半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

初の街頭演説見学

2021年10月29日 | 自分の時間

捨て看板で「成田駅に岸田首相が来る」とあちこちにあったので、別に私は自民党の支持者ではありませんが、人生で1度ぐらい首相でも見にいくか、と物珍しさも手伝って先ほど行ってきました。


 初めての街頭演説に行ってみたら、やっぱり凄い人TVカメラも沢山

そして、成田市会議員の自民党の小高女史が司会進行し、小泉市長、公明党の県議会議員、県議会議長が応援演説。さらに熊谷県知事も出てきて、「へ~、こんなに沢山の人が来るんだ」とびっくり。

 話す内容も様々。最初の公明党の方や県議会議員の方が一番熱く、特に共産党をストレートに敵視していて「お~、そこまで言っちゃうのね」と思うほど。要するに「共産党が民主党と組んだ時点で、民主党に入れることは共産党を支持することになる。それはぜったいあってはいけない」という論調なのです。心情はわかるけど、街頭演説ってこんな感じなんだな~と。

成田市の小泉市長はいつも通り。県知事の熊谷さんもいつも通りの演説でした。ちなみに岸田さんの到着が遅れたので、熊谷さんが一番話を長くやっていました

演説は当然、岸田さん目当てが1番、熊谷さんが2番なので、話す順番も最後から2番目が熊谷さんで最後が岸田さんなわけです。

ということで、岸田さんがようやく到着して話を聞き始めましたが、まあ、そんなに話し方は上手じゃなかったので、途中で立ち去りました。

肌感覚ではわかっているつもりですが、TVやニュースをほとんど見ていないので、最近の政情が少し知れてまあ行って良かった

さてさて、今回は誰に、どこの政党に入れようかな?

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ボリュームが増えてもお値段変わらず♪

2021年10月28日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の朝採り野菜ボックスのお手紙です

 野菜にカブが入りボリュームが増えてきました♪この野菜ボックス「みみずフレンド」は、元々は「大栄みみずの会」のみなさんが、「産直運動をしよう」ということで、メンバーが自ら成田市内を中心に自分たちで消費者に生産物を届けるところから始まっています。

 みみずの会は設立30年なのですが、成田では空港反対運動から有機農業をやっている農家のところに、「大地を守れ」と青年運動家がなだれ込み、有機農業運動と空港反対運動が一体に混ざり合っていた経緯があります。空港が出来た後は多くの青年運動家は立ち去って行き、生協を作ったり別の運動を始めたりしていましたが、一部の運動家は農家として残ったり、あるいは農家と結婚したりして成田に根付きました。


 それが成田の第一次有機運動とすれば、第二次が大栄地区のおかげさま農場やその3年後に設立したみみずの会だと思います。この2団体は反対運動とは関わりが無く、90年代から有機農業を始めました。

当時の有機農業運動の多くは「生産者が消費者と提携する」という考えで、1年間、値段も変わらず、生産者がその時に穫れる旬の野菜をお任せで選んで消費者に届ける。消費者も顔の知れているその時々の届いた野菜を頂く、といった関係で、「生産者も消費者も同じ生活者」といった思想で結ばれていました。この「提携」があることで、農家は1年間、相場に左右されずに安定した出荷が出来ますし、消費者は相場に関係なく顔の見える生産者の野菜を安心して食べられる、というメリットを享受しあえます。この「提携」という考えは、アメリカなどで広まり、CSAという名前で広がっています。

 みみずの会も20年この運動を続けて来て、私も購入者側だったのですが、「手が回らないから止める」というタイミングと、私が「みんなの農村ネットワーク」を設立するタイミングが同時期だったため、私が引き継いだという経緯があるんですよ。

 夏はボリュームが少ないのですが秋冬はボリューム満点。天候不純で相場が高かろうと好天気で相場が安かろうと、年を通してお値段は同じです。お互い、世の中がどうなろうと「提携関係」。これから大根やミニ白菜などが出てくると満杯になってきますが、夏は小物ばかり。野菜の内容がどうであろうと値段は一定なのは1年を通して結ばれているという信頼関係があるからなんですね。

 

