半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

大根やカブがまだ出ません

2024年10月23日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の「朝取り野菜ボックス」のお手紙です

 あっと言う間に10月も終わりですね。実は高齢の母が10日ほど前から入院していまして、長引きそうなのです。

 高齢者となると病院暮らしはあっと言う間に足腰が弱りますし、認知機能も怪しくなってきています。病院という行動範囲も対人関係も限られた場所は、何かあったらすぐに医療行為を施してくれる安心感はある一方で、生活する力はどんどん落ちていく場所なんだな、という事を感じています。

 2,3日に1回はお見舞いに行っていますが、親の生活支援は私の世代が抱える共通の難しい問題ですね。

 友達ともそういった会話が増えてきましたが、誰もがいずれ辿る道。我が師匠の高柳さんは「順番だな」と言うのですが、確かにその通りですね。

 さて、10月下旬となると本来はカブや大根が出てくるのですが、今年はまだ出てきていません。こんなことは初めてですが、今年は気温が下がらず早播きの野菜のほとんどに虫の被害が出ているのです。

 おかげさま農場の大根を追加で注文できるようにしていますが、その生産者は「虫が凄いから半分は捨ててるぞ」と言います。それだけ虫の襲撃が凄いのです。

 「秋冬野菜なのにこの気温じゃ夏野菜だな。それじゃあ、ちゃんと育たないのは仕方ないよな」と言う農家さんもいますが、本当にそうですよね。

 また、最近の蚊の攻撃力も凄いですよね

 毎年、肌寒くなってくる9月中下旬の蚊は刺されると痒さがたまらないのですが、今年は今頃の蚊が一番凄い気がします。ただ、最近、虫も落ち着いてきたので11月には秋冬野菜が出せるかな、と思います。

 毎週ご注文を頂いている方は、最近毎回入る生姜やサツマイモが余り気味かもしれません。

 生姜は人気が高いのですが、さすがに毎週続くと大変ですよね。私のお勧めは酢漬けや紅ショウガです。レシピを検索すればすぐに出てきますし、作り方は簡単です。作れば梅干しやラッキョウのように長持ちしますし食卓に常にあげておくべき健康食品です

 また、サツマイモは袋から出して紙袋などに入れて保管すれば、数ヵ月持ちますし熟成が進み美味しくなってきます。3月になるとジャガイモのように芽が出てきますが、それは掻き取れば良いだけです。

 但し、生姜もサツマイモも原産地を考えれば寒い所が苦手であることがわかるように、冷蔵庫などに入れてしまうと痛んでしまいますのでご注意下さい。

 ちなみに裏話ですが、実は最近の野菜ボックスはお得でもあるのです。

 夏野菜が終わり秋冬野菜が出てくるまでの端境期(はざかいき)は、野菜が不足するので何とか努力して種類をそろえています。ただ、ベビーリーフ、サツマイモ、生姜などは本来は単価が高く、定額制の野菜ボックスに入れるとみみずの会としては採算が悪くなるのです。

 確かにサツマイモより小松菜の方が安いのは一般的ですものね。

 しかし、「生産者も消費者もお互いが理解し合い支え合うという関係を目指し、定期購入で野菜も定額にして末永くおつきあいをしていこう」という昔ながらの有機農業の精神に乗っ取り、野菜をそろえる事を優先しています。

 そういう事もご理解頂き、工夫して食卓に出して頂ければと思います

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収穫の秋♪ 「田んぼと畑の耕育教室」

2024年10月20日 | 農的体験・生活

今月の「田んぼと畑の耕育教室」は、収穫の秋を満喫する月

まずは丹波黒大豆の枝豆の収穫。昨年は干ばつで大変だったので、根本さんは暑い夏に頑張って水を撒いていました。その成果で大物もちらほら。

超大物を見つけた親子が大喜びしていました♪

続いてはサツマイモのシルクスイート堀り。今年は、大物は少なく1株当たりのMサイズの本数が多く、ボチボチのでき。まあ1家族5㎏以上はお持ち帰り出来たので悪く無いでしょう

そしてお昼は天日干し米のランチ

暑かった土曜日は、みなさん、それほど食べず、寒い今日の方がもりもり食べてました。マルチはがしを頑張ってくれたからかな?


