全国各地で同時多発的に現れたのです。

おもしろいのは、成田では、空港反対運動から始まったグループ、高柳さんたちのようなグループ、と色々な小さなグループが、こういった時代の流れに疑問を抱き、有機農業を始めた、ということです。

誰かが話し合って、ではなく、それぞれ各地の農家さんの中で、「おかしい」と思う方々が、独自で「近代化」に反した「それ以前は当たり前だったやり方=有機農業」に入っていったのです。


だから高柳さんの考えはこうなのです。

「別に有機農業が目的で無い。無農薬だとか有機農業とか言う必要があることが本来おかしい。使ってはいけないものを使っていません、といわなければいけない、というのは本来おかしいでしょ?」


私達の世代は「無農薬」「有機農業」は「良いものだ」と捉えがちですが、高柳さんからは、そこに視点は置いていないんです。


「人は食わなければ生きていけない。だから食は命を支えるもの。食べ物を作る田畑はみんなのもの。なのに、そこに農薬を使って環境汚染をしたら、、水、空気、土が汚れて、まわりまわって自分所に返って来る。これは農家だけの問題じゃなく、みんなの問題。昔は、自然の摂理に反しないことをする、という考えがあった。しかし、経済優先、という名のもとに、本来、命を作る食べ物まで経済主義がもちこまれた。だから、無農薬とかそういう次元ではなく、自然が種を育てるんであって、人が作っているんじゃないといった自然に対する謙虚心、自然に学ぶ思想なども含めて、考えなければいけない」

ということをおっしゃっていました。

文章にするとなかなか難しいですね。


高柳さん達は、「食べ物や自然に対する高度経済成長前にあった日本人の思想、在り様」がベースにあるのだと思います。

世の中、国をあげて農薬を使っている時代に、「農薬を使わない自分達がおかしいんじゃないか?」そう思うことも多々ありながら、葛藤しながら有機農業を実践してきた高柳さん達世代の考え方は、「オーガニックライフ」的なことが認められている現代を生きる私達の考え方とは違うのは当然といえば当然です。

私達世代でいえば、有機農業は「環境に優しい」「生物多様性」「生き物があふれる田畑」「安心で健康」といったイメージがあって、高柳さん達が考えるところと行き着くところは同じのような気がしますが、高柳さんは「日本人の思想、在り様」が根本にあるので、なかなか相互理解はすぐにはしにくいところがあります。

でも、そもそも「思想」は、同じようで人によって微妙に違いますし、有機農業をやられてきた高柳さん世代のみなさんも、その思想が完全に一致することはありません。

だからこそ、互いの思想をあわせる、ということが重要なのではなく、それぞれの思想を良く聞いて、出来るだけ理解をすることが大切なのだと思います。


その「違い」が「和」になって、新しい時代や地域の在り方を切り拓いて行く「力」になるよう、私も微力ながら関わっていきたいと思います。
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ようやく回復

2012年02月28日 | 素敵な家族・子供との時間
ようやく、次男が高熱から回復してきました。ほっ。


先週、月曜日から長男がインフルエンザになり、木曜日ぐらいに回復したと思ったら、土曜日の早朝から次男が高熱に


実は数週間前にも、同じように、「長男高熱→次男高熱」という循環があり、今回は2順目。。。

2度目でさすがに対策を考えなくてはならないと思いました。


今まで、長男、次男も、冬にこんなに風を引いたりインフルエンザをしたことはありませんでした。

やはり幼稚園の集団生活のせいでしょう。

となると、来年以降も、長男はどうしても風邪をもらってくるはず。



すると、次男はよほどのことが無い限りうつってしまいます。



次男は、前回の高熱で初めて「ひきつけ」を起こしました。

私はもう、本当に死ぬんじゃないかと思って、超びびりました


そして、今回の高熱では、24時間で3回もひきつけが。。。

本人が一番つらいわけですが、看ている親としても、ほんと、つらかったです


で、一般的にはダイアップというひきつけを予防する座薬を解熱剤と同様に常備するらしいのです。
しかし、かかりつけの先生曰く「私は勧めないけどね。副作用もあるし。それでも欲しいなら出すけど?」みたいなお話を頂いたそうです。奥さんは、そう言われて、常備としてはもらって来ませんでしたが、また今度高熱が出たら、、、という不安を持っています。


