駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

ゴーゴーインド

2013年07月18日 | 

             

 ゴーゴーインドと言ってもブリックスで注目される最近のインドのことではない。三十年前、インドを旅した蔵前仁一さんの旅行記の題名だ。多分、その頃からインド的ITの才能はどこかに埋もれて存在したのだろうが、1980年頃のインドは不潔喧騒混沌にゴーゴーマイウエイの国だったらしい。

 四半世紀前本屋で見かけ、表紙のイラスト画が面白く、購入して読んだ記憶が鮮明に残っている。残念ながら引越しの時手放してしまったらしく、手元には残っていない。何というか自然で癖がなく、まるで自分が旅したような感覚を味わうことができる旅行記だ。私は連れ合いが嫌がるため、中国東南アジアインドには行ったことがない。今、自分が持っているその地域の感覚の多くを蔵前さんの著書から得ているように思う。

 旅と言っても、蔵前さんの旅は一年がかりで、我々の感覚の旅とは異なる。五十半ばを過ぎてこれからも旅に行こうとされているようなので、正に旅に生きている人だ。曇りのない目を通し、肩に力の入らない普通人の感覚で、非欧米諸国の人々の生活を、これからも書いていってほしいと思う。

 

 

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