そして、最後は柿もぎです。

高枝はさみでやるのは、初めての方も多くなかなか楽しい経験です

今年は大豊作

ただ、1つの実に昨日は足長っぽいハチが8匹ぐらいたかっていて、今日、見にいったら10匹ぐらいに増えていた。

ハチって柿にたかるものかな?

ただ1つの実、限定だったので、あの実だけハチが食べたい発酵具合になったのかな?

ということで、ハチに近づかないようにみんなで収穫しました。

収穫はなんでも楽しい、うれしいですね

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キノコ雲の上と下

2024年10月18日 | 自分の時間

「キノコ雲の上と下」というタイトルの番組があったので、録画しておいて、時間があったのでみてみました。

エノラ・ゲイなど原爆を落としたB29に乗っていた人たちと、広島で被爆した人たちがどのような思いをもっていて、その2者、「キノコ雲の上の人と下の人」が交じり合うような番組です。

興味深そうなタイトルなので予約したわけです。

で、見てみたら、例えば、被爆した少女は、大人になって実際にエノラ・ゲイに乘っていた「原爆を落とした張本人」に会う場面が設けられた。そして「原爆を落としたやつに会ったら許さない、噛みついてやろうと思っていた。しかし、実際会ってみたら彼は後悔していた。そして涙を落した。彼が悪いのではなく、戦争そのものを憎むべきとわかった。戦争を起こす人間の心の中の悪が悪い」といったような事を語るわけです。

あるいは、乗組員の中には、戦後、被爆した女性をアメリカに招いて治療を支援した人もいました。そういった女性たちはアメリカでは「広島ガール」と呼ばれていたようです。

内容はとても良いのです。

ところが、なんだかとても陳腐な番組なのです

例えば、ナレーターの吉川晃司の声が、なんだかわざとらしいように聞こえるな演出。変に悲壮感を漂わすBGM、原爆を落とすまでの経緯は、昔の教科書に書かれているように、日本が苦し紛れに戦争を進めて追い込まれ、アメリカは戦争終結を早めるために、というような陳腐な説明。

そして、インタビューや日記が紹介されるたびに出てくる、ステレオタイプな「まとめ」のようなテロップ。台本の通りに勧められるような構成。

「NHKにしては、なんだか陳腐だな~。ディレクターが若くなっちゃったからかな?」と思っていたら、番組も半ばにして急にCMが始まったのです。

ん?

NHKではなく、NNN、つまり日テレでした。。。なるほどね

NHKには好みのドキュメンタリーが多いのは、たんたんとインタビューや映像を流す事です。もちろん、番組なので意図があるわけですが、それはこちらが「あぁ、ここはこういう見せ方をしたいのね」とわかっていれば良い話。だいたいが民間では絶対作らないであろうシンプルなものが多いのです。

例えば、初めて見つかった戦争中の日記や資料1つを30分番組にして淡々と深堀りして流すなんて、ある意味、民間では垂れ流しなわけです。

ただ、だから興味深い話が結構ある。

戦争というと大きな概念の言葉であって、結局は、個人の思想、思い、行動を1つ1つ積み重ねていかないと、なんだかわかったようでわからないものです。政府の立場、民間の立場、軍人の立場、母の立場、子の立場など、様々な人がどのような体験をしどのような思いをもったか。色んな話を聞いたり本を読んだりして、沢山のインプットがあることで、全容のイメージが出来上がりますし、自分の中の思いが整理されます。

映画1つ、センセーショナルなドラマ1つ、小説1つ見ても、それはその作者の意図したものでしかありませんからね。

そういう意味で、日テレ系の番組を自分が録画しているとは思わなかったので、ある意味、面白かったのですが、小学生の読書感想文のような構成でした。こんな作りの番組もあるんだね。

逆に「これ、アメリカと共同で作って、アメリカのパートナー局にも見せるために、わかりやすくかつ、日本は悪くアメリカも仕方なく原爆を落として、その関わった人が苦悩している、そこをPRしたくて作っているのかな?」とも思いました。

最後のテロップを見たら、制作は広島テレビでした。予算の問題もあるのでしょうね。

内容は良いし、映画にも出来るぐらいのテーマなのに、なんだか勿体ないな~、とも思いました。

 

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恵みに感謝する変わらない暮らし

2024年10月17日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の「朝取り野菜ボックス」のお手紙です

 いや~、なんだかんだいって25℃とまだ昼間は暑い日が続きます。涼しくなって「もうこれで暑い日は来ないだろう」なんて思ったら、また暑さがぶり返す、というのがこの秋は3回ぐらいあった気がします。

 週末の最高気温予想は(土)が28℃、(日)は18℃とのこと。ころころ気温が変わって体調も崩しやすいので注意しましょうね。

 さて、地球温暖化だけでなく人間社会もころころ変わっていきます。IT系の個人事業主友達が「将来が不安」と良く口にします。

 40代も半ばを過ぎて来たので、情報のアップデートが大変になってきたこともあるそうですが、AIのチャットGPTによってプログラムのコードが今までの1/5の時間で短縮して出来るようになったそうです。先読み変換のような形で「こういうコードにしたいんでしょ?」と提案されるそうなのです。

 そんな業界にいれば、自分の仕事が将来AIによって激減していく恐怖を感じるのももっともですよね。

 しかしネット検索でAIが勝手に文章を生成する機能、あれ、本当に必要なのでしょうか?

 生成AIのために消費電力が爆発的に増えていて、2022年の世界全体の消費電力量が約460TWh(テラワット時)だったのに対し、2026年にはその倍以上の約1,000TWhに達っするそうです。たった数年で倍増というのは明らかに異常ですよね。

 こういった将来の電力不足対策として、マイクロソフトが1979年に原発事故を起こしたスリーマイル島の原発と20年の専用電力供給契約をしたそうですね。凄い話です。他にもEV電気自動車のレアアースもまたしかり、最先端と言われるほとんどが環境問題やスマホ依存症など、地球環境や人類をダメにしてしまう物が多いのではないかと危惧します。

 一方、自然が巡る事は太古から何ら変わりません。特に自然が豊かなアジアは年に1回の収穫を喜ぶ季節です。

 先日、たまたま入ったネパールカレー屋さんでは、「この時期、ネパールでは国をあげて1週間お休みして祝うんです」と言っていました。

 日本も10/17(木)が神嘗祭(かんなめさい)ですね。11/23の新嘗祭(にいなめさい)の方が有名だと思いますが、伊勢神宮では神嘗祭の方が「最も重要なお祭り」と位置付けているようです。神様に実りの感謝を申し上げる日で、今も全国の大きめの神社では必ず実施されています。というか、高度経済成長期に入るまでは、ほとんどの農村ではこの神嘗祭で糀を作り、10/17にその糀で作った甘酒を神棚などに捧げ、実りに感謝する事をやっていたそうです。

 以前、知り合いの酒屋さんが「昔はみんなこの時期に糀や甘酒を買いに来ていたから、儲かったな~。今はほとんどの家でやらなくなっちゃったな」と言っていました。我が師匠の高柳さんも「最近は村で糀から作ってやっているのは、うちだけになっちゃったな」と言っています。でも、とっても大切な事だと思います。