う~ん。


引きつけの場面を見て、冷静にいられるものでありません。


かといって、ともに暮らしている家族同士、なかなかマスクで予防ができるものではありません。


そんな議論の末、我が家ではあまり効果性を信じていませんでしたが、インフルエンザの予防接種を来年は受けさせようか、ということになりました。


多少の風邪ならいいのですが、1ヶ月の間にインフルエンザ2種類にかかり、高熱&ひきつけが起きる小さい子供を見ていると、「予防」を真剣に考えるようになりました。



自由奔放な我が家でしたが、子供が小さい内は、インフルエンザ、風邪にもう少し気を使おうと反省した2週間でした。



それにしても3日間の高熱から回復して、無邪気にいつも通りに遊び始めた息子を見ている、涙がちょちょ切れます。

また、この2週間、ほとんど外出できず、つきっきりで看病していた奥さんにも、心からお疲れ様、です。


「家族が健康で元気なのが一番」


つくづくそう思います。


落ち着いたら、心からみんなで家族の「快気祝い」をしたいと思います
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「第4の革命」 感想語り場

2012年02月25日 | 素敵な人・友人との時間
映画『第4の革命 ―エネルギー・デモクラシー』の「感想語り場」に行ってきました。

この映画は、「代替エネルギー」「自然エネルギー」といわれているものの実体を取り上げて、ドイツが「脱原発」を決定をする大きな後押しになった映画と言われています。

日本の3.11以前の映画だけに、とても説得力があります。

詳しくは当日のブログを→コチラ


で、この映画の千葉での開催を主催した「パーマカルチャー井戸端会議@ちば」+「自然エネルギー千葉の会」の方々が用意したのが本日の「映画を観た後の感想語り場」です。


訳あって、30分ほど遅れて到着したため、冒頭30分に講義をされた「特定非営利活動法人環境エネルギー政策研究所・主席研究員 松村先生」のお話しは聞けませんでした

ただ、その後のディスカッションは映画に直接関係がある、というよりは、こういった場に集まる「意識が高い人たち」の話が聞けて、それはそれで面白かったです


・オーガニックライフ、ロハスからくる「人の持つエネルギー」に触れる人

・生物多様性、自然の多様性を観察することで、人間も「エネルギーの多様性」を学ぶべきという話をする人

・今回の震災で「食糧・燃料不足」が実際に起こったのに、それに対する備えが余りにも薄く、これから発生する「首都圏直下型地震」に対して危機感が薄すぎると感じている人

・技術分野から将来的に爆薬の爆発時のエネルギーをゆるやかに取り出せたらワクワクすると語る高校生

色々な意見を持つ方がいて面白かったです


また、私にとっては「再生可能エネルギーの知識」をもっと得たいという目的だけでなく、「そういった意識のある人に知り合いたい」という目的があったため、その後の2次会にも少しだけ参加。


そこで色々な面白い方に出会いました。


・役場で働いている方。

・オーガニック・ジャーナリスト/子どもたちを放射能から守る千葉ネットワーク世話人などをしている吉度日央里さん。

・【東京「原発」都民投票】に関わっている方。
→「原発」の稼働、廃止について、これを都民投票、県民投票、市民投票にかけるための【直接請求】を行う活動。詳しくは→コチラ

例えば、吉度日央里さんは中島デコさんや寺田本家の寺田社長の執筆にも関わっている業界では有名な方なのだそうですが、高校生の息子さんも「感想語り場」に参加させているのが素晴らしいな~、と思いました。