■日本ホウレン草について

 今回入ったホウレン草のは「日本ホウレン草」です。今、流通しているホウレン草のほとんどが西洋種か西洋種とのかけあわせで、葉が丸みを帯びて育てやすいのです。

一方、日本ホウレン草は葉がギザギザしていて収量も少なく、地べたに這いつくばるように育ち収穫も手間がかかるので、ほとんど流通がしなくなってしまいました。しかし、西洋種より甘みもありアクも少なく赤茎なのが特徴です。今回入れたのはまだ寒くなっていないので甘みがのっていないのですが、冬になると抜群に甘くなるんですよ♪

なお、昨日から雨が降って泥跳ねも多く、収穫も大変でしたが見た目も悪いため洗おうか悩んだのですが、「洗うと見た目はきれいになるけど痛みやすい」という農家さんの声もあり、天候が悪い時はこんなになっちゃうのね、という事をみなさまにも伝わるよう、泥つきのままにしました。(慣行農法では殺菌剤で防ぎます)根の部分も昔ながらの赤茎がわかるようあえて少し多めにつけています。味わってみて下さいね。

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王者スタサプ

2021年10月26日 | 素敵な家族・子供との時間

子どもが8月頭に高校の志望校を決め、その時点で必要点数が5教科で100点足りない、ということで、8月は私が面倒を見ましたが、なかなか親子だけだとつらく、9月からスタサプを始めました。

さてさて、スタサプと私のコンビで子どものお勉強を見て1ヶ月半経ちますが、今度テストの結果が返ってきます。なんとか点数が上がっていれば良いなと思っておりますが

スタサプは、テレビCMでもやっていますが、リクルートの「スタディーサプリ」というお勉強の動画配信システムのアプリです。

もともと、春に「高校5000校のうち40%の2000校に導入されている」と知って、驚きを覚えたので記憶に残っていました。

昔、東進ハイスクールが衛星授業、という名でぼろ儲けし、スター講師を沢山輩出しましたが、あちこちの大手塾が配信授業を導入しています。

しかし、スタサプは歴史が長く、改善に改善を加えて、今や不動の地位を占めているそうです。

 

私も春から中1生に英語を教えるに当たって、スタサプとは別ですが、3月ぐらいは英語のアプリも色々試してみました。

その結果、「ああ、単に勉強内容を教えるだけなら、アプリにとって変わられるな」と思ったものです。

 

学習指導要領に従って、子ども達に教える内容が決まっているわけですが、それを単に伝える、教える、というのは塾の方が上手いわけです。

そりゃそうです。だって、それに特化しているわけだから。

一方、小学校まではクラス単位で先生が決まっており、「クラス経営」が先生にとって大切な仕事でした。

また、小学校は先生が「クラス平均点数を上げる」という目標をもっており、子ども達に「何とか習得させよう」という意思が働いています。

なので、小学校は先生次第なのですが、1人1人、またクラス全体をなんとか良くする、という意思が働く教育現場でした。みんなで頑張ろう、応援しよう、という雰囲気です。

一方、中学になると一気に変わります。

何が違うというと、担任が全ての教科を教えないし、何より子ども達を「階層分け」します。「点数がどれだけとれるか」という事で小学生とは段違いで事も立ちをわけます。

私の時代もあったのでしょうが、今は、最初から「高校受験に向けて」という雰囲気があって、小学校のようにクラス行事や学年行事、団体行動で楽しくみんなで、というのが少なくなり、規律・自立という事を促しながらのコントール力が強く働いている、と感じます。

そのため、大きな視点で見れば、「中学校は1人1人の学力を上げようという力が小学校より働かない場所」となっています。

だから、先生も「勉強が出来る子は塾に行っている」という事を当たり前に思っています。

「塾など行かずとも、自分の授業を受けて、予習復習をすれば全く問題無い」と言い切れる先生ばかりであるべきだと思うのですが、まあ、学校の先生もいろいろな仕事があって大変ですよね

 

勉強を各自に任せる、各自次第、となる中学において、今年からiPadが全員に配布され、そこにベネッセが作ったワークドリルが一斉にインストールされています。

しかし、私の子どもが通っている公立中学ではまだまだ導入期レベルで、本格的な使用には至っていません。

 

ところが、きちんとした授業、講座としては高校からはスタサプが主になっており、特に私立はほぼ導入されているのです。ある意味画期的ですよね。「授業だけではなくスタサプ前提で勉強しなさい」と割り切っているというか、有効利用しているというのか。

