駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

物言えば唇寒し、この国の病気

2014年09月23日 | 世の中

             

 大型書店では気が付きにくいが中小書店にゆくと、こうすれば儲かるこうすれば勝てるこうすれば上に上がれるという本ばかりが積み上げられている。百歳まで元気で大金持ちになるにはなどとという本を書いて小金持ちを目指す著者となんとかそれで売り上げを伸ばして生き残ろうという出版社が多いということがわかる。

 またそうした本だとある程度売れるらしい?。きちんと読んでいないでこうしたことを書くと、苦情が出るかもしれないが、少し冷静になれば、水の上を歩くには右足が沈まないうちに左足を出し、左足が沈まないうちに右足を出すという方法と似ているのに気付かれるだろう。

 タイトルとは中身が違う、出来そうにないことが書いてある・・としても、一つ二つ参考になりそうな所があったからまあ良かったという感想が多そうだ。なんだか、「なぜ必要でも無いのにそんな高い検査をするの」に、「安心料と思えば高くはないわ」という答えに似ている。高くはないわですと、殆どは国が負担しているんですよと、ご注意申し上げたくなる。

 北朝鮮拉致被害者の報告が遅れている。「けしからん」という声が聞こえる。まさか希望通りのきちんとした内容の報告書が期日に出されると思っておられたのではないでしょうね、と呟きたくなる。全員無事は願いと祈りで、小さな声で現実は別では囁きたくなるが、そうした囁きにも「けしからん」という声が返ってきそうだ。

 何十年も前、たけしが「赤信号みんなで渡れば恐くない」とほざいて、笑っていた人が多かったようだが、あれには赤信号みんなで渡ってみんなで怪我をすれば痛みも減るじゃんという裏の心理が隠されている。いいや、私は青を待ちますなどと立っているとすかすなと引っ張られそうで敵わんなあ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする