モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

塗って塗って塗って

2022-10-04 20:33:58 | 小学生 絵画


航大 2年 / 咲衣 3年 / 翼 4年

小学生たちの油絵もどんどん完成し、アトリエの壁が少し寂しくなってしまった感じもありますね、ホノカです。
昨日までの半月に及ぶ小原先生のユーチューブでの紹介に変わり、ブログでのご紹介がしばらく続く予定です。
今回は、夏休みの宿題として小学校に提出しなければならず、8月半ばに持ち帰ってしまった子たちの油絵となります。(本来9月初めまでのカリキュラムでした。)これだけの完成度があれば宿題で持って行きたくなるのも分かりますね!

まずは航大の作品から。お散歩中のようすがかわいい柴犬ですね。上からの視点で描かれた姿に躍動感が生まれていて素晴らしいです!少し隠れた前足や体の丸みなど、写真を見たとは言えその形を最後まで描き切れたのは、しっかりと写真と向き合ったからと言えるでしょう。また、毛並みには黄色などの暖色を使った彩度が高めの色、背景は緑や青などを使い少し暗くしてあることで、よりメインである柴犬が目立ち、飛び出してきそうな勢いも感じられます。柴犬だけのシンプルなモチーフですが、細かく沢山の色が使われていることや、色も使って表された立体感で見応えのある作品ですね!

次は咲衣の作品です。お家でパンを焼いて完成した時の写真を描き上げました。手を前に出していたり、パンを金網に乗せていたりと、まずポーズの部分でも難しい箇所が多くありましたが、完成したパンを見せてくれる嬉しそうな様子が伝わる絵になりましたね!彼女の持ってきた写真はかなり光が当たって、全体が明るい写真だったので、影が写真だけでは分かり辛くなっていました。ですが、作品を見てみると左側は顔や手に光が当たって明るく、反対は顔だけでなく、手もしっかり影になっています。また、首の下の影も大胆に入れられていることで上を見上げたポーズだと伝わります。
油絵初挑戦!難しいところを沢山乗り越えてよく完成させました!

最後は翼の作品です。ポメラニアンが芝生でくつろぐ見ていて癒されるような作品です。
翼の作品のポイントは、なんと言っても色の豊富さです!ポメラニアンは薄茶の毛並みが可愛い犬ですが、使う色がベージュだけではただの塗り絵になってしまいます。また、油絵の特徴として色を重ねることで下の色からの影響を受けて、色の深みが増すという部分があります。そのため沢山の色を作って使うことはとても手間なのですが、忠実に色を少しずつ変えて描いたことで、面白く彼女にしか描けない作品が生まれていますね。立体感や背景の色の選び方なども素晴らしい部分ですが、時間をかけて塗られたことがわかるポメラニアンは楽しそうな雰囲気も生み出していて、描いた作者の性格まで見えてくるようです。

今回ご紹介した3人は、いつも自主的にガツガツ塗っていくタイプの生徒たちなのですが、その分、下書きが見えなくなり形も崩れてしまいがちになります。そんな中でもたまに修正して、また塗って、そして修正してという試行錯誤で完成した作品たちです。先述の様に油絵は色の重なりが特徴になる画材なので、彼らの挑戦も作品の魅力として溢れていると思います。
宿題として持っていったとのことですが、先生や同級生から感想をもらったのか気になるところですね!今度聞いてみましょう!

コメント
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