半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

激動の時代こそ農村に根を張って

2021年12月28日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

朝採り野菜ボックスのお手紙です

■縁起物の「八つ頭」

 セットに「八つ頭」が入りました♪最近の方はご存じ無い方が多いのですが、里芋は親芋に小芋や孫芋がつくので「子孫繁栄」のめでたい野菜なのです。八つ頭はその里芋の種類の1つなのですが、親芋に小芋がほとんどつかず、親芋1つが八つの塊で出来ているように見える事から八つ頭という名前になっています。八は「末広がりの八」で縁起が良く、また「頭」、つまりリーダーになる、といった色々な意味が込められて、関東を中心にお正月に食べる縁起物でした。料理方法は里芋と全く同じですが、通常の里芋よりぬめりが無くホクホクしていてとっても美味しいですよ♪
 ただ、作り手としては栽培と出荷の際の手間が非常にかかること、料理する側も面倒で、最近はお正月に食べない家庭が増えてしまいました。お正月は何がめでたいのかというと、歳神様を招いて家族みんなで1つ歳を頂く、という節句でした。田作りや数の子など、縁起物を食べるのも、その家の繁栄や1年の家族の健康を願ってのことです。TVを観てダラダラするのも楽しいかもしれませんが、是非、新鮮な気持ちで有り難い縁起物を頂きながら、家族や子ども達の健康や活躍を願うお正月にしましょうね。

 

■激動の時代こそ農村に根を張って

 いよいよ年末も押し詰まって参りました。コロナや環境問題の噴出で激動の時代のまっただ中にいることを感じますし、来年以降も劇的な変化が起きるということも感じます。私は東京でビジネスの最前線で働いていた時は、世界の潮流や経済動向などを学んでいましたが、今は70歳を超える農家さんから昔の日本人はどう暮らしてきたか、更にはどう死んで逝くのか、という事を学ばさせて頂いています。
 日本は人口の大ボリュームゾーンの70歳の団塊世代と50才前後の団塊ジュニアを中心に作られています。団塊世代は戦後の高度経済成長による「一億総中流」という期間が「極めて特殊な時代だった」という認識が無い人が多い気がします。私達、団塊ジュニアは「マイホームを持ち、子どもは受験させ」という過去の時代の人生観を引き継いでいる中流層以上のグループと、貧困やその日暮らしといったグループに分かれている気がします。今の30代、20代、10代は日本や世界がどんどん変わってきているので、世代毎の価値観もどんどん変わってきていて、世界の捉え方の差も大きいと感じます。
 今後はさらに外国のように経済的にも思想的にもさらなる分断が広がって行くでしょう。その中で、一部、「農村」や「昔の暮らし」に豊かさを感じる人達が急増しています。特にお受験や大企業信仰に染まっていないある程度の学ぶ力がある学生は、私の時代より何倍もしっかりしていて、世界や社会問題を自分事として捉え、農村に関心を持ってくれています。上の世代が亡くなった後に、そういった子達相手に農村の暮らしやかつての日本人の生き方を遺していけるよう、引き続き農村に根を張っていきたいと思います。また、来年は息子も高校生になり我が家も大きく変わる年になりそうです。私もそろそろしっかりせねば。
 まあ、何があろうと心身が健康で食べ物があれば人は生きて行けます。ということで、みなさん、来年も新鮮野菜をお届けして参りますね。では、どうぞ良いお年を!

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「日本ほうれん草やまと」 に大変お世話になりました

2021年12月25日 | 自己紹介・このブログについて

今年1年の野菜作りを振り返ると、全体的に昨年より恵まれていたと感じます

昨年はやっぱり雨が多かったし、夏は暑かったし、異常気象を感じる年でしたが、今年は2月がとっても暖かくて暖冬を感じましたが、夏はまあ適度な雨も降り、季節の狭間で雨が多かったり色々ありましたが、昨年と比較すると良かったと思います。

その中で、私の畑でいえば、「日本ほうれん草やまと」 に大変お世話になりました

私が作っている栽培物は、ニンニク、ラッキョウ、スナップエンドウ、大根、小松菜、ホウレン草、春菊、カボチャ、空心菜、人参、ゴーヤ、キュウリ、インゲン、ウリ、サツマイモ、ヒマワリ、といったものです。

