半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

心を耕す

2013年05月31日 | 自分の時間
心を耕し、経験という種を播き、行動という水をやり、アウトプットという花を咲かす。

3月ぐらいから5月までは、なかなか「抑えられない気持ちをもって朝を迎える」という状態がなかなかありませんでした。

そんな期間を振り返るために、今朝久々に時間をとってみたら出て来た言葉です。

何かをやろうとしても、結局、「体の内から燃え上がる気持ち」がないと、なかなか行動に火がつきません。
やらなければならない作業に集中したり、外に何かを求めていては、あれよあれよと時間は流れていってしまいます。
やはり、心を耕し、「どうしてもやりたいこと」を心に持っている状態にすることがとても大切で、何よりも最初にしなければいけないことです。

次に、なにかを起こそうとしても、自分の発想は結局はかつて経験したことの組み合わせなわけです。
狭い世界に閉じこもっているだけだとなかなか新しい発想、意欲は沸きません。
だからいろいろな経験をすることで、その経験を通じて得たものが自分の中に種となって播かれて、初めて自分なりの「これをやりたい」という気持ちが出てくるんだと思います。

そしてその思いに突き動かされて実際に動いてみて結果としてのアウトプット(企画だったり、言動だったり、文章だったり、提案だったり)になるわけですね。

心を耕し
経験という種を播き
行動という水をやり
アウトプットという花を咲かす


ちょっと頭に入れて過ごしてみたいと思います。
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梅干作りスタート♪

2013年05月30日 | 農的体験・生活
今年も梅干作りスタートです

毎年作っていますが、ほんと、梅って素晴らしい

梅はジャムにもなるし、ジュースにもなるし、梅酒にもなるし、梅干にもなるし、梅酢も出来るし、本当に素晴らしい食べ物ですよね


今の季節を「梅雨」とは良くいったもので、それほど日本人の生活に密着しているのが梅なんですよね

ほんと、梅は素晴らしい

そして毎年この季節になると、「あ~、梅が庭に生えている生活がしたい」と夢想します

そんな夢を見ながら今年も梅をつけています。

今年は完熟しきっているギリギリの梅です。
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ガンジーを観ました

2013年05月29日 | 自分の時間
基本的にDVDは観ないのですが、図書館でたまたま映画の「ガンジー」のDVDを見つけたので観ました。

高柳さんが良く「ガンジーはすごいな」と言っているんですが、不服従運動のことよりも、「機会は文明を滅ぼすと昔から言っていたことがすごい。今になってガンジーの言ったことは正しいのだから」と言っています。

私にとってはガンジーは「断食で独立運動を牽引した」ぐらいしか知らなかったので、「ガンジーってどんな生涯を送ったのだろう?」とおもってDVDを借りてみたのです。


映画を観て、ガンジーの若かりし頃の言動、そして広いインドを電車で観て回ったり、鉄の意志をもって「インドのことはインドで決める」と大英帝国に主張している姿はとても印象的でした。


私にとって、ガンジーは「不服従運動をしている偉大な人」、もっといえば「言葉よりも態度や姿勢で示す人」という勝手なイメージがありました。

ところが映画を観てみると、若かりし頃のガンジーのアフリカでの言動は「正しいことは正しい。正義にのっとって行動する」といった「主張が強い人物」だったのです。

確かにインド人は主張が強い民族ですからね

当時はインド人も西欧人からみれば「肌が白くない」という下等な人種と見られていました。
例えば、ガンジーがインドと同じ大英帝国支配下のアフリカに行った際、インド人が公道を白昼堂々と歩くことは許されない雰囲気でした。
また、アフリカに向かう電車の一等車に乗った際、「一等車に白人以外が乗っている」という理由で、ガンジーは途中の駅でつまみ出されたのです。

弁護士だったガンジーはそういった扱いが「不当」とし、滞在先のアフリカで人を集めて人種差別に抗議する運動をしたのです。

ここでまず、理解しなければいけないのは西欧人がアジアの人を格下としてみていたという史実です。
日本人だって「イエローモンキー」だとか「ジャップ」とか呼んでいた西欧人からみれば、「アジア・アフリカ人は下等な民族」というのが普通であったわけですよね。
これは史実であることを久々に思い返しました。

そういった大英帝国から「支配下」にあった国で、ガンジーが意思強く、抗議をしているのは本当に「命がけ」で凄いことだったわけです。
映画の中では、若かりし頃のガンジーが棒で殴られ、血を流しながらも抗議をやめないシーンがありました。。
誰もが「支配されている時代、国」の中で、ただただ従うしかなかった中で、「正しいことは正しいし、主張する」という姿勢でやってのけたのです。

その活動はインドでも知れ渡りました。
ガンジーがインドに戻った際、インド人の政治の中枢を担う人達などがガンジーに声をかけました。
ガンジーはインド中を旅し、大英帝国支配下であったインドという国家を「インド人の手で運営する。大英帝国は出ていって欲しい」と明確に主張するわけです。

そのために、まずはインド人に「大英帝国の布を買うのはやめよう。まず自分達で糸をつむぎ、自分たちで布を作ろう」と訴えたのです。
有名なガンッジーの「糸ぐるま」ですね。