 

ということで、うちの息子が9月に入り「塾に行こうか」と悩んだ時もあるのですが、結局、「高校出は4割が導入されているスタサプ」という事を思いだし、テスト的に始めた結果、今もスタサプを中心に、そして私がメンターとなって9月から勉強をしてきました。

私も関わってみて、まだまだ、改善しなければいけないと思える点が多々あるのですが、それでもなるほど、不動の1位というのはわかります。

先ほども書きましたが

「単に授業をするだけなら、学校の先生より上手い講師が揃っている」

「1単元が短く、見たいところ、知りたいところだけささっと見れる」

「スマホをもっている子どもなら、自分の好きな所で勉強出来る」

また、「個別授業コース」という月1万ぐらいかかるのですが、そのコースにすると、単に動画見放題ではなく、担当コーチがついて学習スケジュールを作ってくれるし、やりとりしてくれるし、不明点があれば別の科目サポーターが答えてくれる、といったサポートが入り、かつ、紙ベースのテキストが沢山送られてきて、「動画授業」+「テキストの確認」といった授業構造が成り立つのです。

つまり、スタサプに限らず、今後の学習については、単に受験分野において学ばなければいけない内容については、「教えること」はアプリがかなり優秀なのです。

塾しかり、動画授業しかりなんですが、結局、「教えること」については、パターンが決まっているし、今はネットでもかなり上手い動画授業が無料で提供されています。

自学出来る環境は揃っています。

そういった中で、講師の質、構成、使い勝手、改善スピードなど、さすがリクルート、と思えるぐらい、よくぞこの分野で粘り腰でここまでのアプリを作り上げたな~と思います。

普通に考えたら、ベネッセの一人勝ちの牙城のはずですが、見事にポジションを取っています。

 

これからは私のような世代が想像がつかないスピードで学習現場にアプリがどんどこ導入されていくでしょうね~

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収穫の秋でした

2021年10月20日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の朝採り野菜ボックスのお手紙です

しばらく寒い日が続いていますね。この前の(土)(日に開催した米農家の根本さんとやっている「田んぼと畑の耕育教室」も、日曜日はあいにくの雨。それでも60名を超す方が参加して賑やかでした

 今月は枝豆の収穫、サツマイモのシルクスイート、里芋の収穫、そして天日干し米を食べました

まず、枝豆は12月になると大豆として収穫するものを今の時期に早穫りすることで枝豆として食べられます。一般的にはビールと一緒に、ということで夏に食べるものと思われていますが、あれは夏大豆とも言われる別の種です。本来、大豆というのは夏至を過ぎてから、つまり日が短くなっていく時期に花芽をつける性質があるため、6月下旬から7月に蒔くのが一般的です。そうすることで10月には枝豆として食べられるのです。夏の大豆と違ってやっぱりじっくり育った秋の大豆の方が格別ですよ

 サツマイモは今は甘くて柔らかい紅はるかやシルクスイートが人気です。昔は鳴門金時や高系と言われた種類が普通だったのですが、その後、ほくほくのベニアズマが出てきて長い間、主流となりました。それがこの10年ぐらいでスイーツ感覚として食べられる甘めの芋に主流に変わりました。ご年配の方はやはり昔ながらの金時芋やベニアズマのホクホクが美味しいようです。私はシルクがちょうど良いのですが、焼き芋にするなら高系が一番美味しいかな、と思います。しかし、昔ながらの芋は病気はウイルス、虫に弱く、また何十年も作り続けられてきたことで畑に合わなくなってしまいました。金時芋を作っている人は私の知っている限り成田ではいませんし、ベニアズマに関してはこの2~3年で一気に作る人がいなくなってしまいました。これも時代ですね~。

ちなみにシルクは堀り立てでも十分美味しいのですが、はるかは掘り立てはまずくて食えたものじゃありません。はるかは収穫してから1ヶ月は寝かせる、というのが一般的なんですよ。

 サツマイモはほとんどの方が収穫したことがありますが、里芋はやったことが無い人がほとんどです。種芋を植えるとそこから親芋が出来るのですが、それはほとんど流通せず、子芋、あるいは孫芋が流通しています。親芋はお手入れが面倒臭いのです。ところが親芋はホクホク味わい深くて美味しいのです。セレベス、あるいはお正月に使われる八つ頭が親芋なのですが、どちらも聞いた事が無い方が多く、言葉では説明しにくくなってしまいました。