なるほど、「自分で考える」「発信する」ということを若い内からやる環境に子供を置くことは、素晴らしい教育だと思いました。


また一方で「原発後、西日本の野菜にシフトした」という人のお話も。


久々にそういった方に直接会うと、千葉の有機農業をしている農家さんの現状を思うと、訴えたいことはたくさんあるものの、とても歯がゆい思いになりました。

そして、エネルギーシフトの話よりも、どちらかというと、この話で頭が一杯になってしまいました。


その方の気持もよくわかるため「どうしたら、千葉の野菜を買うようになります?」と聞くと「全量測定して、それをしたという証拠を貼るとかしかないと思います。それも数ベクレル(Bq)ほどの基準で測ってNDでないと」との答えでした。


こういった答えは、多くの方が持っているのでしょう。そう答えるしかないのもわかります。安全が100%担保される基準など無いため、本当に難しい問題です。


あえてその場では意見は言いませんでしたが、私の考えを述べるとこうです。

・本来は、不安があるものは全量、国が買い取り「流通させない」ことが一番。有機農業の野菜を流通している大手は、「契約栽培」が多く、「全量買取」をした上で、検出値オーバーのものは買い取った上で破棄しているところがあるのですけど、それは本来は国の役目だと思います。

・でもそれは現実的には無理です。国の基準値は「国際比較」でいうと、問題が無いからです。それでも本気で「全量検査」を要求するとしたら「全量検査のお金は、国民みんなの税金で負担してよいから『全量検査税』を導入してくれ」という運動を起こすべきでしょう。

・「それは国や東電が負担すべきことでしょ?」と思うのか「税金を払っても良いから、国民全員で負担しあって、全量検査の仕組みを作ったり、買取の仕組みを作りましょう」と主張するかは、今回の原発問題に対する当事者意識の問題だと思います。

・私個人の意見は「電気の問題」と同じで、こういった事態を起こした責任は投票権を持っても行使してこなかった「我々大人全員」にあり、国が決めた規制値を下回ったものは、個人としても「買う責任」があって、大人用であれば普通に買う。その上で破棄するかどうかは、その人個人で決める。これは生活クラブの理事さんが書いていたことと同じです。

「電気を享受してきた都会の人達が、福島の野菜も食べるべきだ」と福島の農家さんが言ったという話を聞いたことがありますが、一理あると思います。


私は規制値ぎりぎりの野菜を毎日食べろ、と言われたら、本音では一歩引いてしまうでしょう。でも、今、流通しているものはほとんどが規制値以下でしょうし、突発的にいくつか規制値を超えているものが含まれているとしても、普通に買えるレベルと思っています。

特に、地元の千葉県産のものであれば、全く心配なく食べれます。それは、自分が住んでいるところの数値が、許容範囲になるからでしょうね。


一方で、本当に過敏な人は、直接的か間接的かはともかく「影響」が出ることもあるのは事実だということも何人の方から聞いています。


だから、影響がある人、不安に思う人は、「西日本の生産地を選ぶ」という選択をする権利があるのは当然です。

「我慢して食べるべき」とは一切言えません。


ただ、それは同時に「関東地方の野菜を捨てる選択をした」ということでもある、という「意識」は持ってもらいたいな~、と思います。


だからこそ、お金の余裕のある人は、関東、東北地方のもので食べ物は不安でも、旅行など安心できると思える分野があるなら、その分野には「意識して」お金を使うという意識を持つこと。

お金を使わずとも、二度とこういったことが起きないよう、「意識して」脱原発に関わる活動をすること。


こういったことは、原発を許容してきた大人として、最低限、必要なアクションだと思うんですよね。


今回お会いした人たちは、こういった意識を高く持ち、行動している人達でした。私も良い刺激を受けました。



エネルギー問題も同じですよね。


今年の夏から再生可能エネルギーの「固定買取制度」が始まります。

それだけでは足りないといいます。「環境に優しいエネルギー」を広げるために「環境税」を払う「国民意識の形成」が必要とも言います。


お金があるなら、お金を出し、無いなら小さな行動でも起こす。

そういった時代になっているんですよね、3.11以降は。


な~んて事を改めて考える場になりました


主催者の皆様、お疲れ様でした。そしてありがとうございました。

自分の住んでいる地域でこういった方々と触れ合えるのは、とても貴重だと思っています。感謝、感謝
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2月も終わりますね

