駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

移設について回る問題

2016年09月01日 | 政治経済

         

  三月一日よりも六月一日よりも九月一日に季節の変わり目を強く意識する。実際には朝夕こそ秋の空気が漂うけれども、日中の暑さは夏のままで、体感的にめっきり秋という訳ではない。多分、小中学校時代の、夏休みが終わったという感覚が残っているせいだろう。

 小池東京都知事が築地移転を延期するという判断を下した。早速、悪口名人の橋下徹が非難している。自分の事を棚に上げ、気に食わない人を非難する能力ではトランプの上かもしれない、たぶんトランプよりも機敏で賢いと思う。実績もあり、良いことも随分たくさん言っているのだが、どうもこの人を支持する気にはなれない。

 時代が変わってきたから、築地移転は成田空港建設のような紛争にはならないだろうが、ここには成田空港建設や沖縄の辺野古移設と同じメカニズムが働いていると思う。敷衍し過ぎと言われるかも知れないが、多数決という民主主義の手品が利いている。その種明かしは平等ということのように思われる。尤も一票には格差が出始めている。こうした問題は数語では表現できず、理解説明には何千語を要するだろう。否、何万語かも知れない。

 合理的な築地移転、あの尊大な石原知事に出来なかったことを小池さんがやれるとしたら、恐れ入谷の鬼子母神、日本にも女性リーダーの時代到来ということになる。

 ところで忘却とは忘れ去ることだろうか、日本人の類い希なる忘却能力についての研究というものがあったかどうか、忘れたのか思い出せない。

コメント
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