これまでオスプレイ関連の事故で死亡した人は世界で50人以上という。開発段階から事故をくり返し未亡人製造機などと呼ばれた。11月29日に米軍横田基地配備のオスプレイが屋久島沖で墜落し乗員8名が全員死亡した。我が家は横田基地に近い。もし住宅密集地に火の玉のような機体が落ちてきたらと思うとぞっとする。
最初に事故について会見した防衛副大臣は「墜落」を認めず「不時着水」と強弁。その理由を「米国側から説明を受けているが、最後までパイロットは頑張っていらっしゃったということで不時着水ということだ」と主張した。こうした弱腰のもとで米軍は事故後も沖縄県普天間基地のオスプレイの飛行を1週間も止めなかった。
沖縄の地元紙は12月8日、米国防総省が2026年に生産ラインを閉鎖し、機体の運用自体は50年代まで継続の方針であることを伝えた。ブログ「海鳴りの島から」は「結局日本以外のどこの国も買わなかったのだ。そのことは世界の軍隊がオスプレイの機能と安全性を低く評価していたことを示している。同時に米国の言うがままにオスプレイを買っている日本の馬鹿さ加減を表している」と綴った。
「米国の対外政策の意志を決定しているものは、米帝国主義の資本主義体制であり、その中心を担うのが産軍複合体だ」これは多くの人に受け入れられる見解だと思う。しかし悲しいかな、生産された兵器は、消費されて初めて兵器産業が成り立つというおぞましい運命にある。そこでせめて米国との安全保障協力にあたり、未来の日本政府が独立国としての主体性だけは失わないでもらいたいと願う。