インターネットで、車で15分くらいの所に有機野菜レストランがあるのを見付けた。なんでも、どんなものかと試してみる習性の私は早速出かけた。
何となく予想していた事だが、普通のレストランとは勝手が違った。外見がレストランらしくない。駐車場が空き地のような変形広場で4台くらいしか駐められない。店内も入り口に無農薬食品の販売コーナーがあり、そこここに手製?の土器やスケッチが支離滅裂に並べられて、埃っぽい納屋のような雰囲気を醸し出していた。
先客が二組、何となくPTAの帰り的な雰囲気の女性群が窓側のテーブルに陣取り、サラリーマンには見えない髭お兄さんが一人カウンターで店主とおぼしき人と話し込んでいた。中ほどのテーブル席に座ると年齢不詳でやせぎすのつぎはぎの長いスカートの女性が現れ、水とメニューを置いていった。
1500円の豆腐ハンバーグセットにした。ご飯を雑穀のものと白米のどちらにするか聞かれたので、雑穀のほうにしてみた。
正直、私には出てきたものはどれも噛めば噛むほど味が出るという美味しさはなく、なんだか味の薄い素人料理の味わいで、とても星はあげられないと女房と顔を見合わせた。食事している間にもうひと組、年齢不詳職業不詳のカップルが現れたが、馴染み客のようで、カウンターの先客と話し始めた。
もう来ることはないだろうなと店を後にしたのだが、前にも有機野菜系で似たような感覚を味わったのを思い出した。
失礼かもしれんが、誤解を恐れず言えば、豊かそうで貧しい、分かっているようで分かっていない一般向けではないレストラン、そうした感想は拒絶される雰囲気も感じた。
勿論、有機的農業も色々で、豊かで濃くのあるものを提供されている方も居られるだろう。