当時、大英帝国などは綿をインドから買占めて、作った布をインド人に売ってぼろ儲けしていました。
インド人は自分達で綿を作っていたのですが、布は大英帝国から買っていたわけです。
そういったところから「インド人が大英帝国に支配されているのは、インド人側にも問題がある」とガンジーは指摘したそうです。

その後、第二次世界大戦など色々な時代変化があり、最終的にはインドは独立します。

その過程で、過激化したインドの若者の行動や対立を辞めさせようと「断食」を行うなど、非暴力・不服従は決して支配層に対するものだけではなく、同属のインド人に対し訴えるためにも行っていました。


一貫して、不服従、非暴力であったガンジー。
その思想の根本には、ヒンズー教、ジャイナ教、仏教、キリスト教など多くの宗教の思想、哲学を取り入れたものがあったようです。
そして「言葉を発しない」のではなく、徹底的に「イギリスは出て行くべきだ」という主張をし、活動を行いました。
その行動に伴うのが一貫して不服従、非暴力だったわけです。

ものすごい意思の力だと思います。


そしてこの映画を観てもう1つ思ったのは、ガンジーの「大英帝国の支配をなくすためには、まずはインド人が自分達で糸をつむがなければいけない」という考え・活動は、現代にもとてもあてはまる問題提議をしているな~、ということ。


現代は「先進国」と呼ばれる国々が「発展途上国」と呼ばれる国々に「お金」の力を使って、搾取し、自国のみの豊かさを競ってるわけですよね。
現代のインドでモンサントの巧妙な罠で何十万人のインド人が自殺しているのは、綿やトウモロコシなどの穀物を作らされ、それを搾取されているからです。
世界の多くが「食べ物を作っているのに、自分達は食べれず餓死している」というのは、ほとんどがモンサントをはじめとした「グローバル企業」のせいです。

日本の大手メーカーも、小麦、トウモロコシ、大豆、カカオ、綿などを安く海外から搾取することで大儲けできる。


「グローバリズム経済」は、結局「経済的国力の差」を使って、安い賃金、安いお金で搾取したものを高く売る、というだけで、大英帝国の頃と基本的な仕組みは変わらないのですから。

そしてTPPとか結局「先進国が儲かるように」また「一部のグローバル企業に利益を出させる」ための国策が採られ続けるわけです。

そんな現代に、ガンジーが行った「インド人はまずは糸車で糸をつむごう」というのは、まるで、「TPP反対とか国内自給率をあげようとか唱えるだけでは変わらない。日本人はまずは日本のものを食べようよ、自分で少しでいいから田畑をしようよ、そこから始めようよ」と訴えているように聞こえます。


映画を観ただけですが、ガンジーさん、その名の通り「マハトマ(偉大)」な生涯でした。
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そら豆収穫デー!

2013年05月27日 | 農的体験・生活
梅雨入り前の暑い月曜日、家族は風邪でダウンですが、私はまだまだ元気で、収穫と草の整理に畑へ行きました

相変わらず入れ食いのスナップエンドウを3kgほど収穫
しかし、そろそろピークで虫食いや立ち枯れも出てきました。
あと2週間ぐらいで終わりかな~?

そしてこの時期、ついに収穫が始まったのが「そら豆」です


今年はアブラムシが本当にひどかったのですが、その分、てんとう虫がこれでもかというほど発生していました。
成虫も幼虫もうじゃうじゃいたのですが、今日は蛹なのか、脱皮しようとしているのか、中途半端な状態のが1株に5匹ぐらいいました



とはいえ、アブラムシの被害がほとんど無いきれいな株もあります。
そら豆はその名の通り「そらを向いている」のはまだ実が入っていない状態のもの。
しかし、これは見事に下を向いているのでまさに収穫時
さくさくっと収穫しました


逆にこちらはまだ天を突く形で空を向いたままのもの。
こういったそら豆がほとんどなので、収穫のピークは今週後半ぐらいからかな?



大袋いっぱいぐらいのそら豆です。私は無くても良いのですが、奥さんが好きなので毎年作っています
採れたてをゆでて食べると、それは美味しいに決まっていますよね


たっぷり詰まっています。毎回思いますが、このふわふわの綿のようなベッド、不思議ですよね~。



ちなみに、今回はニンニクもいくつか収穫し、またニンジンも間引きました。

今年はニンジンが雨が降らず発芽しなかったのですが、コーティング種子ではなく生種だったので、3月下旬に播いたものが、なんと4月中旬以降に発芽したのです

ということで、あたりではトンネルもののニンジンがそろそろ収穫、という時なのですが、私のニンジンはようやく本葉が出揃い、間引きをしました。
この間引き菜はよ~く洗っていためてふりかけを作りました


毎日スナップエンドウを死ぬほど食べていますが、これからはニンジンの葉っぱとそら豆をバクバク食べる時期になるんでしょうね
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食と命の教室 5月

