駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

Where the Crawdads Sing 読了

2023年02月14日 | 

            

 

 Where the Crawdads Sing 「ザリガニの鳴くところ」を読んだ。ノースカロライナの海岸線の湿地帯がどんなところか、行ったことはなく想像するしかないが、その場所がこの小説の背景になるだけでなくこの小説を生み出したと言っても過言ではないだろう。

 幼くして母に去られ飲んだくれの父もやがて去り、一人の少女がたった独りでザリガニの鳴く湿地帯で僅かな理解者の手助けを受けて生き成長してゆく。周囲の人の眼には湿地帯に住む風変わりな少女と映り理解されないが、彼女の魂を理解し惹かれる少年やがて青年も現れる。事件が起きミステリーが展開されるのだが、見捨てられ湿地帯の多様な生物と共に生きてきた少女の魂がこの物語の核心と思う。

 なぜこの年になって小説を読むか、それはたぶん本の虫だった母と愛読書と愛読著者の影響だろう。小野寺健先生のイギリス的人生を読み返し、藤本和子さんのどこにいても、誰といてもを手に取り、小説や物語りでしか知ることのできない世界を歩いている。

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2 コメント

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私も読みました (かみさん)
2023-02-14 13:04:34
2週間ほど前ですが、私も読みました。再読です。
以前読んだ時は単に筋書が面白くかったので一気読みです。
最後のドンデン返しに驚かされたものです。
今回はぼんやりしていたのか、同じ本を借りていました。
読み進むうちに思い出しましたが、ゆっくり味わって読むのも良いものと思いました。

先生の文面での本のお話、参考にさせて頂いています。
それまで知らなかった作家とも出会えて喜んでいます。
難しいのは駄目ですがこれからもよろしくお願いいたします。
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Unknown (arz2bee)
2023-02-14 20:09:20
 既にお読みになっていましたか、ちょっとびっくりです。アマゾンの書評で割と高い評価だったので選びました。でもこうした作品が読まれるということはアメリカ人も粗野な人達ばかりではないと思いました。
 次は何にしようかちょっと考えています。またブログにアップさせていただきます。
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