駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

付ける薬が欲しい

2017年03月31日 | 医療

         

 天気予報のお姉さんやおじさんは、桜の開花予報までやってくれたが、どうも外れたようで例年なら満開の3月31日、まだ二分咲きだ。花冷えとは言うけれど、まだまだ寒い朝も多い。春は期待したより寒いとしたもののようだ。

 殆どの人は医者というのは患者を診るのが仕事だと思っておられるだろう。ところが患者を診ることに割く時間は5-8割程度で、多い人でも8割までと思う。残りの時間は会議、講義講演、勉強、連絡電話、書類書き、移動時間・・など直接患者さんを診る以外のことに時間を取られている。私の診るところ患者さんを直接診る時間が半分以下あるいは9割以上という医師は診療能力に曇りや陰りが出てくる。仕事時間の7割5分を患者の診療に充てるのが理想的と思っているのだが、徐々に書類書きが増えてきて患者さんを診察する時間を圧迫している。それに書類書きは鬱陶しく疲れる。コンピューターはもちろん便利だが、効率が良さそうで必ずしもそうではなく、意外に操作に時間をとる。それにエンターを押し登録してから訂正するのは結構面倒だ。

 特に私は書類を書くのが苦手で、間違いなく書こうとすると神経を使い時間が掛かる。考える先に手が動きしばしばきちんと見直さないので、届け出書類に訂正印を押す羽目になる。これは治せそうで治らない。小学校の時からうっかり?ミスが多く、正しい答えを間違った欄に書いたりしていた。幸い大掴みに正解を見つけるのは得意で、診療では困らない。むしろ適性があるようで、僅かだが早く診ることができるので夜の急病センターなどでは看護婦に歓迎されていた。

 早く間違いなく書類が書けるようになる薬はないものか。額に塗って仕事をしたい。

コメント (2)
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