2013年05月25日 | 農的体験・生活
今日は食と命の教室の5月。

11日と16日に自由参加の田植えに来られた方もいたので、1ヶ月ぶりというよりは来なれた感じのほっこりした雰囲気の教室です
初夏の5月は気温も地温も上がっており、ちょうど苗や種を播くタイミング

今日は、早速「実践」ということで、共同利用の畑にみんなでレッツゴー

共同利用の畑は、高柳さんの家から車で数分のところにあります。
ここ、実は私がお借りしている畑のちょうどお隣
いつも通っているところのお隣が、みんなの共同利用畑となります

さて、今日はひまわりとゴマの種播き。

この共同利用の畑のさらにお隣には大量の菜の花が咲いていたのですが、今日改めてみると、花は散り、大量の種が実っていました。


「小松菜か何かがトウ立ちしちゃったのかな~?」と素人考えで見ていたのですが、実は、菜種油を絞るための菜種だったとのこと。なるほど

しっかし、広い



さて、ひまわりの種をまきます。
種は「春りん蔵」という品種。
特徴は摂りすぎはよくないと言われるリノール酸が少なくオリーブオイルと同じくオレイン酸が多いということです。
昨年はオレイン酸比率がとても高いハイオレック種を使ったのですが、すぐに頭を垂れ花が楽しめないということや種代が高めということで、今年は「春りん蔵」になりました。


こんな種です。ハイオレック種より小ぶりですね。
咲く花も小ぶりで10~15センチぐらいらしいです。


これを今年は条間80センチ、株間40センチで播いていきます。


メジャーをひっぱって、それぞれ40センチ間隔で1粒播きしていきます。
なるほど、これなら共同で作業をしても漏れなく播けます。さすが高柳さん

さてお次はゴマです。ゴマはシーダーという種まき機で播いていきます。
ゴマを入れます。


あとはこれを押しながら歩くだけです。


こんな感じ。


2反ぐらいをダダ~っと人海戦術で播きました。

ちなみに、こちらはゴマを播く最初のラインを決めた紐を巻いたもの。


いつも根本さんや他の農家さんを見ていて「どうやって巻いているのかな~」と思っていました。
なので今回高柳さんの巻く姿をじ~っと見つめていたら、「やってみっか?」と教えてもらいました。
要するに八の字で巻いていくのですが、「ごちゃごちゃにひっかからないため」と思っていたら、それだけでなく、そのまま巻くと何回も巻かなくてはいけないのを、八の字だと1回巻くあたりの長さが増えるので巻く回数が少なくなるという意味の方が大きい、ということを教えてもらいました。。

なるほど、農家さんにとっては当たり前のことでも、私は知らないことがたくさんあるので勉強になります

そんなこんなで1時間半ぐらい種まき作業をしてちょうど12:00。
みなさんがみんなが最も楽しみにしているものの1つ、お母さんのお昼ごはんタイムです

まずは、お母さんのむすびたてのおむすびです
酵素玄米おにぎりが、もっちもちで私はとっても好きです


みんなでいっただきまーす


畑仕事の後は、特に美味しくみんな箸が進みます


う~ん、お母さんの手料理、美味すぎ



こちらは柔らかい分げつネギをニンニクの利いた甘辛味噌でいためたもの。うぉ~、これは間違いなく美味い


満腹になった後、色々雑談しながら、小屋の中にある楽器の話しへ。
高柳さんがギターを弾けることを知らない参加者もいたので、高柳さんが「弾いてみっか?」とギターを取り出し、さだまさしなどを歌ってくれました



さて昼食後、ぶらりとハウスへ。
2月にみなで播いたトマトの苗が、高柳さんのハウスではもうこんなに大きく育っていました
なかには既に1番果がついているものもありました。


先月苗を頂いたものを私は路地の畑に植えてあるのですが、まだ背丈は20センチもいかない苗状態
同じ苗でもハウスだともうこんなに大きくなっているんですね~。びっくり

ちなみにこちらは先月芽欠きしたジャガイモ。
葉っぱも霜にやられておらず、順調に育っている様子でした



さて、午後の実習はゴーヤ、ナスなどのネット張りです。

予めアーチ型の鉄管支柱が畝に沿って既に刺さっていました。
こんなごっついアーチ型支柱もあるんですね~。


まず、アーチ型支柱を連結するために、上部にまっすぐ鉄管を通しながら順次固定していきます。
アーチ型の支柱の上部の中心にあわせるのがコツです。


真ん中につけても鉄管が曲がっているようであれば、アーチ型の支柱の左右の足が地面に均等の深さにささっておらず、上部が水平になっていないはず。
この場合は、少し右肩下がりなので、左側をもう少し深く刺しこんで修正します。


次にやるのはマイカ線張りです。
マイカ線とは黒い平べったい紐のようなもので、トンネルやハウスのビニールを押さえつけたりする時によく使う資材の1つです。


ピーンと張れました。




お次はネット張りです。

きゅうり用のネットを使います。このとき一番大切なのがマイカ線を通す「両端の輪っかの向きをそろえること」。
下の写真だと緑色のところです。
この向きがねじれていると、あとでやり直しがきかないとんでもない状態になってしまうから要注意です。