やはり体験頂く事が一番で、初めて掘った方は「へ~、里芋ってこう出来ているんだ」と興味津々になります。ちなみに小さな子どもには里芋の葉っぱを「トトロの葉っぱだよ。水を乗せるとビー玉みたいできれいだよ~」といって渡すと、みんなニコニコになり、それが可愛いです

 その他、今回密かに人気だったのが籾殻の山。収穫したお米を籾擦りした後に出来た大きな山を見た子ども達は目を輝かせてよじ登ったりキャッキャとかけあったり。「服についたらなかなか取れないし、肌に触るとチクチクするよ。それでも良ければお家の人がOKなら自由に遊んで良いよ」と言うと、ほとんどの親御さんが苦笑いしながら自由に遊ばせていました

ああいった場所は1時間でも2時間でも子どもは遊んでいられますからね~。こんなに自然に触れられて自由に遊べる場所も少なくなってしまいましたから、日常を忘れて思いっきり遊べる場は貴重だな~と主催者ながら毎回思います。今年は過去に無い程の参加数となっていますし、来年の問い合わせもちらほら入っています。温暖化が身近に感じられる世の中になり、そこにコロナとSDG'sの広がった影響でしょうが、自然や農を求める人達が爆発的に増えているな~と感じます

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雨でも楽しく「田んぼと畑の耕育教室」!

2021年10月17日 | 自己紹介・このブログについて

10月は収穫の秋

この(土)(日)の「田んぼと畑の耕育教室」では枝豆の収穫&シルクスイートの収穫&天日干し米を沢山食べました

シルクスイートは今年も豊作

お芋掘りはみんなやっぱり好きですよね~

また、人気スポットになったのが籾殻の山。

先月もなかなかの人気でしたが、今回はさらに人が集まり、ひたすらずっと1時間ぐらい遊んでいる子ども達でした

そして日曜日は

キャンセルもあったけど、それでも70人以上が来て、雨の中、テンション上げてもらって楽しんでもらいましたよ~ 

それでも頑張ってみんな収穫し、お昼もたっぷり、根本さん家の柿も美味しかった

昨日が運動会であったご家族が多く、今日は雨だしどうかな~、と思っていましたが、みんな沢山来てくれました

有り難いですね~

みんな元気、お土産たっぷり、雨なんてへっちゃっらです

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実りの感謝する時期

2021年10月14日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

朝採り野菜ボックスのお手紙です

 急に寒くなりましたね~。しばらく晴天が続いて気温も高かったので、先週のお手紙にも書きましたが、野菜の生育が前進して良く言えば豊作、悪く言えば予定より野菜が沢山仕上がってきました。

そうなると本来11月に出す予定で種を蒔いた野菜が10月に出来てしまい、その後の野菜がぽっかり空いてしまう、なんてことが起きてしまうので、なかなか難しい天候です。そして一気に今度は気温が下がり雨模様。なんとも安定しない気候ですね~

 さて、この前の日曜日は大人向けの「食と命の教室」の日でした。毎年この時期は農家の髙柳さんと糀を作っています。良く髙柳さんが言いますが「昔はどこの家でも10/17に神様に実りを感謝してお米から糀を作り、その糀で甘酒を作って感謝していたんだぞ」とのこと。

成田市の隣町の神崎町というところの酒屋さんからは「昔は甘酒がこの時期は糀が飛ぶように売れて繁盛していたんだが、今は廃れちゃったな」と聞いた事があります。私の知っている限り、神嘗祭の日に糀から甘酒を造っているのは髙柳さんぐらいです。あとはきちんとした神社ではやっているんですよ。

 そして11/23は新嘗祭の日です。戦後、GHQに「勤労感謝の日」と名称を変えられましたが、本来は神様に新穀をお供えし、改めて感謝申し上げ、召し上がって頂いた後、ようやく人間が新穀が食べられる、という境の日でもあったと言います。

髙柳さん曰わく「昔、都会の人から『新米はまだですか?』と問い合わせが良くきたんだよ。『こっちはまだ神様だった食っていないのに、新米をほしがるとは、東京の人はなんて強欲だ』なんて仲間で話会っていたんだよ(笑)」とのこと。