 春に豊作を祈願し、秋に実りを感謝する。特にお米は1年分を収穫し、それによって1年間命を食い繋げる。この事に有難さを感じ、自然や神様に感謝して暮らす。弥生時代から3000年ほど続いて来た暮らしです。数千年前と変わらず「恵みに感謝する」という柱が暮らしにある事は、コロコロ変わる近代ではむしろ人生を豊かにする事に繋がると感じます。

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秋の「食と命の教室」は糀と枝豆

2024年10月12日 | 農的体験・生活

10月の「食と命の教室」は17日の神嘗祭に向けて糀作りです

まず、朝の仕事として薪で火起こし。

鉈で木っ端を燃やしやすいように割っていきます。鉈を触ったことが無い人もいるので、最初は手間取るも、途中から「楽しい~」と必要以上に割っている人もいました

さて、ご飯を蒸かしたら糀菌をまぶします。全国に数件しかないという種糀屋さんから仕入れた糀をまぶしていきます。

みんなで手仕事わいわい。まんべんなく混ぜることで糀菌を行きわたらせていきます。

それが終わったら一つの山にして、発熱がこもるようにします。

そして布でつつんで、その上にむしろを3枚ほどかぶせて保温です。この後、熱が上がってくるのに大体24時間ぐらいかかるそうですが、とにかく外気温との兼ね合いもあるので、4時間ごとにチェックしていく作業です。

糀作りが終わるとちょうどお昼時。この時期はちょうど枝豆の季節。ということでみんなでお昼用に収穫です

私は途中で抜けて、先ほどの米を蒸かした釜の湯お越し。火遊びは楽しい

お湯が沸いたのにみなさんがなかなか来ないので戻ると、まあ、みんなこれでもか、というぐらい沢山収穫していました

お昼用+1人1㎏ぐらい持ち帰り。凄い量ですね~。

美味しいお昼ご飯いつもの人気のナス味噌も今月で終了ですね。

枝豆は超絶美味しい

この時期の小糸在来のとれたて10分以内に茹で上げる枝豆は香りも美味しさも格別でした

 

さて、午後は三浦大根の間引きです。今年は10日遅らせて蒔いたそうですが、それでも虫が凄い

ほぼ100%、虫がついていました大丈夫かな

1日の仕事を終えた後にはいつものお話タイム。

そもそも糀作りは神嘗祭で甘酒を奉納するために行うわけですが、神嘗祭は五穀豊穣の感謝の神事。昔はどの家庭でもやっていたそうですが、「この辺りではうちだけになっちまったな~」とのこと。

毎年高柳さんから聞くお話は「日本人には1週間とか(土)(日)という考えはなかった。1年を基本として、お正月にみんなで1つ歳をとり、おびしゃで豊凶を占い、神嘗祭や新嘗祭で感謝申し上げる。そういう暮らしだった」という事。

昔はどこの民族も自然の恵みを頂いて生き抜いてきたわけで、当然、季節は1年単位なのでそれに合わせた仕事や生き方になる。だから1年単位の暮らしの方が自然なわけだったんですよね~。

それにしても夏草が出にくくなり、気温も下がり、食べ物があることで、素直に実りに感謝、今年も何とか生き抜いてきたな~と感謝の心が沸く時期です。

今年も一仕事終えたな~

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虫のお話

2024年10月09日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の「朝取り野菜ボックス」のお手紙です

 今年の秋は米騒動に始まり、涼しくなってきたと思ったら30℃超えの日が襲来、といった感じでどうも落ち着きませんでしたね

 この夏から秋にかけての畑を思い出すと、もはや暑いのはさておき、虫が出ていなかったな~と思います。

 無農薬栽培の厄介者は1位が雑草、2位が虫です。半分以上の仕事は草取りですが、それは人間の作業次第ですが、虫はどうにもなりません。例えば梅雨の時期から蚊が発生しますが、真夏は暑くて日中は出てきません。日が落ち着いて来てから蚊も出てきて、特に夕方の畑仕事では襲撃を受けるというのがいつものことです。ただ、今年は蚊が少ないな~と思います。