ネットの両端の輪っかにマイカ線を通して、ねじれも無いことが確かめられるまでは、輪っかの部分を離さずきちんと握っていましょう。
そうすれば、万が一ねじれていてもやり直しがききます。

まず最初は色の付いたテープを目印に方向を決めます。


マイカ線を通します。


きちんと通ったら、ネットをアーチ形支柱に覆うようにかぶせ、ネットのもう片端の輪っかも同様にマイカ線を通します。


あとは絡まないように注意しながらトンネルの向こう側へ送っていきます。
人の余裕があるときはトンネルの中にもいると引っかかりにくく、スムーズに送れますね。



向こう側へ送ったら、端っこを固めるためにネットをアーチ型支柱に結び付けます。


固めた側から、順番にアーチ形支柱の足とネットを紐で結んで固定していきます。


アーチ形支柱のトンネルに対しネットの長さが足りない場合はもう1つのネットを継ぎ足し、長い場合ははさみで切ってから支柱に結び付けます。


なおネットがトンネルより長い場合は、ネットを切る方法もありますが、まとめて縛ってしまう方法もあります。

これでネット張りは完了です。


こちらは高柳さんの息子のたけじさん。
この畑は南から北に風が吹くそうで、ネットが風で北にひっぱられていかないように、南側に倒すような感じで杭をうち、ネットを結びつけるそうです。
なお木槌で打つ場合は力ではなく重力で落とす感じで。力を入れてしまうと杭が割れてしまうとのこと。


こんな感じトンネルの南側には杭が打たれました。



さてさて、1仕事終えておやつの時間です

おやつはお母さんの盛りだくさん手作りお菓子

サツマイモのスティック素揚げに、


黒豆、


そしてサツマイモの糖蜜をからめたのものです

特にサツマイモをサイコロ状に切って、糖蜜で合えた様なおかしは、キャラメルのような感じになっていて、しかもスナック菓子のようになっていて、超美味しい


みんなで美味しく頂きました

お昼もお腹いっぱいで、おやつもお腹いっぱい。
お母さんいつも美味しいご飯やおやつを有難うございま~す

一服ついたあと、最後に座学の時間です。
今回は各自から色々畑の質問、夏野菜の育て方の中心の質問を頂きました。


また今後の話も。

「夏は野菜やるより小麦粉でパン作ったり、うどん作ったりするか?」
「そば打ちもしよう」
「ピザ作ってもいいね~」

なんていう話も飛び交いました

また、次回が6月22日(土)なのですが、菜種の収穫や脱穀は田植えの時と同様に自由参加の別日程でやることに。

毎回、内容が充実しているのですが、農作業は時節や作物の育ち具合、そして高柳さんのご都合にあわせてやるものなので、毎月1回で間にあわないもの、タイミングがあわないものは別日程で自由参加でやっています。

有機農業を学んでみたいかた、農の現場を知りたい方、色々語りあえる仲間が欲しい方、ぜひ一度遊びにきてください

食と命の教室については→こちらから


そして終了後、今回は居残りの方はいなく、私だけ高柳さんと振り返り会をしました。

毎回、高柳さんが言うのが「これで片岡くんはいいのか?」ということ。
そして、「何か足りないんだよな~」ということも。

そこから話は膨らみ、結局22時過ぎまで延々とお話ししあいました。


高柳さんにとって、農というより、おかしいものはおかしい、全うなことをやって生きていく、本物は何かを自分で考え見極めて生きていく、ということがとっても大切です。

そして、その考え方の柱に沿って生きてきて、思ったことを実行してこられました。

自分の経験もあってか、そういったことは「教えること」ではなく、それぞれが自分で考え気づき、学んでいくこと、そうでないと本当の学びにならない、という考えがあります。

なので「教えたいことがあるから、こういったプログラムを作ってそれに沿って教えていく」といった発想はありません。


学校のように「用意したことをきちんと教える」ということの方が正しいと思われる気がしますが、実際はそうではなくて、1人のまっとうな生き方をされてきた大人の高柳さんと意見を交わすことで「自分はどうなのだろうか?」と自己を省みる、そして自ら学んでいく、そういった場がこの教室の特徴のような気がしています。

私が高柳さんのところを足しげく通っているのは、そういった場だからだと思います。

そしてそれは「カリキュラム」というものがない、いわば「寺子屋」のようなところなんだと思います。

カリキュラムが無いからこそ、今の世の中では「価値がわからない」となってしまうのかもしれませんが、私は逆に、カリキュラムが無いからこそ「自分のその時の状態にあったことを学べる場」だと思っています。

すぐに結果を求める世の中だからこそ、逆に昔はどこにでもいたであろう長老、師匠、寺子屋のような存在である高柳さんのところは、とても価値があると思います。

去るものは負わず、来るものは拒まず、誰にでも門戸をあけ広げ、自分の考えを押し付けるのではなく語ってくれる、そんな存在が高柳さんです。

成田という地で出会えたご縁に、心から感謝しています
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高柳さんのお話

2013年05月22日 | 素敵な人・友人との時間
水曜日、夜中の1:30頃まで高柳さんにお話しを聞かせて頂きました。

実は高柳さんの「1人1人の物語」を書こうと思っていたのですが、どうしても「どうして有機農業に切り替えたのか?」が明確にはわからなかったのです。

レイチェルカーソンとの出会い、初期の勉強をよくしていた生協の方々との出会い、おばさんのガンによる死、色々きっかけはあったとはきいていたのですが。。。

今回改めてそのことをきいてみました。

すると返ってきた答えは「有機だとかはどうでもいいこと。それよりもっと本質的なところなんだよ」というものでした。

今までお聞きしていた「無農薬だとか有機という言葉があること自体がおかしい。化学合成農薬などが出て来たから、わざわざ有機といった言葉を使わなければならなくってしまった」ということなのかな?と最初は思ったのですが、そういったことでもないということが、このあとわかったのです。

まず、私を含めて一般的な人は高柳さんを「農業歴40年、有機農業歴25年のベテラン農家」といった「色眼鏡」で見ています。
また「無農薬、有機は安心で安全で美味しい」といった概念も小売業などから刷り込まれています。

この「前提」が高柳さんのことを理解するのを妨げていたのです。


高柳さんにとっては、有機だとか無農薬だとかは本当にどうでもよい言葉、概念なのです。

高柳さんのおっしゃりたいことはこういったことです。

「日本人は何千年も前から米を作って畑を耕して生きてきた。自分の先祖もそうやっていきてきた。そういった「縦の糸」が繋がって自分がある。また先祖からつないで来た地域や田畑といった「横の空間」がある。昔からそうであって、これからもそう。そういった中で自分という存在があると認識している。それを受け継いで、また後世に受け継いでいくという中で生きている」

「農業を批判する人も含め、人は誰もが必ず誰かが作った食べ物を食べなければ生きていけない。農業は命を支えている。食べ無ければ生きていけない。食べ物と命は表裏一体。農業はとても大切なこと。それを国はねじまげ、蔑視する人もいる。でも農業とは何なのか?そういったことをきちんとしていないで、有機がどうのいっているのは本末転倒」


伝わりにくいかもしれませんが、高柳さんにとって農は命の関わるとても尊い仕事であって、それを理解せず農薬を使ったり経済の道具にしたり蔑視したりきちんと教えなかったりする世の中が間違っている、という信念を持っているのです。

そういった考えた高柳さんの中心にど~んとあるんです。


毎回そうなのですが高柳さんのお話を聞くと、いちいち「おっしゃるとおり」で自分の浅はかさに「う~ん」と唸ることばかり。

私の人生で「まっとうな大人」、「社会に対して自分の信念をもって生きている大人」に出会った(気づいた?)のは指で数えるほどなのですが、その中でも高柳さんは、地域に根を張り、先祖から受けい継いできた命や地域を次に受け継いでいくという日本人の当たり前だったことを、経済中心の今の世の中でも貫き通し、「本物」は何かを考え続けながら生きてこられた模範。

自分の代から成田に根ざそうと決めた私はようやくまっとうな日本人の道を歩き始めたばかり。

もっと深く自分を耕さねば、もっと深く勉強しなくては。。。という想いが更に深まった時間となりました。

高柳さんと出会えたご縁にただただ感謝するばかりです。
有難うございます。

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畑と田んぼで

2013年05月21日 | 農的体験・生活
初夏の日差しが少し痛いぐらいの昼下がりの午後、先日の雨と日差しで一気に出てくる草を刈りに畑に行ってきました

スナップエンドウは相変わらず山盛りで収穫できるのですが、「もうそろそろで収穫」なのがソラマメです

しかし、肥料を与えずともどうしてもアブラムシが寄り付くのがソラマメの特徴。
そこには大量のアブラムシとそのお尻から出るといわれている甘い汁をなめに来たアリ、そしてテントウムシの幼虫がたっくさんいました。

特に、この1週間でテントウムシの成虫が歩くたびに飛び立ち、とんでもない数に
100匹は余裕でいる感じでした

そして特に餌になるアブラムシがたくさんついているソラマメには、成虫はもちろん幼虫もむちゃくちゃいました。

こちらは幼虫から成虫になる過程のさなぎ。


こちらはまだ幼虫なのですが、1つの株に3匹もいました。


こちらは、毛虫。。。こいつは関係ないか。。。


こんな感じで、春~初夏にかけて徐々に増えてきた虫達。小さな虫を食べるアリ、トカゲやクモもたくさんいました。
草をある程度残しつつ色々な虫や小動物が棲みつく場所がある畑は、多様な生き物のパラダイス、ですね


その他、全く雨が降らず葉っぱが枯れ果てる寸前だったさつまいもは、先日の雨でぎりぎり命をつなげ、新葉が出てきました。
初期成育が少し遅れてしまいますが、まあ大丈夫でしょう


