有機農業が世界的に広まったきっかけになったのは、レイチェル・カーソンの「沈黙の春」という本ですが、ご存知でしょうか?
海洋生物学者だったレイチェル・カーソンが、本来は草木が芽吹き、バッタや蝶が舞い、小動物も動き出すはずの春に、その命の躍動が無く、生物がいなくなってしまった春の原因が、農薬であることを訴えた本です。
化学肥料も化学農薬も、もとは戦争の産物です。大砲などの火薬が化学肥料へ、毒ガスが殺虫剤、ベトナム戦争でベトちゃん・ドクちゃんのように子供達に大きな影響を与えた枯葉剤が除草剤です。
「平和利用」という名の下、戦後に大量に余った化学合成物質が農の世界に入り込み、「魔法の薬」ということで、欧米で大々的に使われ、殺虫剤や除草剤のおかげで今まで虫の被害や草取りで大変だった農家は、大喜びをしました。
ところが、そのあとに体調不良、人間だけでなく家畜でも病気になったり豚さんなら奇形や流産などが目立つようになり、「原因不明の難病」が増えていきました。その原因が農薬であることを訴えたのが「沈黙の春」でした。
世界的に翻訳され、アメリカでも大議論が行われ、最終的には農薬の使用中止や規制が始まりました。
日本でも同様な流れがあったのですが、同時に公害の時代で、有吉佐和子さんが「複合汚染」という本で、農薬や食品添加物や排気ガスなど、A×B×Cとかけ合わさった時、どのような毒性が出るかわからないことを訴えました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/ad/d60304e7ec06af5570346bceb4e58508.png)
複合汚染を読んで、「あぁ、確かに私が生まれた時代は公害の時代だったということもわかるが、有機農業運動、化学合成洗剤に対する石けん運動など、今の中国のような垂れ流しの状態で様々な反対運動がおこった時代なんだな~」とういうことが良くわかりました。
有機JAS法が出来る前から、無農薬、無化学肥料で野菜を栽培している農家さんの多くが、この2つの本から影響を受けています。1970年代から化学農薬、化学肥料を中心とした国の指導に従って作った野菜や家畜、そして農家そのものがおかしくなってきたことに対する反動としての世界的な「有機農業運動」の始まりです。
1970年代はちょうど私が生まれた年代です。
その頃、子育てをしていた方々は、水俣病、イタイイタイ病など公害、また森永ヒ素ミルク事件、さらにはオイルショックなど、高度経済成長の中での弊害が噴出したあの頃のことを覚えているのではないでしょうか?
日本の人口のボリュームゾーンを占める団塊世代とその子供たちの私たち団塊ジュニアが、農薬や食品添加物が大量に使われる時代を共に過ごしました。
そして、そういった時代に生を受けて幼少期を過ごした私たち団塊ジュニア世代の子供たちの多くに、今、アトピーやアレルギーなど、かつてはほとんどなかったものが出ています。
昔、お母さんの胎盤は毒を通さない、ということで、水俣病のお母さんは体調不良ぐらいで済んだけど、その生まれてきた赤ちゃんがおかしくなって生まれてきたことを、国や科学者は「水銀は胎盤を通過しないから、関係ない」と10年も無視してきました。
しかし、熊本大学の原田先生と立派な先生が、患者さんに寄り添い、研究をし続けた結果、無機水銀は自然界に存在していて人間は体外に排出する力を持っているけど、有機メチル水銀は自然界になかったもので、お母さんの体はそれをどう処理すればよいかわからず、胎盤を通じてお腹の子供の中に移行して、いわゆる「胎児性水俣病」というものが発生したことを突き止めたのです。
だから、今の子供たちが、アトピーやアレルギーなどが出るその原点は、私たちのような1970年代に生まれて子供時代に貯め込んだ毒素が出産のときに移行した、という説も有り得ることだな、と思います。
さらに、親の世代は加工品をたくさん使い、おじいちゃん・おばちゃんは昔のように厳しくなく、可愛いからと言ってお菓子を孫に大量に与える時代です。
そして、今は中高生の3割が成人病予備軍という食が乱れている時代です。
今の子供達が大人になってから新たに生まれてくる子供たちは、さらにどんな異変が起きてしまうのでしょうか?