 また、当然、虫と言えば野菜を食害するイモムシが一番の厄介者です。お盆を過ぎると夏野菜の空心菜などの葉っぱを始めオクラやナスの実などを食べる虫がどんどん増えていき、9月中頃に夏野菜は終了する、というのが一般的でした。

 しかし、今年は7月にもう虫が出てきて「早いな~」と思っていたら、その後は収まり、お盆過ぎから9月上旬の最盛期になってもあまり出てきませんでした。そのため農家の仲間と「今年は何だか虫が出てこないから、虫にとっても暑すぎるんだろうね」と語りあっていました。

 虫も生き物ですから命を次の世代にバトンタッチするのが生存目的です。そのため秋の気配を感じると一気に卵を産み、その卵が夏の終わりから秋にかけて一斉に孵化し、野菜を食い荒らし、大きく育ったその年の最後の世代が冬越しの卵を産むのです。そのため9月の頭に野菜の種を蒔くと大体虫にやられてしまうので、9月の10日過ぎから蒔き始める、というのがこの辺りの習わしでした。

 ところが昨年は9月に過去にないほどの虫が大発生し、大根などは壊滅状態になってしまいました。「夏の暑さでろくに活動が出来なかった虫たちが、気温が下がってきたら一気に出てきたのだろう」と言うことで、今年は例年より10日遅く種を蒔く農家さんも出てきました。ところが蓋を開けてみたら虫が少なく元気に野菜が育っているのです。

 と思いきや10月に入ってからボチボチ「最近、虫が増え始めたな」という声が聞こえてきました。本来、10月は涼しい時期なので虫は落ち着いている時期です。実際、気温は例年並みに下がってきているので、もう昨年のように虫が爆発的には増えないと思ってはいます。

 ただ、お日様も出てこないので光合成があまり進まず葉っぱや柔らかいので虫にやられやすい状態です。なので、ちょっと心配です

 ちなみに野菜毎につく虫は大体決まっています。大根につく黒い幼虫はカブラハバチの幼虫です。キャベツはモンシロチョウ、人参はキアゲハ、アブラナ科全般にはコナガやヨトウムシ(ヨトウガ)などが卵を産み付けます。

 ヨトウムシは人工物のように幾何学模様に卵をびっしり産みつけ、幼虫は食欲旺盛で厄介者です。土の中に隠れているので、食害があったら根元の土をほじくると大体出てきます。

 アブラナ科の葉物についている青虫はコナガが多く、大体がモンシロチョウではありません。モンシロチョウを狙うならやはりキャベツです。人参の幼虫は、ほぼキアゲハで間違いが無く、羽化させるときれいですよ

 それにしても、人間が野菜を沢山作るから虫も沢山発生するわけで、虫を厄介者と言っている私たち人間が、実はエサを作り虫を呼び寄せ育てているんですよね。

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暑い畑とカレー屋と

2024年10月04日 | 農的体験・生活

10月になっても暑いですね~

とはいっても、夏野菜の片づけはしなくてはならないので、今日は冬野菜の種まきだと、9月いっぱいお世話になった(食い飽きた)ゴーヤの片づけ。

ゴーヤは苗を1本植えればピークは週に15本ぐらいは取れてしまうので、毎年、食べきれず。扱いがぞんざいになってしまう野菜の1つです。

そして引っこ抜く時に毎年思うのですが、その茎や根の太いこと、凄いこと

地際の茎は直径5cmはある木のようになり、根っこは細めの白いゴボウのようになります。ほんと、これだけ根をはり体幹がしっかりしていれば、あれだけ繁茂して実をつけるよな~。

ちなみに今の畑では人参が見事に生育しています

例年のごとくキアゲハの幼虫も。一般の畑ではこれをやっつけるために一生懸命、殺虫剤を撒いていますが、私は当然放置。大した被害ではありませんし、まあ、見ていても悪いものではないですからね~。