花や種を見てみたいのであえて1株だけ畑に残しているほうれん草。もう少しで花が咲きそう


こちらはゴーヤです。直播なので生育が遅いですが8月下旬ぐらいにはたくさん実りをつけているでしょう


そして相変わらず大きな双葉が特徴のかぼちゃさん。これも苗からに比べて生育が遅いですが最後には追いつくので問題なしです



暑い日ざしの中の仕事の後は根本さんのところへ。

日曜日のイベントで子供達が播いた種は、規則正しくはどうしても播かれていません。
その穴埋め、手入れをまず行います。

除草剤を使わない無農薬田んぼは、6日毎に除草が必要と根本さんは言います。

代掻きをして一度田んぼを耕しうなってから3日後に田植え、それから3日経つと既に代掻きから6日たって草が出てきているので、実質田植えから3日後には1回目の除草が必要とのことです。

最初の頃はこのペースで4~5回、ずっとやり続けなくてはいけません。

しかもこの田んぼは1枚が3反5畝(1000坪以上)あります。

これをやり続けるのは本当に大変。
みてください、この広さ
奥の方で根本さんが除草機を押しているのがわかりますか?


こんな感じでひたすら苗の条間を行ったりきたりします。


これだけではなく、あぜ周りの「夜這い草」とも呼ばれるスズメノヒエと呼ばれる稲科の草をとらなくてはいけません。
放っておくとぐんぐん田んぼの中に入ってきて、節目節目が根付いていきます。

これだけでなく畦の草の管理が必要です。

水がたっぷりあり温かい日差しもたっぷりある田んぼは、畑よりも草の生え方がすごいのです。

「除草剤は除草という労働から農家を解放した」と言われたのは、それほど田んぼの草取りが大変だからなんですよね。


この日、根本さんは4時前には起き出し、朝は小学校の田植え講師、そして他の仕事を手伝ったりしながら自分の田んぼは最後。
もう真っ暗になるまでやりました。

そしてこの日はたまたま会合が無いので「あとは精米するだけ」というスケジュール。

地域のため、子供達のためにも頑張っている根本さん。
こういった方が報われる社会であるべきで、私も微力ながら一緒に歩き、2~3年後には共に普通に食っていけるようになっていきたいと思います。

価値あることをしている、それを伝える努力、理解を頂きご協力を仰ぐ努力は特に私の仕事として、今年は頑張りたいと思います

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田んぼと畑の耕育教室 5月2回目開催!

2013年05月19日 | 素敵な空間・イベント
日曜日、今月2回目の「田んぼと畑の耕育教室」を開催しました

前回の土曜日(詳しくは→こちら)は小雨降る仕切る中での開催でしたが、今回は天気予報が「曇りのち雨」だったのが、前日にはかなり落ち着き、結局、初夏の日差しを感じるとても暑い日に

人気の日曜日の回なのでたくさんのご家族にお集まり頂き、楽しく開催できました

まずはみんなが待ち望んでこられた田植え。根本さんの説明にみんな興味津々です



そして、田んぼへ足を踏み入れます
素足で入る最初の一歩目は「にゅるっ」という感覚に戸惑うのですが、だんだんその泥の感覚、温かさがみんな病みつきになってきます

さあ、みんなで田植え開始です


今回は昨年参加した方も多いためか、ペースが土曜日よりやたら速い

特に東京から来たママさん3人組は、「ぜひ、農家の嫁へ!」というほど着々と田植えをしていきます。

しかし、30分もすると子供達は「規則正しい動き」に当然飽きてきて、戦線を離脱して泥んこ遊びにレッツゴー
こんなに泥んこになってもお母さんに怒られないことはめったにないから、子供達もおおはしゃぎです


泥の温かさが何ともいえないのですよね~



たっぷり田植えを満喫した後、子供達は気持ちよいお風呂に
今回、数えてみたらなんと11人の子供が入っていた


お昼ご飯は、前回同様根本さんの薪で炊いた釜飯です



さてさて、お昼後は畑仕事。
枝豆に落花生、サツマイモの苗植えを行いました。

特に落花生の種を見たことが始めての人も多く「へ~、食べるピーナッツとおんなじものを播くんですね~」という感想が多く聞こえてきました。子供達は、話しを聞くより「種をちょーだい、ちょーだい」


そしておやつは前回同様に、牛乳ヨーグルトと豆乳ヨーグルトが出たのですが、今回はヨーグルトの水分(ホエー?)をとったチーズのようなものを根本さんが作ってくれました。

これが超美味い!
ワインに絶対合う美味しさでした



その後ハウスの苗を植え、たっぷりのお土産をお持ち帰り頂いて終了。
前回の土曜日と内容は同じなのですが、天候や参加者の人数、また参加者同士の関係で場の雰囲気は変わり、子供達もその時の群れ具合で遊び方も変わることも実感した1日でした。


そして実は子供達だけでなく、大人もたっぷり楽しんでいるのがこの教室の特徴であり価値なのだということも

お日様や青空の下で、大地を感じ、土に触れることは生きている実感を感じる時間なのですよね

そんなことを実感し、この教室を継続し内容も改善していきたいと思わせてくれたのが、みなさんからのたくさんのコメントです
紹介しますね


●「『今日で死んでもいいくらい満喫した!』と旦那に伝えました♪」


●「今回の『みんそん通信』、根本さんの熱い想いや温かさが伝わって、読みやすくて読みごたえもあってすごくよかったです」


●「先日は、貴重な経験をさせていただきありがとうございました♬ 私も一緒になって楽しめましたし、子供の意外な一面に驚き、充実した一日を過ごすことができました。

いつもは庭ででてくるカエルにびびっていた私も、田んぼの中にはいってしまうとさほどこわくはなく……子供と捕まえるのに必死になったりもして。子供達も、あんなにぐいぐいと率先して泥の中にはいっていけるとは思っていなかったので、驚きでした。

来月は、また子供にとっても初めてな経験ばかりなので私も楽しみです★」


●あんなに美味しいお食事とおやつまでいただけて家族全員大満足でした。何度も写真を見返しています。

息子もとても楽しかったようで、大満足でした。普段少食でおやつばかり食べたがるのに、お昼ご飯をもりもり食べたのにも驚きました!