昔は新米は年末年始、あるいは遅いときだと3月ぐらいまで食べなかったそうです。それは何かあったときの為にお米はとっておくものだったので、前年のお米を食べ終わってから新米、というのが当たり前だったそうです。


 また、大工さんの日当が米2升だったとか、歓楽街でお酒を飲みに行く際にお金では無く米1俵を持っていく方が喜ばれた、なんて昔話を聞きます。

いずれにしろ、1年に1回しか穫れない実りのおかげで、1年間また生きられる、有り難い、というのが昔の日本人、あるいは今も農に携わる人が持つ思いで、そこから、自然や神様に感謝する日を節目節目で作ったのは自然の流れですよね

一方、今やお米より外国から輸入した小麦で作られたパンや麺類を食べる人が多くなってしまったわけで、「お米1粒残さず食べなさい」なんて食卓で言う親も少なくなってしまったんだろうな~。

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食と命の教室:糀作りや枝豆満喫♪

2021年10月10日 | 農的体験・生活

この前の日曜日は10月の「食と命の教室」

毎年、この時期は「糀作り」を行います。

糀というのはお米に糀菌を振って繁殖させて作るわけですが、この糀を使って髙柳家は甘酒を作り、神様にあげるのです。

それは10/17に神嘗祭があるからです。

今は廃れてしまって神社でしかやらなくなりましたが、昔はどこもかしこも各家で糀を作って甘酒を作り、今年の実りを神様に感謝していたそうです。

髙柳さんいわく「もうこの辺ではうちだけになってしまったな~」とのことですが、その10/17に向けて糀を今の時期に仕込むのが習慣なんですね。

 

さて、糀は蒸したお米に糀菌を振ります。そのためまずはお米を蒸すところから。

今年は知り合いの大工さんから良い木っ端をもらったそうで、そこに火をつけるところから開始です。

「火の番を誰かがやって、あとは枝豆を穫りに行こう」とのことで、枝豆畑へ。

髙柳家は小糸在来種という大豆を作っています。千葉県の小糸地方、木更津近辺の在来種ですが、有機農業研究会の種の交換会で広く普及しています。

広くといっても、有機農家の一部でしか作られていませんが、小粒で青豆系でとても美味しいのです

それを10月下旬に早穫りするのが枝豆ですが、今年は9月下旬から天候が良く気温も高かったので、なんとこの時期に枝豆が食べれちゃいました

「昼ご飯で食べよう余ったら持ち帰って良いぞ」という髙柳さんの号令に、みんなせっせと枝豆穫り。

カゴに5杯分も集まりました

さて、お湯が沸き、お米を蒸して約40分、蒸し上がったということでこれから麹作りです。

しゃもじで刺して、生米のシャリシャリ感が無いか念のために確認します。特に問題がなければこれをむしろの上に敷いた布の上に広げて熱を冷まします。

炊いたご飯と違って、蒸し米は硬めで1粒1粒が立っています。

これを熱いうちに広げて出来るだけバラバラにします。

みんな熱そうでしたが、こんな体験はなかなか出来ないので、楽しそうでした~

40℃以下に下がりなるべくバラバラに広げたお米の上に、糀菌を振っていきます。

やり方は色々あるのですが、とにかく糀菌が出来るだけお米に混じればOKです。

あとは、これを山にして布をかぶせ、その上にさらにむしろをかぶせて保温し、発酵熱が出るのを待ちます。

3日で完成予定です。

さて、お昼の時間ですが、先ほど穫った枝豆を、せっかく沸かしたお湯で煮てしまおう、ということで、枝豆の鎌茹でです。まあ、たっぷり美味しそう

枝豆、そして髙柳さんが育てた菜種で作った菜種油の天ぷら、その他、いつもの通り美味しいお昼を頂きま~す

お昼を食べて一休み。

午後は先月間引きした大根畑の草取りです。

先月は小さかった大根が、本葉を広げてだいぶ大きくなりました。

髙柳さんも「12月頭になったら穫りにおいで。美味いぞ~」と声をかけて、みんなも「はーい」と大きな返事をしていました

夕方は神嘗祭や新嘗祭などのお話。

「今の人達は1週間、7日間で過ごすでしょ?でもあれは明治に輸入された物で、それまでは日本人はそんなの無かったんだよ。暦で動いていた。でも、例えば節目節目の田植え間のオビシャ、田植え後のお祭り、お盆、神嘗祭、新嘗祭、年末の餅つきとお正月、といったようにお祭りという名の下で遊んだり、適度に休みをとっていたんだ」