さて、一仕事終えた時にはもう13時半。4時間頑張ったのでもうヘロヘロ 家まで持ちそうにないほど腹が減ったので、家路の途中にある最近出来たネパールカレー屋へ行ってみました。


ここは成田でも駐車場の出入りが面倒な場所で、数店舗が集まるこじんまりしたところですが、老舗がある一方で新店は次々と入れ替わるところで有名な一角。

14時頃だったので店は店主1人。しかもあまり接客が得意ではないタイプのネパールの方で、話しかけてもなかなか反応なし。ただ、出て来たカレーが面白い。
 日替わりを頼んだのだけど、キノコが結構入っていて、具材を聞くと「キノコ、インゲン、チキン、アスパラが入ってます」との事。食べると、なんと和風の煮物をカレー風味にしたような懐かしい味。思わず「これ、ネパールの家庭料理でもこういうのは出てくるのですか?」と聞いてしまいました。

一般的なインドカレーはバターやナッツのペーストでコクを出していると思いますが、これはカレー味の煮物あるいはスープという感じ。あまり売れる味じゃないし、店主はコミュニケーションは得意じゃない方っぽいから、また閉店してしまうかな~と思いましたが、個人的には悪く無い。

その後、色々話を聞いていると、向こうも色々話してくれて、日本に来て十数年、前は押し上げのカレー屋で働いていて、独立してなんと八千代から成田へ通っているとのこと。

ネパールでは昼は普通はライスでナンは夜に食べるそう。日本は夜がご飯が多いので逆ですね~。

あと、来週はネパールの国をあげてのお休みで、国民は1週間休み、日本のネパール人も店を閉めてホームパーティーをするそうです。あと、成田の加良部という地区にネパール人が結構住んでいるのですが、その話も知っていた。八千代といってもネパール人コミュニティーは繋がっているんだな~


まあ、それはさておき、ナンは食べ放題とのこと。この価格でやっていたら長続きはしないだろうな~。人が好さそうなのに、もったいないな~。でもあの場所とこのカレーのテイストだからな~、私の予想とは違い、根強いファンがついてくれたらいいな~。

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生鮮食品より加工品?

2024年10月02日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の朝取り野菜ボックスのお手紙です

 今は「秋深し」と言う時期のはずが、なんと30℃と訳が分からない温度になっています。地球温暖化の問題は、平均気温が高くなること、台風が発生したり突発的豪雨が発生したりと気候の不安定さが激しくなること、そしてその結果、自然界のバランスが崩れ食べ物が今まで通りには手に入らなくなることです。

 最近の米騒動で一般的に「これから食べ物はどうなっちゃうのだろう?」と、ちょっとした焦りを持つ人が増えてきた気がします。ただ、メディアがどれだけそういった事を煽るかで国民の関心度合いは変わってしまうので、米騒動が下火になれば食べ物についての関心事も下火になってしまうかもしれません。

 またテレビではなくショート動画を中心に生きているような人も増えてきたので、そもそも食べ物に関する問題意識は無く、「何でもよい」という人も多いのでしょうね。

 

 日本はなんでもアメリカの20年遅れなので、私の知っているアメリカのお話をすると、移民などの低所得者層は「生鮮食品」は食べる事が出来ず、安い加工食品、つまり冷凍食品や出来合いの物をチンするだけ、という生活になっています。

 そして果実、生野菜などは高くて買う事が出来ない家庭では、そもそも料理が出来ない親御さんも多いのです。

 5年ほど前に見たTEDでは、あるシェフが「アメリカの一部の学校の給食のミルクには、おかしいほどの砂糖が入っている。また、貧困家庭は料理の仕方がわからないので、不健康とわかっていてもそこから抜け出せない」という問題を指摘していました。

