駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

主食の横綱

2008年09月17日 | 旨い物
 もう半世紀以上食べているのに米飯とパンがますます旨い。いつから日欧で主食の座に就いたかは定かにしないが、共に炭水化物で千年以上東西の横綱を張っていること、実はそれだけを食べても旨いこと、どんな副菜にも合わせられること、毎日食べても飽きないことなど共通点も多い。
 それだけを食べても旨いと書いたが、どんな米飯やパンでもとは言い難い。空腹であれば、できの悪い米飯やパンも美味しく食べられると思うが、やはり良質の米を上手に炊いたご飯や良質の小麦粉を上手く発酵させたパンが飛び切り旨い。
 何処の米が旨いと言い出せば、鮎に似て当地が一番と紛糾するだろう。個人的には日本海側富山から秋田の一等米をやや固め、僅かにお焦げが底に張り付くくらいに一気に五合以上炊いて、人肌くらいにちょっと冷めた頃合いが旨いと思う。冷や飯喰らいと云うが、冷えた飯もまた乙な味である。日本の米が一番に異論はないが、カルフォルニア米も健闘している、少なくとも幕内、しかも上位を狙える味であることをお知らせしたい。
 さてパンであるがこれはさほど語る資格はない。一番旨いと噂されるトルコのパンをまだ食べていない。いろんな国に行ったが、ホテルやレストランのパンがほとんどで、村や街のパン屋は数回食べてみただけだ。それが、これくらいなら日本とさして変わらないと思ったものがほとんどで、ごつごつして滋味が無く美味しくないものもあった。中で唯一、これは飛び切り旨いと思ったのがニューカレドニア西海岸、ヌメアから2時間ばかりの小さい村のレストランだ。ここは料理も旨かった。場所は覚えているが名前は忘れた。いつかもう一度食べに行きたい。
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