モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

受験のデッサン

2015-03-09 20:29:55 | 学生

左/ちひろ(中3) 右/奈奈(中3)

どうも幸介です!本日ご紹介するのは、デザイン科の高校を受験した生徒の、実技試験の再現作品。上の2枚は、実際に受験会場で90分で描いたデッサンを、アトリエで再現してもらったものです。二人とも無事合格しましたので、この再現作品は来年以降に同じ高校を受験する生徒のデッサンレベルの指針にもなりますね。

今回の試験の課題はおそらく「渡された紙とクリップを自由に配置しデッサンしなさい(ただし紙を切ってはいけない)」といったところでしょうか。こういった課題の場合、クリップを渡されたということは『挟む』行為を描くことを要求されています。紙も『切ってはいけない』ということは、逆に折ったり曲げたりはOKということですね。むしろ折ったり曲げたりして立体感を出すことを期待されているでしょう。

受験の場合、課題で渡されたものををただ描くのでは評価されません。問題を理解し、何を求められているのかに気付かなければなりません。何でこのモチーフが出されたのか、何で「切ってはいけない」なのかを考え、自分なりに答えを出すんですね。

左のちひろの作品、挟んでいる部分をしっかり描き、紙も折り曲げることで立体感を出しています。紙も全部折り曲げてしまうのではなく、ピシっと綺麗な部分も残して紙の魅力を引き出す作戦ですね。アトリエでは受験前に難しいモチーフの課題ばかり出していましたから、彼女的にも試験は余裕だったんではないかなと思います。「受験会場でも自分が一番上手かった」と言っていたのは伊達ではないですね。

右の奈奈の作品、ふわっと紙を丸めて、クリップでしっかり留める対比がセールスポイントですね。クリップの質感・立体感が素晴らしいです。紙を大きく丸めたことによって、明暗もはっきりと出来ていて、採点する側から見てもスッキリと見やすいデッサンになっていますね。アトリエのデッサンでは中々描ききれなかったこともあったけど、紙の部分までしっかりと手が入ってるところを見ると、成長したなぁと思います。

そんなこんなでアトリエの美術系進学者達の進路もひと段落。また4月から、新中学3年生と新高校3年生の受験勉強が始まりますが、今はとにかく彼女達の合格を祝いたいと思います!ちひろ、奈奈、おめでとう!!!

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