 そのシェフは社会運動として、貧困家庭に「野菜炒め」を教えるワークショップを開催していました。つまり「野菜を買ってきて野菜炒めを作ること」、そんなことさえ出来ない貧困家庭が多いのです。

 日本でもカップラーメン、電子レンジが当たり前ですが、この前、芸能人の永瀬廉くんが「お湯を沸かすのは面倒でやりません。だからカップラーメンも食べないっすね。自炊と言えばパックご飯をチンしてマヨネーズかけて食べるぐらいです。あとはウーバーです」と言っていました。

 日本では貧困ではなく、面倒だからという理由で調理する事が減ってきてしまっているんですね。

 

 日本の食品メーカーの技術は世界トップなので、「冷凍食品や加工食品の何が問題なの?」と思う人も多いでしょうが、加工品はコストを考えると、生の野菜、生の魚、生の肉を調理して作る料理と全く別質のものとなります。

 加工品は材料費をいかに下げるかが勝負なので、あれやこれやと添加物を足して増量したり、不健康な材料をごまかすために味付けをします。また、そもそも加工をすればするほどビタミンや酵素といった命の根源となる物は減っていきます。

 ざっくり言ってしまえば、「生鮮食品を丸ごと買ってきて料理する家庭」と「カット野菜や切り身などを買ってきて包丁を使わないで料理する家庭」、そして「完成品をチンして出す家庭」では、同じ料理が食卓に並んでいても内容はそれぞれ違うという事ですよね。

 しかし、日本では丸ごとの野菜、丸ごとの魚を買うより加工品の方が安い、というおかしな事が起きています。そんなことを「おかしい」と思わせないほど、日本のメーカーや小売りは巧みなのです。ですが、その巧みさの結果、自給率や健康な食べ物に対する問題意識が高まらないのは、大きな問題ですよね。

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農村生活学会

2024年09月30日 | 自分の時間

日曜日、千葉大園芸学部に行ってきました

私は昔、千葉大生だったのですが、園芸学部は松戸にあり、一度も行った事がありませんでした。山の中というか緑の中で、良く言えば緑豊かな場所にありますが、駅からは徒歩圏内。「面白い所に作ってあるな~」と思いながらキャンパスへ足を始めて踏み入れてきました

で、なんで行ったかと言うと、「会ってみたい人」がいたからです。

前置きとなりますが、来年の「食と命の教室」に千葉大学園芸学部の2年生が「授業で食と命の教室の事を知って」申し込んできました。

今年も大学生が参加しているので、珍しいけど別にビックリする事ではないです。ただ、「大学の授業で『食と命の教室』が紹介されたので」という話だったのです。


 「ん?千葉大の園芸学部でなんで教室が紹介されているんですか?」と尋ねてみたところ、高柳さんの知り合いで、農村の暮らしを研究しているIさんという方が園芸学部の非常勤講師をしていて、その授業で「食と命の教室」の事を話題に挙げたそうなのです。


 「園芸学部の講師をしている方が『食と命の教室』の事を学生さんに紹介してくれた」。なんなのかわかりませんが、Iさん、お名前は高柳さんから聞いていたので、がぜん、何者なのか興味がわいて「会ってみたい」と思ったのです。

で、昨日が「食と命の教室」の開催日だったので、高柳さんに聞いてみたら「そのIさんからの依頼で、明日、なにかのシンポジウムのコメンテーターに呼ばれているんだ」とのこと。これはIさんに会えるチャンスと思い、「一緒に参加していいですか?」と、シンポジウムに私も参加する事になったのです。


 その開催場所が千葉大の松戸にある園芸学部でした。行ってみると、かなりマイノリティーの小さな学会だそうですが、「農村生活」を研究している学会の大会だったのです。こんな学会があるんですね

 個人的に柳田邦夫、宮本常一といった民族学はとても面白くて好きなのですが、学会で農村生活を分析したり議論をする人がいるなんて、農村コーディネーターの私としては「お~、それは面白そうだ」と関心が深まりました。