「お米だけでなく、ゴボウなども大体の作物が1年に1回しか穫れない。そしてその1年に1回しか穫れない命を戴いてこちらも命をつないでいく。その実りや実りをもたらす自然、神様に感謝をし、まさに有り難い、おかげさま、という気持ちが沸いたのは当然だろうね」

などなど、いろいろなお話がありました。

「例えば今回作った糀で10/17に神嘗祭をやるんだけど、その時は神様に感謝申し上げるだけでなく、家から出て行った親族がみんな一同に集まったんだ。つまり、今の自分があるのはご先祖様のおかげ、この家があるおかげ、ということで、その家を繋いできた神様にもみんなで感謝する。まあ、実際は近況報告とかするわいわいお酒を飲む場なんだけど、そういった節目があることで、絆やご縁が薄れることはなかった。今はそういったものが無くなっちゃったな。もう今の人は日本人じゃないと私は思うよ」

その他、「うちは仏教徒なんだからクリスマスはやらない」という髙柳さんの方針で、子ども達がケーキが無い事を聞きつけて、親戚がケーキを何個も持ってきた、という笑話とか、色々ありました。

今までは終了時刻は薄暗くなる一歩手前ぐらいでしたが、今回はお月様やお星様がくっきり見える時間になりました。秋が深まり、段々と冬の足音が聞こえてくるようですね。

次回は最終回、稲ワラ納豆作りです

 

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野菜の生育が前進すると

2021年10月08日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の朝採り野菜ボックスに手紙です

10月に入りましたが先週末の台風一過以降、まだまだ暑い日が続いています。畑では葉物が予定より早く生育してしまって、「こりゃだぶついちゃうな」と困っている農家さんがいます。悪天候でも良すぎる天候でも、全くもって自然相手の仕事はなかなか難しいですよね。


 野菜というのは気温で生育スピードが決まります。暑い季節に向かっていく春は1日、2日の種まきの時期のずれは何とも無いのですが、今の時期は1日の種まきのずれが1週間の生育遅れに繋がる、と言われている時期なので、葉物は3日ごとに種まきをします。本来はどんどん気温が下がっていく時期なので、生育スピードがどんどん鈍っていくからなんです。


 葉物は早い人は8月下旬から蒔くのですが、大体は9月に入って気温が少し落ち着いてから、つまり、気温がこれから日に日に下がっていく時期に、3日毎の「ずらし蒔き」をするのです。ところがここ最近の気温ですと、2~3日のずらし蒔きがあまり効果が無く「収穫日が1週間ではなく2~3日しかずれない」という事が起きてしまうのです。

 「沢山穫れるなら良いんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、豊作だと市場の相場が下がり、消費者は嬉しくても農家はやっていけないのです。鋭い人は、「それは一般の農家の話だけで、契約栽培をしている有機農業をやっている農家は販路が決まっているか大丈夫じゃないの?」と思うかもしれません。

しかし、世の中、まだまだ有機農業に関心がある人は少なく安い野菜を買う人が多いのです。そうすると、普段は「たまには無農薬とか有機野菜も良いかもね」と買う人が普通の野菜に流れます。また、中には「どうしようもないから安くするから買って欲しい」というところも出てきてしまうのです。結果、契約栽培をしている有機農業の野菜でも廃棄しなくてはならなくなるのです。

 また、流行のSDG'sの影響か、「勿体ないから廃棄野菜を売ってくれないですか?」という人が現われるのですが、前提として「正規品より安く」という条件をつけるのです。そういった人に対応する余裕は現場にはないので、廃棄する方が手っ取り早いのです。

結局、みみずの会やおかげさま農場のように「年を通して一定の値段にすることで、農家も買う側の消費者も同じ生活者として安定する」という思想で、相場に関係無く常に同じ値段で年を通して「提携関係を結ぶ」、という、そもそもの有機農業運動の原点に沿うことが、天候不順や損得を超えた古くて新しい関係なんでしょうね。

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