●田植えは始めての経験でしたが、足を入れたあの感触。
 忘れられないものとなりました。
  
 雨の中、参加されたお子さまたちがみんながんばってたなーと
 感心しました。
 
 また、トマトの栽培なども挑戦したいと思います。
 いろいろ教えてくださいね!
 まずは、習うより慣れろでいろいろやってみたいと思います。
 土いじり楽しいですよね♪

 それといただいた「みんなの農村」の案内読ませていただきました。
 CSKという仕組み、とても興味深いものでした。
 私のような消費者側もこの仕組みで農業に参加できたら
 どんなに楽しいだろうと思います。

 根本さんの作ったお米、特別なものとしていただきます。
 そして今後も「我が家のお米は根本さん」を続けていければと
 思います。

 今後もよろしくお願いいたします。

 ありがとうございました!


●先日はありがとうございました。

雨も降りだしどうしようか迷っていたのですが、行って良かったです!

上の子は田植え…というかお風呂や土のお山の梯子遊びが楽しかったみたいですが…
田んぼをみつけると反応するようになりました 笑

雨なんて関係ないのか、雨だから、なのか、すごく楽しそうでこれから雨の日、ありかも、と思いました☆

私は、初めての田植えがすごく楽しくて!静かーに、楽しい!て感情?でした。

お昼ゴハンも、ヨーグルトも、とてもとても美味しくて(食べ過ぎました 笑)
田植えも大勢で食べる外ゴハンも泥だらけの外遊びも外お風呂も、一日を通して、豊かだなーって感じました。

誘ってくれた姉に感謝です (^^)

また、日程があえば、是非参加させていただきたいと思います。
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運動会、お疲れ様でした!

2013年05月18日 | 素敵な空間・イベント
今日は初の小学校の運動会

全校生徒800名ほどなので、全員集合するとさすがに多いな~と思う人数です
当然生徒が集まる親御さんの数も多くなります。



そのためかグランドと観客席の距離は幼稚園に比べると断然離れてしまい、ライブ感や一体感はどうしても薄れてしまいます。



しかし、生徒も先生もPTAのみなさんも本当に頑張っていました

特にすごかったのは応援合戦とピラミッド
応援団のお兄ちゃん、お姉ちゃん、がんばっていたな~
ピラミッドも5段だったけ、とにかく高かった

競技種目も多く、1つ1つのテンポが早いのが小学校の特徴なのかな?

それにしてもこの大人数で、みんな力をあわせて頑張りました
特に高学年のお兄ちゃん、お姉ちゃんが1年生をトイレに連れて行ってあげたりと、相変わらずとっても新設で世話を焼いていたし、運動会の運営のために多くのお兄ちゃんお姉ちゃんがスタートやゴールや低学年の引率など色々な係りをしているのが印象的でした

本当にみんな、お疲れ様です。
がんばったね
今日はゆっくりやすんでくださいね
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子供を満たすようにしたい

2013年05月17日 | 自分の時間
明日は運動会です

小学校の運動会が5月に開催するのはちょっと無理があるという思いを持っているのですが、学校には学校の予定があるでしょうし、聞くところによると父兄から「夏の暑い時期に練習をさせたくない」という声もあって、暑くなる前に運動会をやるとの話も

でも、昭和生まれの私は運動会は体育の日
やっぱり秋空の下で、というイメージがあるんですよね


それはともかく、先日の幼稚園参観でちびっ子達の感受性溢れる愛らしい姿を見て「あ~、素敵だな~」と思っただけでなく、それが小学生になると突然「規律」を求められ、感受性を封じ込まれ、色々なことをギュッと教え込まれるのは大変だよな~、と改めて思いました。


大人だって「5月病」というのがあるぐらいですから、心と体と環境が一体の子供達にとっては、幼稚園から小学校へのステップアップは本当に大変なことです。

だから、1ヶ月どころか夏休み前の3ヶ月ぐらいは「お友達と仲良くなること」「先生と信頼関係を結ぶこと」「学校になれること」を第一にした流れにしたらいいのではないか、と思うのです。

現場を知らない私が勝手に思っているだけなのですが、子供が好きな外遊びや体育、プランターでの野菜育て、音楽とダンス、図工、お絵かき、オリエンテーション、そんなのが授業の半分でもいいでしょうし、7月に何か発表会や作成物をつくるのを目標に、じっくりクラスを作っていく時期なんじゃないかな~、と思います