2012年02月24日 | 自分の時間

月曜日から長男が今年2度目の高熱を出しました。
ようやく昨日熱が収まって一安心

ちなみにクラスは(水)(木)(金)と学級閉鎖。

集団生活をすると、風邪はひくもんですね。

でも、こういった集団生活である程度、病気への耐性を作って行くんでしょうね。


私は青色申告、農家さんへの訪問、今後の準備などで、気づくと2月頭に思っていたことが半分ぐらいしか出来ていない。。。

そしてふと気づくと、2月も終わり。。。


昨日は、空中にぶわぶわ~っと小さい羽虫の集団(ユスリカ?)に突っ込みそうになりました

これが出てくると春を感じます。


あせるより、1つずつ出来ることを積み上げていこうと思います



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タンジョウ農場さん

2012年02月19日 | 農的体験・生活
千葉市の花見川区にある「タンジョウ農場」さんに行ってきました

HPは→コチラ


昨年の「農村六起」という内閣府のインキュベーションプログラムで、早稲田大学でプレゼンをした時に、声をかけてくださった農業コンサルタントの渡辺さんのご紹介先です。

渡辺さんからご紹介頂いた根本さんは、意気投合して、今年は田んぼ企画をやることになっています
内容はこんなもの→田んぼ企画


そんな渡辺さんのご紹介なので、何かしらご縁を感じて期待してお邪魔したのです。


すると、なるほど、ここは凄い


もともとは牧畜が中心だったのですが、10数年前から始めた野菜部門を始めたところ、「いろどりがある珍しい野菜」がたくさんあること、また1つ1つの野菜に手をかけて届けていることもあり、レストランが紹介、紹介でどんどん取引先として増え、今は結構な数にのぼるほど。

例えば、ニンジンはカラフルな品種を用意していて、葉っぱの部分も残しています。そして、その葉っぱのところをテープではなく麻の紐で結んでいるので、とてもおしゃれでかわいい
ネギも九条ネギなので、料理に華を添えることができます。


レストラン卸だけでなく、農場併設の「直売所」「産直店への卸」、そして夏はブルーベリー狩りといった「収穫体験の場」があり、販路やコンテンツもがとても豊富


なにより、農場を管理している丹上さんと岩山さんがとても魅力的

もともとは、小学校のPTAの会長と副会長の関係だったそうですが、傍からみているとご夫婦に見えるほど、とても良い関係のパートナーという感じでした。


お話を聞いていると、やりたいことはたくさんあるのですが整理がついていなかったようです。
私もいろいろお話を聞きながら、整理していくと「今、力を入れた方が良いこと」が見えてきました。

そして、私もお手伝いをさせて頂ける方向になりました


とても魅力的なコンテンツを持った農家さんは、たっくさんいます。
でも、それを整理し、将来にむかって行動を起こしていくとなると、農作業の時間を省くわけにはいかなくとても大変になります。

そんな農家さんの立場に寄り添い、サポートが出来る仕事ができれば、私も幸せ


良いご縁に感謝、です。

そして、互いにとってWIN-WINとなる仕事が出来ますように


P・S
帰り道、新聞家さんの前に、なぜかニワトリが放し飼いに
車通りが結構ある道路沿いのコンクリートの上にニワトリが白、茶、黒と合計3羽・・・。
ちょっとびっくりしました

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「有機農業をやる理由」と「ゴマ油」

2012年02月18日 | 素敵な人・友人との時間
先日、有機農業の若手農家さんの集まりに言ってきました。

色々なお話があったのですが、2つだけ、シェアを。


1つが、「有機農業をやっている理由」。
ある若手農家さんに「お父さんは、どうしてやっているんですか?」と聞いたときに返ってきた答えが、うなるものでした。

農薬が嫌いだから?
化学肥料は土に良くないから?
体に良いものを作りたいから?