歴史に学ぶ、と言いますが、せめて食べ物のことぐらい、国や行政がしっかりして欲しいのですが、残念ながら日本は欧州に比べると何十年も遅れています。
そうなると自衛、親が何とかするしかないですよね。
今、「食と命の教室」に来ている3人のお子さんがいるお母さんがいるのですが、看護師で、色々勉強して今の西洋医学の対処療法の限界を知り、食べ物が命を作ることを学び、自分の子が少しアレルギー気味なこともあり、その原因を自分の親が自分に与えた食べ物に原因があったのでは、と考えている方がいます。
「もう少し、私の親が食べ物とかに気を付けてくれていたら、と思うのですが。今も孫が可愛いといって、なんでも与えてしまうので困っています」とのこと。
食べ物が体を作る、命を作る。とても当たり前のことです。
大人が学ばなければいけないのは、後世のため。
数学が出来なくても、命ある食べ物とは何か、そういった事を学んでいる方がよっぽど良いですよね。
海洋生物学者だったレイチェル・カーソンが、本来は草木が芽吹き、バッタや蝶が舞い、小動物も動き出すはずの春に、その命の躍動が無く、生物がいなくなってしまった春の原因が、農薬であることを訴えた本です。
化学肥料も化学農薬も、もとは戦争の産物です。大砲などの火薬が化学肥料へ、毒ガスが殺虫剤、ベトナム戦争でベトちゃん・ドクちゃんのように子供達に大きな影響を与えた枯葉剤が除草剤です。
「平和利用」という名の下、戦後に大量に余った化学合成物質が農の世界に入り込み、「魔法の薬」ということで、欧米で大々的に使われ、殺虫剤や除草剤のおかげで今まで虫の被害や草取りで大変だった農家は、大喜びをしました。
ところが、そのあとに体調不良、人間だけでなく家畜でも病気になったり豚さんなら奇形や流産などが目立つようになり、「原因不明の難病」が増えていきました。その原因が農薬であることを訴えたのが「沈黙の春」でした。
世界的に翻訳され、アメリカでも大議論が行われ、最終的には農薬の使用中止や規制が始まりました。
日本でも同様な流れがあったのですが、同時に公害の時代で、有吉佐和子さんが「複合汚染」という本で、農薬や食品添加物や排気ガスなど、A×B×Cとかけ合わさった時、どのような毒性が出るかわからないことを訴えました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/ad/d60304e7ec06af5570346bceb4e58508.png)
複合汚染を読んで、「あぁ、確かに私が生まれた時代は公害の時代だったということもわかるが、有機農業運動、化学合成洗剤に対する石けん運動など、今の中国のような垂れ流しの状態で様々な反対運動がおこった時代なんだな~」とういうことが良くわかりました。
有機JAS法が出来る前から、無農薬、無化学肥料で野菜を栽培している農家さんの多くが、この2つの本から影響を受けています。1970年代から化学農薬、化学肥料を中心とした国の指導に従って作った野菜や家畜、そして農家そのものがおかしくなってきたことに対する反動としての世界的な「有機農業運動」の始まりです。
1970年代はちょうど私が生まれた年代です。
その頃、子育てをしていた方々は、水俣病、イタイイタイ病など公害、また森永ヒ素ミルク事件、さらにはオイルショックなど、高度経済成長の中での弊害が噴出したあの頃のことを覚えているのではないでしょうか?
日本の人口のボリュームゾーンを占める団塊世代とその子供たちの私たち団塊ジュニアが、農薬や食品添加物が大量に使われる時代を共に過ごしました。
そして、そういった時代に生を受けて幼少期を過ごした私たち団塊ジュニア世代の子供たちの多くに、今、アトピーやアレルギーなど、かつてはほとんどなかったものが出ています。
昔、お母さんの胎盤は毒を通さない、ということで、水俣病のお母さんは体調不良ぐらいで済んだけど、その生まれてきた赤ちゃんがおかしくなって生まれてきたことを、国や科学者は「水銀は胎盤を通過しないから、関係ない」と10年も無視してきました。
しかし、熊本大学の原田先生と立派な先生が、患者さんに寄り添い、研究をし続けた結果、無機水銀は自然界に存在していて人間は体外に排出する力を持っているけど、有機メチル水銀は自然界になかったもので、お母さんの体はそれをどう処理すればよいかわからず、胎盤を通じてお腹の子供の中に移行して、いわゆる「胎児性水俣病」というものが発生したことを突き止めたのです。
だから、今の子供たちが、アトピーやアレルギーなどが出るその原点は、私たちのような1970年代に生まれて子供時代に貯め込んだ毒素が出産のときに移行した、という説も有り得ることだな、と思います。
さらに、親の世代は加工品をたくさん使い、おじいちゃん・おばちゃんは昔のように厳しくなく、可愛いからと言ってお菓子を孫に大量に与える時代です。
そして、今は中高生の3割が成人病予備軍という食が乱れている時代です。
今の子供達が大人になってから新たに生まれてくる子供たちは、さらにどんな異変が起きてしまうのでしょうか?
歴史に学ぶ、と言いますが、せめて食べ物のことぐらい、国や行政がしっかりして欲しいのですが、残念ながら日本は欧州に比べると何十年も遅れています。
そうなると自衛、親が何とかするしかないですよね。
今、「食と命の教室」に来ている3人のお子さんがいるお母さんがいるのですが、看護師で、色々勉強して今の西洋医学の対処療法の限界を知り、食べ物が命を作ることを学び、自分の子が少しアレルギー気味なこともあり、その原因を自分の親が自分に与えた食べ物に原因があったのでは、と考えている方がいます。
「もう少し、私の親が食べ物とかに気を付けてくれていたら、と思うのですが。今も孫が可愛いといって、なんでも与えてしまうので困っています」とのこと。
食べ物が体を作る、命を作る。とても当たり前のことです。
大人が学ばなければいけないのは、後世のため。
数学が出来なくても、命ある食べ物とは何か、そういった事を学んでいる方がよっぽど良いですよね。