空豆はアブラムシが多いので止めてしまいましたし、落花生はネズミか何かが酷いので止めてしまいました。

また、ホウレン草は「日本ほうれん草」という昔の部類のほうれん草で、なかなか畑が肥えていないと良い塩梅では育たないのですが、今年はがっつり種を蒔いてみました。その結果、出荷が出来るぐらい大量に育ったのです

今年は気候が良かったので、カボチャが早く上がりました。その結果、栽培スペースがきちんと確保出来た事。それでいつもあんまり良く出来ない日本ほうれん草やまとを、「美味しいけど出荷出来るほどは作れない」という今までの状態を打破すべく「今年は沢山まいてみよう」といつもの3倍ぐらいの種を蒔いてみた結果、まあ、良く出来たのです

ということで、秋から今も「ほうれん草には困らない」日々を送っています

改良種ではあるのですが、やはり日本ほうれん草は西洋種と違って、この時期はごわごわしていてがっしりしていて、何より赤茎が砂糖のように甘い美味しいんです

西洋タンポポと日本タンポポの違いのように、一般的なホウレン草は、ほぼ西洋種。葉が丸みを帯びてきちんと立って育ちます。一方、日本ほうれん草は葉がギザギザしているので茎の比率が多くなり、かつタンポポのように地べたに這いつくばるように育ちます。

見た目や収量など面倒な事が多く、まあどんな野菜もそうですが、美味しさより流通のしやすさを最優先して作られてしまっているので、日本ほうれん草はなかなかお目にかかれません。しかし、「味がやっぱり違う。美味しい」ということで、作り続けています

霜が何回も降りて「寒締め」となっているので、子どももパクパク。今年は豊作で、販売も出来、そして野菜に困らない生活を送れています。本当に大変お世話になりました

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丹波黒大豆で丹波黒大豆

2021年12月21日 | 素敵な家族・子供との時間

 1週間ぐらい前に息子が収穫した「丹波黒大豆」。ビニール袋に入れたままだったので、「天日干ししないと」と息子に伝えたところ、「にこちゃんマーク」を作ったり何か一工夫して干したい様子。

試行錯誤していたので、「点字みたいにしてみたら?」といったら、「なるほど」と好反応で、なにやらごそごそやっていました。しばらくして出来上がった作品がこちら

そのまんまですな~

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長年、行こうと思っていた店

2021年12月19日 | 素敵な家族・子供との時間

子どもが校外学習に行った香取神宮が楽しかったらしく、「いっしょに行こう」と予定を立てていたのですが、なんやかんやでお昼過ぎになり、「今から行く~?」といった雰囲気になってしまいました

出かけた後も、どうも息子は煮え切らず、香取神宮には行きたくないが、かといって他に行きたいところがあるわけでもなく、かといって家にいたいというわけでもない、と煮え切らなかったので、「じゃあ、ちょっとついてきて」と少しドライブ。

まず行ったのは、いつも通る道にある「くず餅」屋さん。いつもお客さんが来ていて、「行こうかな~」と思いつつ10年が経ってしまいました

くず餅とところてんの2本勝負だけなのですが、ひっきりなしにお客さんが来るのです。福島ナンバーや東京ナンバーなどあって、まあ、色んな所からきている。有名なんでしょうね~。

お店の人に聞いたら、90年の歴史があるんだって

また、子どもが見つけた店内のポップによると「西の葛を使った葛餅と違い、小麦粉を1年間発酵させて作った久寿餅=くずもち」という説明。「そういった違いがあるんだ」と初めて知りました。今まで「葛を使わない小麦粉のは偽物なんだろうな」と思っていたのですが、違うんですね~。しかも小麦粉を1年発酵させるって、どんな工程なんでしょう

実際、持ち帰って食べたところボリューム満点しかも、きな粉と黒蜜もたっぷりついていて「一両日中にお食べ下さい」と書いてあったのですが、「このボリュームで食べきれるかな?」と思ったらで美味しくて、子ども達にも好評で、余裕で食べきりました