いいえ、違います。


それは

「仲間が暖かかったから」

JAなど市場卸を普通にしていると、他所の農家さんの作物が上手く出来ないと、みんな裏で喜ぶそうです。相場制ですから、全体の出荷量が少なければ自分の野菜の値段が下がりにくいですからね。

それが嫌だったそうです。

ところが、有機農業の仲間は、自分が上手く作れなかったときに、みんなで「こうしたらいいんじゃないか?ああしたらどうだ?」と心配してくれたんだそうです。

「それが本当に嬉しかった、と親父は言ってましたよ」


農薬や化学肥料を使わない人は「変わり者」「馬鹿」と呼ばれていた時代。道を切り開いてきた世代の方で、リーダーは「農薬や化学肥料の危険性、環境汚染の問題」に対する理念として有機農業を始めたのでしょうが、それに追随した方々の多くは、もしかしたら、この「仲間の優しさ、暖かさ」が始める理由だったのかもしれませんね。


もう1つが、「ゴマ油」

ナタネ油、ひまわり油、そしてゴマ油も自給している農家さんが、みんなにゴマ油を配ってくれました。

もらってびっくり
普通の茶色がかかった色ではなく、ナタネ油のようなきれいな黄色をしているんです


いわく、普通のゴマ油は「焙煎」をしているので茶色くなります。
大手は「化学薬品で抽出」して50%油分を抽出しているとしたら、質の良い油をしているところは、「焙煎&圧搾」で30%ぐらい油分をとっているそうです。

でも、この油は「温めて純粋に玉絞り」しているもの。更にゴマから取れる油分は少ない。しかし、焙煎もしていないので、こんなにきれいな色をしているんだそうです。

「普通のゴマ油の匂いはしないよ。でも、火を入れたら香りがしてくるから」

「どうしても分けて欲しい」という人がいたそうですが、『自家用』で作っていたので原価など計算したこともなく、値段がつけれなかったそうです。

それでも、ということなので、手間を自給800円ぐらいで計算して出した値段が1500円。

高いと思いますか?