お会いしたIさんは特に学者といったお堅い方ではなく、とても気さくな方でした。その方コーディネーターとなって、小分化会が開催され、そこの1コメンテーターとして高柳さんも出席。

 こまかい話は割愛しますが、初の松戸キャンパス、初の農業関係の学会など、初体験が多く、色々勉強になりました

 それにしても「農村生活」で講義が出来るなんて、私もいつかやってみたい

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6人から3人へ「食と命の教室」

2024年09月28日 | 農的体験・生活

土曜日は「食と命の教室」。しかし、参加者が10名と少なめ、と思っていたら、ぎっくり腰、体調不良、そして仕事が重なったということで、なんと参加者が6名とこじんまりの開催となりました。

今年の参加者は忙しい方が多く、参加率は結構低いのです。そして、全員が集まったことが今まで1度も無いという年で、本当に年によって参加者の傾向は変わりますよね~。

さて、午前中はお米騒動の話やら色々話をした後、外でお散歩。

まずは枝豆見学。枝豆といっても12月に収穫する大豆の早採りをするもので、10月に収穫するというお話をすると、大体の方が「知りませんでした」とびっくり。

ほんと、私も昔知った時はびっくりしましたが、なんでも晩生の方が美味しいのです。夏の枝豆とは格が違いますよ~ということで、枝豆は来月までお預け。

次はゴマ。

9月は毎年ヒマワリとゴマを油絞り用に収穫して選別作業をするのですが、今年は壊滅

しかし、ハウスで去年のこぼれ種から出たゴマは生えていたので、先月に続き今月も見学。

今月はもう枯れあがって中身が十分入っています

鞘を逆さにすると、サーっと出てくるのがゴマ。国産のゴマは貴重ですよ~。

そして本題。今月は「お米の機械の見学」です。

お米を作るために「田んぼを作る」事が事前に必要で、耕すトラクター、田植え機で1000万とのこと

特にこの田植え機は紙マルチを張りながら田植えをする特殊なものなので、最近は値段もあがり400万もするでそうです

すくすく育ったお米は秋に収穫するのですが、収穫し脱穀するのがコンバイン、そのあとに倉庫に持ち込まれます。放っておくと生きているので熱を発して萌えたりかびたりするので、乾燥機で水分率15%まで乾燥します。高柳さんのお話だと、1%下げるのに2時間かかるそう。なので刈り取り時に20%だとすると、5%下げないといけないので10時間ほど乾燥させるわけです。電気代もかかりますね~。

そのあと、もみすり機、石取り機、米粒の大きさをそろえる網を通し、ようやく30㎏袋に玄米として保管できます。これを注文がある度に精米したりして、色彩選別機という色がついている米粒を弾き飛ばして見た目が良いお米にそろえて出荷です。トータルで機械代は2000万ぐらい必要。だから「大型化」にしないと稲作はもう採算が合わない時代になっているんですね。

さて、お米の機械の見学を終えて楽しいお昼ご飯

空心菜の和風味、カレー味のポテトサラダなど「こうやって食べるやり方もあるんですね~」と美味しいだけでなく、料理も学んでいました。

さて、お昼休憩をはさんだ後に柿の収穫。甘柿を中心にたっくさん頂きました

お昼後に1人が早退し、午後は田んぼの草刈。先月同様、木のように生えた外来種の草をガンガン刈り取り。その後、さらに2人が早退し、なんと残りが3人に

参加者が3人となると本当に少なく、逆に濃い話をたっくさんできました。もう書ききれないぐらいあれやこれや話が出来ましたよ

「大人の寺子屋」と一応銘打っているので、あれやこれや人生の事、地球の事、教育などなど。2時間充実した時間を過ごしました。秋は色々お話をしながら過ごすのに良い季節ですね~

 

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