1学期をそういったことだけに当てたとしても、先生が好きでお友達がたくさんいて「行くのが楽しい学校」になれば、1年生の授業の内容なんてや後でいくらでも追いつけるわけですものね


そんなことを思っているので、まだお友達がきちんと出来ていない慣れていない状態で「一致団結」が出来ていない5月に運動会をやるのはどうかな~、と思っています。

生徒だけでなく先生も大変でしょうしね


私の周りには「裸足保育」や「わらべ唄」など、どちらかというとお稽古より子供を伸び伸び育てる志向を持つお母さんが多いので、考え方も偏っているのかもしれませんが、同じ幼稚園のママさんが昨日うちの奥さんとランチしたときに、やっぱり「幼稚園とのギャップに疲れている子供に対する心配ごと」が共通の話題となったそうです。


ついこの間まで幼稚園児だった子供達を「規律正しくまとめあげる」ように導くのは並大抵ではなく、そのために鈴を鳴らして注意を喚起したり、1人1人の姿勢を正すようにしたり、忘れ物をなくすようにしたり、そんなドタバタしている中で運動会できちっとした行動をとらせるなど、本当にすごいことです。

先生が入学してわずか1ヶ月の1年生をそこまでまとめあげるのは、並大抵の努力ではないでしょうし、それには経験や技術がとても必要なのだと思います。それを授業でやっているなんて、本当にすごいことで普通の人は絶対できないと思います

でもですね、やっぱりそれは「無理をしているんだろうな~」、と思います。
子供も先生も。。。



自分が子供の時はまだ先生も親も家庭も社会も余裕があったんだと思います。
先生はべランダでタバコをすっていたり、悪がき(?)のケツを蹴ったり、色々ありましたが、それでも「先生が好き」であれば、子供にとってはそこは楽しい場になるのが小学校でした。

私が6年生のときでさえ、塾に行く子はクラスに2人だけで、塾に行っている方が圧倒的少数で「ガリ勉」みたいに言われていました。


しかし、今は塾に行く子がほとんどと言いますし、ベネッセや公文なども多数あり、子供は「家庭」「塾」「学校」の3箇所が居場所になっていると言います。

そういった社会環境の中で、親の余裕が無く、家庭や地域の役割だった「子供のしつけ」も学校が担わなければいけないような雰囲気、あるいは学習指導要領にでも書いてあるのでしょうか、学校や先生も色々な苦労をされながら子供達を規律正しくまとめあげなければいけないので、多分、昔より本当に大変だと思います。

なんというか、あそびの部分が無い、という感じなんでしょうね。

学校の先生もウツになるという人が多いとききますし、管理職を目指したくない、あるいは辞退する人も多いとききます。
先生も大変なのでしょう。


そして教える側の先生もそういった人が出てくるような時代ですから、小さい子供が大変なのは当然なわけです。

事実、小学校に入って給食を急いで食べなくてはならず吐いてしまう子供、慣れないまま5月の運動会の厳しい(?)練習でノックダウンして学校に行けなくなった子供がいることを知りました。


社会全体の窮屈さというか、「こうでなければいけない」みたいなことを学校に押し付けて、学校も窮屈な場所になってしまい、そこに息苦しさを感じる子供は多いのでしょうね。


運動会も「5月に開催すること」は決定事項であって、その「納期」までにいかにしあげるか?が勝負になるわけです。
それだから先生も大変、子供も大変。


私が話を聞くお母さん達が運動会について教えてくれました。

「1年生の運動会なんて、子供には悪いけど大したことないですよ。50m走って、ダンスして終わり。ダンスも幼稚園の年長さんのときの方がすっごくしっかり出来ていたのに。『こんな程度なの?』という感じです。だからそんなに感動とかしないと思いますよ」

言われてみればそうなんでしょうね。
年長さんは「幼稚園生活の集大成の1つ」として、長い時間をかけて練習を積み上げてきたわけです。
一方で小学1年生では、入学してたった1ヶ月しか時間が無いのです。
「形を何とか整える」のが精一杯でしょう。

でも、それじゃあ「何かに向かって頑張ること」「クラスみんなで力をあわすこと」といった運動会の目的があまり果たていないんじゃないかな~、と思います。

そんな状況でも「本番」までに先生も生徒も「仕上げなければいけない」のです。
先生は大変、でも子供は先生だけでなく親からのプレッシャーもあって一番大変でしょう。

「運動会の練習、頑張っているね」という言葉もかけますが、親としてはその言葉も正直どうなのかな、と思っています。

それは「例えば3段ピラミッドを作るために力を振り絞って頑張った年長さんの頃の練習」とは質が違って「慣れない中、先生の言われたとおり、あるいは上級生に合わせた動きやプログラムを進ませるための順序などをきちんと守る」といった頑張りなんですよね。


だから、この時期は多少学校で言われたことが出来なかったとしても、あるいは運動会の結果がどうであろうと、親は頑張っている子供の心が満たされるような場所になれるよう、和やかな家庭と穏やかな心を持って優しく抱きしめてあげれるよう心がけるのが仕事だと思っています
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