それでも、お客さんが買っていったそうです。

そして、更に話は続きます。

ある方は、このゴマ油を「化粧品として顔や腕にぬったら、本当にすべすべだったんです!」と言い、口コミであっという間に売り切れてしまったとのこと。

確かに、「化粧品」として考えたら安いですよね。

でも、その農家さんは「本当は食ってほしんだけどな~」と苦笑いしていました。


そして、今年は、みんなで、ナタネ油、ひまわり油、そしてゴマ油を絞ろうという話になりました

お土産にもらったゴマ油、大切に使っていこうと思います。

そして、子供や仲間に「本物はお金で買うのも良いけど、作って初めて価値がわかる」ということをシェアしていきたいと思います

そんな企画、煮詰まったらHPにアップしますので、興味がある方はぜひお越しを

→HP:みんなの農村ネットワーク
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やっぱり雪♪

2012年02月17日 | 素敵な家族・子供との時間
今年2回目の積もるほどの雪

夕方からそわそわしていましたが、夜12時ぐらいには十分積もっていました

そして、朝には、幼稚園から「休園」のメールが


「よっしゃ遊ぶぞぉ~

ということで、仕事前の朝のひと時、子供を家の前に連れ出して、雪遊びをしました


まずは、雪だるま

みるみるでかくなっていきます。お~、こんなでかい玉を転がせるほど力持ちになったのか~


私も1つ玉をつくって、合体するとこんなに大きく



下の子も、小さなかわいい雪だるまができました


お顔を葉っぱや木の棒でつけて、できあがり


その後は、当然、雪合戦

いや~、雪遊びは楽しい


以前、TVで登山家の三浦雄一郎の息子さんが「親父は、雪が降ると『もったいないから学校なんていくんじゃない』といって、雪遊びをさせられました」と言っていました。

私もそんな気持です

小さいうちは、雪が降ったら雪遊び

1年で、冬しか味わえない楽しみなんですからね


朝のとっても楽しいひと時でした

雪、ばんざい
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チョコレートの日♪

2012年02月14日 | 素敵な家族・子供との時間
今日はバレンタインデー。

まあ、誕生日やこういったイベントに対しては、わが家では夫婦両方ともあまり関心は無く、どちらかというと子供と一緒に盛り上がるイベントとして捉える傾向があります

ということで、奥さんが子供にチョコでも作ってあげているのかな~、と思いながら家に買えると、早速「パパ、早く来て~」と呼ぶ声が。

なんだなんだ?と思って言ってみると、あれま~、何種類ものチョコに子供達がトッピングをしているじゃありませんか


今年は色々な動物や乗り物の形にチョコを溶かしいれて、たくさんチョコを作ったとのこと

なるほど、これなら子供達は喜ぶはず

ただ、食べ過ぎると良く無いので次男はお約束の数以上食べようとして、取り上げられて泣いていましたが

そして、更に出てきたのがチョコフォンドュ
バナナ、キウイ、パイナップル、イチゴ、手作りオレンジピールパンにみんなでトロトロのチョコをつけてパクパク


子供はヒゲ泥棒になっていました


クリスマスの時も思いましたが、やっぱり自分たちで作るのがこういったイベントの一番の楽しみ方ですね


なお、予断ですが、うちの長男は幼稚園の意中の同級生からチョコはもらえませんでしたが、逆にお手製のプレゼントを渡していました。
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醤油しぼり、日本の継承すべき文化ですね

2012年02月12日 | 農的体験・生活
日本の伝統調味料。日本の基本調味料。

そう、それはやっぱり「醤油」ですよね。

各国に基本調味料がありますが、日本人はやっぱり「醤油」です。


醤油作りには、オブザーバーみたいな感じで参加していましたが、今年は、しぼる工程を最初から見学させてもらいました


醤油は、味噌とは材料が違います。
詳しくは、2010年の醤油作りのブログで→コチラ

春に仕込んだものを、週1回ほど空気をいれながら醸造させて「もろみ」を作っていきます。味噌と一番違うのは「手入れ」が必要だということですね。

そして2月、ついに「醤油」としてしぼる時が来たのです


さて、醤油しぼりですが、できた「もろみ」をまずは良い程度までお湯で薄めます。


温度も測ります。


こちらがトキさん。
岩崎さんと一緒に長野から来てくださいました。
普段は、半分自給で生活しているそうです。夏は天竜川のラフティングのインストラクターやったり、野菜を作って少し販売したり。


トキさんは醤油のお話を詳しく教えてくれるのですが、とっても面白い
醤油作りという日本の文化について深い愛情と真剣なまなざしを持ち、その上でとても優しく、詳しく教えてくれます。

長年やっていらっしゃるため、色々な人の「もろみ」を見て、どれだけこの1年、きちんと管理したかがわかるそうです。また、きちんとした管理も求めます。


醤油は、適度に空気を入れて好気性発酵と嫌気性発酵をバランスよく取る必要があるそうです。また、丸大豆があまりつぶれないようにかき混ぜる必要があるそうです。

かき混ぜすぎると、大豆がつぶれてペースト状のもろみになります。すると、しぼる時、袋の目詰まりが起きたり、油や余計な不純物がたくさん醤油の中に出てしまうそうです。


そういった様々な「もろみ」の出来具合に応じて、最適な醤油が搾れるよう、お湯の量などを調整していきます。これは、長年の経験が無いと出来ない技です。


さて、良い度合いに薄めた「もろみ」は、麻袋に入れて何層にも「船」という絞る器具に入れていきます。酒の搾り方と原則は変わりません。


すると、ちょろちょろっと、醤油がでてきました

私も子供も、み~んなぺろぺろ


絞り始めの醤油は、思ったほどしょっぱくなく、「天つゆ」のような味がして、「美味しい」とみんなが口々に言うほどです。

月のとうふの周浦さんのお子さんは、輪子ちゃんは、腕一杯に醤油をつけてペロペロなめ続けていました

さて、重ねた麻袋の上に木の板を置き、その上からジャッキを乗せて圧をかけていきます。


こちらは、我が子と幼稚園のお友達の女の子。醤油搾りの師匠の岩崎さんは、優しくて、ぎったんばっこんとジャッキで遊ばせてくれました。真剣勝負の場で本当はお邪魔はずなのに、子供には優しく接してくださって有難かったです