 一方、この店の道路を挟んで向かい側にある団子屋も気になっていたので、行ってみたらとても接客向きでは無いお店。。。

ところが、食べてみたらこれが美味いどうりであの接客でもつぶれないわけだ

団子そのものが美味く、あんこも過去食べた事が無いほどに砂糖控えめできめ細かいこしあんで、塩味がきいて本当に美味かった

さらに、この2つの店を立ち去り、帰宅途中にいつも通る大通り沿いにある「お寿司屋」さんに、「今日は行ってみたかった店に行く日だ」という事で、のれんをくぐった所、やっぱりきちんとしたカウンターがある店で、子どもとちょっと恐縮しながらランチ寿司を頼んだのですが、これが美味い

自分としては2年前ぐらいに出来た店と思っていたら、板前さん曰く「5年目ですよ」とのこと。

しかも、若い板前さんなのですが、こちらに積極的に話しかけてきてくれて、うちの子と同じ中学校の卒業生ということもわかり「○○先生ってまだいる?」と聞いてきました。息子も「います」ということで、話が盛り上がり、最初はちょっと恐縮していましたが、食べ終わる頃にはすっかり楽しい気分に

ということで、ぶらりと出かけた日だったのですが、何となく気になっていた店に一気に3店舗行けてしまい、どれも当たりと、まあ良い日になりました

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今年も1年ありがとうございました

2021年12月15日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の「朝採り野菜ボックス」のお手紙です。

 今年ももうすぐ終わりです。

みんなの農村ネットワークを設立したのは原発事故がきっかけで2011年10月ですので、今年で11年目に入りました。

あの頃に比べると本当に去年から今年は劇的に時代が変わったな~と思います。世の中の人がこれほど環境問題に関心を餅、一次産業に興味を持ち、産直野菜が賑わいを見せ、農村体験教室に参加申込みが殺到する時代が来るとは思っていませんでした。

それほど一気に地球環境がおかしくなったこと、そしてコロナで生きる事そのものの見直しが始まったのでしょうね。

 会社員や一般の勤め人と違い、農業に携わると1週間という単位では無く1年が生活の単位になります。冬にほっと一息つきつつ春に種を蒔き、夏~秋に草取りや収穫に励み、また冬を迎える。1年の積み重ねが人生となります。

 私が11年前、この道に入る時に気づいたのは「生きるとは生活することなんだ」という事でした。

TVやメディア、SNSといった外から与えられた情報に反応する事を中心にしている人達と、自然に沿って生活を全うしている人達では生き方が違うと思います。生き方が違うと思想も変わり、人間も自然の一部、自然があるから人間は生きて行ける、という事が当たり前になります。

まだまだ都市部と農村の認識の差は大きいですが、農村への関心はますます高まると思います。その流れを作る一翼を担えるよう力を尽くして行こうと思います。引き続きの応援、宜しくお願い致します。

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今年最後の「田んぼと畑の耕育教室」

2021年12月12日 | 農的体験・生活

今年最後の子連れ家族向けの教室が本日終了

今年はものすごいスピードでお申込みが入り、満員御礼で始まった教室ですが、今年はこれが最後。そして土曜日が少なく日曜日に偏るという傾向で、昨日はのんびりでしたが今日はなんと100人超まあ、こんなの10年目で初めてです

まずはお米で賞をとった根本さんに拍手を送り、その後、米作りにかける思いなどをお話頂く素敵な時間をとりました。こういった時間はよいですよね~

その後は、丹波黒大豆の収穫。

といってもお盆の大雨で壊滅してしまい、お盆後に蒔き直したもの。大豆は7月頭に蒔くものなので、8月下旬に蒔き直しでは「ものにはならないだろう」という事でしたが、ボチボチ、実がつきました

また、野良のホオズキも何故か沢山生えていて、そればかりとっている子どももいました

また、篠竹を集めて地面にぶっさしている男子達。何をやっているんでしょうかね~

また、男子はその辺の篠竹で弓を作ったりと、ひたすら穫ったりと、自由に遊んでいました。何年も通っている子どもはもちろん、半年、同じところに通う事で自分の居場所となり自由に遊べる。良いですよね~

そして今回のメインの「餅つき」では、100人超ということで、11升を4回に分けてつきました。私は返し係なので、中腰で、また参加者100人がつくのもサポートしたので、なかなかヘビーでしたが、頑張りました

 今年は爆発的な申込みで人数も多く大変でしたが、とにもかくにも無事に終わって良かった良かった今年の仕事の1つが締めくくりとなりました。残りは自然薯掘りや野菜の配達など。どれも今年最後というのを考えると気持ちがいつもよりこもります。師走だな~

