玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*丸抱え

2008年05月07日 | 捨て猫の独り言

 緑と黄の間の色を萌黄(もえぎ)という。今年も芽吹いて柿の木の葉が今まさに萌黄である。赤ん坊の肌のようなこの世の柔らかさを感じさせてくれる色だ。そんな庭の柿の木を眺めながら今年の5月は幼子の世話に追われて過ごした。春の天皇賞の馬券を買う余裕もなかったよ。

 思い通りに行かないとうつ伏せになって泣きわめく。時には了解不可能な泣きわめきに出会う。注意を別に向けさえすれば直前のことはけろりと忘れてくれる時はまだいい。しかし大人の睡眠が破られる夜泣きはこたえる。子育てノイローゼの原因の最たるものだろう。何ものかに怯える様に泣く。ひたすらやり過ごすしかない。これらのことすべてふくめて幼子との時間は神さまの贈り物なんだよ。

 咀嚼せずに飲み込むから、その食事のスピードに世話が追いつかない。スプーンを上手に使うこともあるがいつのまにやら手づかみで食い散らしている。それがすむと食卓の暴君はテーブルの別の場所でジグゾーパズルにとりかかる。そこでやっと大人の食事が始まる。2ヶ月という期間限定だから丸抱えで面倒みさせてもらうよ。

 アメリカは景気後退といわれ就職活動は困難が予想される。娘よ、先発帰国しているあなたの夫に寛大であれ。長期の展望のもとでいろいろのことを選択していこう。人生をトータルで考えるのさ。目先のことで一喜一憂するのはつまらんことだ。さてさて成田出発まであと23日だよ。

コメント
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