醤油しぼりも後半になってくると、だんだんしょっぱさが増していき、「天つゆ」のようなものから、まさに「醤油」って感じになってきます。味が変わって行くことも見据えて搾るのは、やはり素人ではなかなかできません。


今回はとーじ舎が会場だったのですが、焼いてくれたおやき(?)、醤油をつけたら激美味でした


しぼった醤油。う~ん、何だか飲み干したい気分



さて、しぼり終わった醤油は、釜に入れて適温で煮ます。
トキさんいわく、しぼったばかりの醤油には不純物がたくさんあるそうです。それに熱を加えることで、軽い不純物は結合してアクとして上に浮き、また思い不純物は結合して下に沈むそうです。

こちらは、優さんの醤油。アクが少し浮いています。


こちらは別の醤油。同じ材料で作った「もろみ」でも、この10ヶ月の寝かし方、もろみの状態で、こんなにアクの出方違うんですね。


これをきれいに取り除きます。
これを大根とかにつけると、むっちゃ美味いんだって。

優さんも真剣な面持ちでアクを救っていました。


お~、きれいになりました


それから、塩分を測ります。
15.5%ぐらいで良いみたい。足りない場合は、この時点で塩を足します。


これを10日間ぐらい安置すると、下に不純物が沈み、きれいな醤油が出来上がるそうです。

ちなみに、熱を加える前のものが「生醤油」。
みなさん、1升瓶に「生醤油」を予め入れてから、火入れをしていました。やっぱり、しぼり立ての「生醤油」は貴重ですからね~。

搾りたての生醤油をかけたうどん。そりゃ美味いさ


うちの子供も4杯ぐらい食べていました



醤油作り、私もずっとやりたかったことです。
そして今年は、何度も優さんにお願いして、何とかOKを頂きました

日本人であるなら、醤油も作りたい

きちんと管理して、岩崎さんやトキさんが「良い状態ですね」と言ってもらえる「もろみ」を作りたいと思います


その夜、久々の寺田本家さんの「しぼったまんま」を飲みました。
そういえば、昨年は毎週1本空けていたっけ

今年初めての「しぼったまんま」。寺田さんのところでは、在庫はもうあとわずかとのこと。

味は、昨年の方が、荒々しかった気がします。今年のは少しマッコリ風?マイグルトのようなまったり感がある気がします。でも、やっぱり美味い

美味い醤油、美味い酒、あ~、日本人って幸せだな~
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子供からのお祝いクッキー

2012年02月11日 | 素敵な家族・子供との時間
奥さんが、たまに東千葉のお友達がやっているお料理教室みたいのに通っています。

今回のお題は「ぐり と ぐら のフライパンケーキを作ろう」というものだったそうです。


絵本で昔「野ねずみの ぐり と ぐら」のお話しがあったの、覚えています?

いろいろあるお話の中で、大きな卵を拾って、フライパンでカステラを焼くお話しがあるんですね。

今回はそれを作ろうというテーマだったそうです。

絵本の中に出てくるお菓子を、実際に作るのって、子供には間違いなくウケますよね

で、家に帰るとお土産としていくつか残っていました。


うん、確かにこりゃ美味い
膨らみは少ないけど、逆にモチモチというか詰まっているっていう感じで、確かに美味しい



この「フライパンカステラ」だけでなく、のんたんや車、ハートなど盛りだくさんのクッキーも焼いたそうです。



そして、感動したのがコレ

「パパとママ おめでとう」と書いてあります。


実は、先日、結婚記念日が近づいているのを長男に話したのですが、「えっ、パパとママ、結婚するのおめでとう」みたいな喜び方をしてくれていました。

まあ、既に結婚しているわけですが、子供が喜んでくれると嬉しいものです

で、クッキーを作るとき、いつ間にかこれを作っていたそうです。
うちの奥さんも、こんなことを書いてあるのは気づかなかったそうです。

蓋をあけると、、、笑顔の登場です


既に周りがかじられていますが

うれしいですね。かわいいですね。

おめでとう、といってくれて、ありがとう
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