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大きく変わった時代

2021年12月08日 | 仕事の中で

師走に入りドタバタしています

妻が風邪を引いたのですが養生せずこじらせ、それが次男にうつり、次男が復活したと思ったらなんと受験生の長男が1週間休む、という大変な状態になり、「これは養生せねば」という事で何とか風邪のサイクルは治まり、みんな復調し、私も結果、何とか無事に生活が出来るようになっております。

ただ、立て込んでいるのでとにかく無理をせず過ごしております。

そんな時期に自然薯掘りのテレビ企画が2つも入り、ロケハンと言われる事前調査、本番の2回はつきあう必要があり、それが2本連続で続いているので、ここしばらく休みがありません

さて、1年ももうそろそろ締めくくりとなります。今年を振り返るとやはり「時代が大きく変わった」というのがまとめになります。以前も書きましたが、まず、地球温暖化を軸としたSDG'sの予想以上の浸透、それによる環境問題意識が劇的に広がったと思います。

農の現場ではもう10年以上も前から「こんな夏は初めてだ」「こんな冬は初めてだ」といった異常気象を感じてきました。しかし、街中の暮らしではそういったことを感じられないため、アメリカやオーストラリアのハリケーンや局所的大干ばつ、局所的豪雨、といったニュースにも反応する人は少なく、農の現場、あるいは第一次産業に携わっている人達だけが環境激変を感じていました。

それが西日本、岡山・広島といった大豪雨災害で日本の多くの人が肌で環境問題を感じる人が増えました。それでも東日本の人にとっては遠い地域の事のようだったと思うのですが、ドイツなどEUを中心とした温暖化問題の運動が広がり、SDG'sが叫ばれ始め、コロナも相まって「地球がおかしくなっている」という認識が、日本にも昨年から今年にかけて劇的に広がったと感じます。

環境問題を口にすると、3年前では「ちょっと意識高い系の人?」というような反応をする人が多く、まだまだ真面目に語れる人は少数派でした。それがこの2年で、劇的に変わりました。髙柳さんをはじめとした「子孫が暮らせる永続できる環境を残すため」に有機農業を始めた方々の志が、一気に広がったと実感しています。

とはいえ、SDG'sというスローガンが一人歩きしている感はあります。生活そのもの、暮らしそのものを変える事が大事だと思います。私が尊敬する1人、サティシュ・クマールの言葉ですが「まず、食卓から始めよう」があります。その食卓の物がどこで誰がどう作られているかを知ることで、地球の様々な問題に繋がる。食べ物を考える事、とても大切な時代に入ったと思います。

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時代を映す「食と命の教室」

2021年12月01日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の「朝採り野菜ボックス」のお手紙です。

 先日、今年度の「食と命の教室」が終わりました。私は農村コーディネーターとしてご縁があった農家さんと色々っやっているのですが、この教室はおかげさま農場の髙柳さんとやっている大人向けの教室で、有機農業のイロハ、昔の日本人の生き方、手仕事などを学んでいます。今年で9年目を終えましたが、過去に無いほどのお申込みで1年待ちの方もいました。有機農業、環境問題を語れる場、土との暮らし、昔の日本人の暮らし等を知りたい、という人が本当に急増したと思う1年でした。


 昨年の春から今年にかけて本当に時代が激変したと感じます。大転換です。有機農業の現場に触れている身としては、無農薬だとか環境問題とかは「一部の意識が高い人」の話で、一般人は関心が無いもの、というのが当たり前でした。だから「わかる人」だけに話をしていました。

しかし、今はそういったことを公に口に出しても変な人と思われず、むしろ、環境問題のために生きていこうという学生も増えてきました。そして、農業の現場を知りたい、農村の暮らしに触れてみたい、といった人が急増しました。オーガニックはおろかヴィーガンまで最先端の暮らしとして話題になる時代が来るとは、3年前までは全くもって思ったこともありませんでした。

 今年は少し軽い感じで環境問題や食と命の問題を知りたい、という方が多かったのも時代の現れでしょう。いずれにしろ食べ物はその人の体、心、果ては人生に直結する。そういったことを学ぶ大人が増える事はとても良い事だと思います

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