高柳さんのところにお邪魔していたら、「そういえば、金子さんが亡くなったそうだよ」と。
金子さんとは、有機農業の現場に身を置いている人なら誰でも知っている方。
有機農業界の看板農家の1人で、埼玉県小川町という名を全国に広げた方です。
高柳さんや娘さんのお話だと「田んぼの見回り中に軽トラの中で心筋梗塞で亡くなったらしい」とのことで「ある意味、幸せな死に方だよね」と。好きな仕事をしながらいつの間にかポックリ、という死に方は一番良いですよね。
私が都会の生活から農に関心を持ち始めた頃、あちこちに出かけましたが、小川町の金子さんの霜里農場にも行きました。牛を飼ってその糞を使って堆肥はもちろんメタンガスを作ったり、循環農法を実践しているのを始めて体験しました。在来大豆の存在についても小川町で始めて知ったな~
私は見学会で行ったその1回しかお会いしていないのですが、「いいな~」ととても関心を持ちましたし敬意を持つようになりましたので、その後、農水省関連の仕事をされたり、本を出されたり、霜里農場では多くの研修生を受入れたりと、様々な分野でご活躍されている事は何となく知っていました。
その金子さんが亡くなった、ということで、また1人、偉人が亡くなったな~、という感覚です。
自然や土に対する思い、有機農業に対する信念と行動、人生が見事ですし、かといって体制批判をするわけでもなく、世間や地域や行政ともちゃんとつきあって生きてきた、とても温和な方、という印象があります。
ああいったバランスが取れた農家さんはなかなかいませんでした。ご冥福をお祈り致します。
ちなみに、これを書いていて、「そういえば、霜里農場にお邪魔した時のブログ、どこかにないかな」と調べたら、ありました農に関わり始めた初期のブログを見直すのも面白かったです
https://blog.goo.ne.jp/atsu1234/e/e7aa670c289fb807842d75faf7cb1c07