半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

農家民宿みたいなのがいいんじゃない?

2010年04月16日 | 自分の時間
 この前の日経MJ(?)に、リクルートのじゃらんの連載記事が載っていました。

 簡単に言えば、都会の若者に農業体験をさせるパックを作った、というもの。リーマンショック後、稼働率が落ちている成田空港周辺のホテルに宿泊してもらい、1日目は有機野菜の目利きや食べ方などをレクチャー、2日目でプチ農家体験をするというもの。昼ごはんは収穫した野菜でBBQ、お土産は収穫した野菜、というもの。

 実験をした後、今後は成田市と地域農家(生産者連合デコポンさんなど)で色々議論をしていく、ということでした。

 でも、やっぱり目的は商業目的なんですよね。成田市はホテルを稼動させるなど観光産業を盛り上げたい。じゃらんも当然。なので、実験では、ホテルに泊まって夜ご飯は中華料理のフルコース。参加費も1万8,000円ぐらい?で、そのうち農業体験を提供する農家さんには3,000円?ぐらいの取り分。これじゃあ、広がらないですよね

 私の住んでいるところのイベントに来ている都会の人は、わざわざ交通費や時間をかけても、田舎っぽい風景や土にまみれるのを楽しみにきています。1年前の私もそうでした。

 別に、中華料理食べたり、知識が欲しいのではなく、畑や田んぼでの農作業、そして、収穫体験、田舎の人の生活や交流がしたいんです。いわゆる「非日常体験」というやつですね。

 豪華なホテルや温泉宿、より、「参加型」「参画型」で、「農的体験」をしたいんですよね。そちらが、もう、若い世代の「非日常」になっているんですね。

 そこで「儲け」を考えて無理矢理ホテルに泊まらせてもね。。。

 やるなら、私は「専業農家」さんのところでやるより「観光農園」のように、それを目的とした農家さんとタイアップをする、あるいはそれ専用の農地を作った方がいいと思うのですけど

 
 また、最近、うちの会社に1人、女の子が「農家」を目指して入社しました。新規参入のプロセスを傍から垣間見ることができるので、興味津々なのですが、「しがらみ」が大変そう

 やっぱり、野菜を売るために作る農業は、私は意欲が湧かないな~。


 そんなことを考えていると、「自分でやっちゃった方がいいんでは?」と思うことが出てきます。


 ちょっとした「農」ブームですが、でも、はっきりしない。それは、明確なモデルが無いからなんでしょうね。

 でも「古くて新しい」潮流も、確かにあるんです。それはビジネスではなく、「生き方」としての「農」です。

 「半農半X」とか、「鴨川」や「オーガニック」的な生き方をしている人が、たっくさん増えてきていて、その人たちは、ほとんど繋がっているんです。寺田本家さんとか、触れていると、大体がもう、みんなネットワークで繋がっている、というのがわかります。

 知らない人は知らない。行政や企業はほとんど知らない。奇跡のりんごの木村さん、は、TVで有名になったので、少し知名度があります。でも、木村さんのような「農家」としてのプロ、伝道者ではなく、自給自足的生活をしながら昔ながらの日本の農的文化、パンや竹細工や藍染などの手作り文化を残していこう、広げていこう、という人たちはたっくさんいます。
 それは、ビジネス、という感覚が無い人達です。結果的に、それで食っていける人たちも増えていますが、いずれにしろ、そういった人たちはたっくさんいます。そして、「生き方」なので、それぞれが好きなことをして生きています。

 そこには、「農」は「作った野菜を卸す」ためにあるものではなく、「自給」の手段、「人として生きていく上で、当たり前の大事な「食=命」、は自分の手で作っていこう」という思いでやっているものです。


 私も、「家を買わなくてはいけない、その方が所得が低い場合は経済的にも良い判断だし、ただ、その分ローンを背負うという、世の中一般的になってしまった押し付けられた選択肢を本当に選ぶのか?」というのを考えていくと、やっぱり釈然としません。

 また、生きて行くための経済的基盤を会社に支えてもらう、というのも、長続きはしないというのは頭のどこかでわかっており、それはワクワクする生き方でもない、というのは直感として思っています。

 家は買ってローンを払って、そのために会社勤めして、老後のことをプランニングして、不況の世の中をどう生き残るか、、、? な~んてことは、本当に関係なく、「本当にわくわくする時代がやってきている!」と信じて止まない「古くて新しい生活」をしている人達のことを思うと、私も、やっぱり自分なりの幸せ感を味わえながら、経済基盤もそこそこある生き方を作って行く必要がやっぱりあるな~、と考えるわけです。

 それは、どの会社に就職するか、とか、グローバルな流れはあんまり関係ない、私の住んでいる日本、この地域、ネットワークの中でマッチすればいい、というレベルでの生き方を。

 で、考えてみると、なんだかんだ「いいな~」と思っていたことをそのまま丸ごとやることかなと最近思ってきました。

 それは、自分で作った野菜を、地域の方、あるいは顔が知っている人に買い支えてもらいながら、同時に、いつでも遊びに来てもらって農的体験を積んでもらったり、癒しのスペースとして提供したり、仲間が集まる場所を提供したり、、、みたいなスペースをまずは作る、ということかな?
 
 ちなみに「自分で作った野菜などを地域の方に買ってもらう」というのは、海外でCSAという名で通っています。Community Supported Agriculture の略で、1年間、例えば6万円ぐらいを消費者が予め生産者に渡し、その年が豊作でも不作でも、その取り分に文句は言わない。消費者が生産者のリスクも背負う関係です。これにより、生産者は安心して種代から資材代などを最初からもらって仕事が出来る。

 でも、これってもともとは、日本の「TEIKEI(提携)」が最初のモデルなんです。

 自分の作った野菜や卵などを、自分の家の周りの人に配って買い支えていただく、という有機農業の先駆的なスタイルは、1970年代から日本で広がりました。埼玉県小川町の霜里農場の小川さんが代表例です。ここから巣立った海外研修生が海外で広げたのが今はCSAとなっているそうです。

 話を元に戻しますが、こういった「顔が見える方々と提携」をしていただく代わりに、美味しい野菜や、旬の情報、ローカル情報をお伝えしながら「一緒に育てている感覚」を味わっていただき、更に「農家民宿」みたいなこともやって、いつでも「農的体験が出来るスペース」を作って、奥さんの手料理や、自分で収穫した野菜や卵で料理を味わってもらったり、普段は「カフェスペース」として、近所の人にご愛顧いただいたり、時には、「パンなどの外販」などを組み合わせて生きて行く。そんなた生き方が、一番楽しいんでは?コミュニティーもつくりやすいんじゃないか?ついでに生きて行く収入も得れるんでは?と思いはじめています。
 
 こういう視点で考えると、やっぱり新築の家を住宅街に買うのはな。。。違うな~。

 もし、上記のようなことをやったら、みなさん、どう思いますか?
コメント
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